畑野智美のレビュー一覧
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再読。
著者の近年の作品に引き継がれたものをいくつも垣間見ました。
デビュー作だと思うと、ファンとしては感慨深いです。
大まかなあらすじは覚えていたつもりでしたが、後半に繰り返されるトラップを忘れていて、その都度驚かされ、新鮮な気持ちで読みました。
ユキのような男性は自分や自分の身内には近づいて欲しくないタイプかも。
でも、最後の彼女との暮らしで変わって欲しいなと思います。
シンゴが愛おしい。
出自を本人が知る日が来るかもしれないと思うと胸が苦しくなりますが、ユキやその他周囲の人たちに守られ、ずっと幸せでいて欲しいです。
とても好みの作品。
また手に取ると思います。
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Posted by ブクログ
南部芸能事務所シリーズの4作目。
TVのオーディション番組が始まったはずだが、その様子は殆ど描かれず、それに臨む、最初に新城、それから先輩ナカノシマの3人とライバルであるインターバルの2人の話が交互に挟まり、最後に溝口と、それぞれの日常と心情が語られる。
このシリーズ、いつも思うのだが、自分とは全く異なる世界や世代が舞台ながら、身につまされるような話が多い。
離れた場所にいても、家族三人で、一緒に頑張るんだ(by中嶋)。息子が生まれ名前を考えた時のことを思い出す。
約束を守れずに逃げ回っていた後ろめたさがあり、それを咎められそうで、僕は敬語でしか話せなくなったのだと思う(by中野)。うちの -
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3月に読んだ「南部芸能事務所」の続編。単行本は1年の間があったようだけど、来月にはシリーズ4作目が単行本で出ているからだろう、2ヶ月続けての登場。
前作で“溝口新城”が初舞台を踏んだところからの続き。
新城が初めて貰ったギャラの500円玉を見つめてあれこれ考えたり、溝口のことを好きな鹿島さんがカフェを辞めて事務所のバイトになったり、そんな話を読んでいると、何だかありきたりの話になっちゃたなぁという感じだったのだけど、野島が再び原点を見つける話や、中野がバイトする映画館に勤める古淵さんの話や、長沼に去られて目が覚めた川崎の話には、自分の好きなことをしながら生きたい働きたいという理想と世の中そんな -
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畑野智美さんの『水槽の中』を読みました。
読み終わったあと、しばらくぼんやりと自分の高校時代を思い出してしまった。
この物語に描かれているのは、同じ高校に通う遥、マーリン、バンちゃん、アルトの4人の1年間。友情、恋愛、勉強、そしてなんとなく見え隠れする将来の不安……。誰にでもある、でも二度と戻らない特別な高校2年生の日々です。
ドラマチックな大事件が起きるわけではありません。むしろ、どこにでもある「平熱の日々」。でも、だからこそ彼らの心の機微がダイナミックに伝わってきて、胸がギュッとなる。
「水槽の中」というタイトルが、まさにあの頃の、世界のすべてだった狭くて透明な空間を象徴してい -
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30代後半って、生き方がバラバラに分かれていくタイミングなのかも。
学生時代はみんな同じような感じだったのが、結婚するしない、離婚するしない、子どもを持つ持たない、介護ありかなしか…様々な選択を経て、今の状況がある。体調不良も重なったりすると、色々不安になるのもわかるなぁと思いながら読んだ。
そして、ピタッとハマる雑誌がないというのも同感。ハイブランドがたくさん載っているものはただの憧れでしかないし、節約術ばっかりというのも面白くない。そういえば、雑誌も読まなくなったなぁと。
主人公の夏帆は漫画家として成功しているし、そんなに悲観的にならなくても…と思うけど、これは周りの男に恵まれなかったせい -
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ネタバレタイトル通り、30後半、独身、一人暮らしのフリーランス漫画家。
夏帆は側から見ると凄くしっかりして見えるけど、何となくダラダラ付き合っているヨシくん最悪だし、もっと最悪なのは妹の旦那・村上。元は自分をプロにしてくれた恩人と思ってはいるけど、人間的に最悪。モラハラ、セクハラオンパレード。
その被害者である、現編集者の貝塚は人はいいけどボンボンすぎる。
元編集者、彼氏の所為で自己評価がどことなく低いのは仕方ないのかもしれないですよね…
ヨシくんは自分の浮気はOKで、夏帆のは許せないとか論外。
村上も偉ぶってたくせに、いざ自分がいなくても仕事回ると解ったら鬱になるし。
ヨシくんと別れてスッキ -
Posted by ブクログ
辛い時ほど周りが見えなくなって、過去に囚われて、客観的に見れば「そっちじゃないよ」と言いたくなる方へ突き進んでしまう。主人公ほどでないにしても、そういうことには身に覚えがある。
どん底にロープを垂らして引っ張り上げてくれる人、そのロープを掴んで上に登るまで諦めない人、助かるためには双方の力が必要なのだ。でも現実は、ロープがあっても掴む勇気が持てないケース、途中で手放してしまうケース、ロープが弱すぎて支えられないケース、そもそもロープ自体見つからないケース、色々あって、全員が全く安全に幸福に生きられるわけじゃない。主人公以外の登場人物たちによって、そういう色々なケースを提示されて、その一つ一つが