畑野智美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
30代半ばの独身女性メイが仕事、恋愛、自身の将来に向き合い、悩みながら少しずつ自分なりの答えを見つけていく過程が描かれた小説。
ジャンルは恋愛小説となっていましたが、物語のメインはメイの内面の成長だと思いました。恋愛要素は少しのスパイスという位置付けです。
周囲が変化していく中で、自分だけが取り残されているんじゃないかと焦りや不安を感じたり、自身の結婚観や、仕事、人との関わり方を見つめ直す。この年齢の心境がリアルに描かれていて、メイと歳が近ければ共感する部分が多そうです。
恋愛面は奥手でなかなか進展しないやり取りがとても可愛らしく、微笑ましい気持ちになります。
人生のターニングポイントに -
Posted by ブクログ
自分の日頃のおこないを振り返ってしまいますね。今までもたくさん傷つき、傷つけてきたであろう過去までも振り返ってしまいます。ツラい。
本作は、性加害(あえて性加害と言います)にあった主人公スミレが行政の支援によって支えられている市に住んでいます。
昔からの住人もいますが、虐待やいじめなど様々な被害者の方々が移り住んできていて、傷つかないためのルールのもとに暮らしています。
むやみやたらに相手の過去を聞かない。
その場にいない人の話はしない。など、当たり前であるような、でも実はそれでコミュニケーションをとることが普通になってしまっているような、うー、考えさせられる。
人は怖い。他人と関わらなけれ -
Posted by ブクログ
加害行為により傷ついたひとたちの再生への話です。深く考えさせられるため、読後感はかなり重めです。
被害者への支援の必要性が、今になってやっとクローズアップされてきたように思います。その究極系とも言えるのが、作中に登場する街です。行政がここまで取り組むことは十中八九ないので、実現することはないのでしょうが。。
この話の中で難しいと感じたのが、二次的な加害行為についてです。性加害では特に、そんなの大した事ないしいつまで引きずっているの、と言ってしまいそうになる自分に気付きました。被害者をただただ追い詰めてしまう言葉です。
街でのルールとして、他者に深入りしない、噂話をしない等がありました。それはす