畑野智美のレビュー一覧

  • 海の見える街

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    春香が来ることで良くも悪くもみんな変わっていく。嫌いだったのに気づいたらみんなに好かれてて、ほっとけない存在。ハッピーエンドになってよかったけど、中学生好きの松田くんはどうなったんだ。あの子とどうなったんだ!気になってしかたないよ。

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    2025年12月15日
  • 消えない月

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    普通の恋愛、誰もが経験するような出会い。と思いきや、どんどん展開していく。静かに、不気味に。いつのまにこうなった?と叫びたくなるほど、気づいたらとても怖いことに。これは誰もがありうることでは?この作家さんの心理描写がわかりやすくて読みやすくてよかった。この本で初めて知った作家さんだけど別の作品も読みたい。

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    2025年12月10日
  • タイムマシンでは、行けない明日

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    タイムマシンを題材にした青春小説でした。過去に起きた戦争のことから、発展したけれど面白みのない未来のことまで、時間にまつわる話が沢山描かれていて面白かったです。主人公が過去に飛んだことで未来が変わり、死ぬべき人間が生きていたり、元いた世界とは性格が逆転してしまう人がいたりと、変化を楽しみながら読むことができました。淡々とした描写から読者の心を揺さぶる書き方ができていて、「凄い」と思いました!

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    2025年11月29日
  • 宇宙の片すみで眠る方法

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    ネタバレ

    婚約者が事故で亡くなった。それも、他の既婚女性と一緒に…

    婚約者が亡くなった事でストレスを感じ眠れなくなった依里は親身になってくれたデパートの寝具売り場の店員に救われた。それが縁で寝具売り場で働く事に。

    婚約者の直樹はなぜ既婚者と出張と偽り東北の温泉へ行ったのか。ただの婚約者故の身内に入れず法事にも参列できないなど、モヤモヤはありましたが、既婚女性の主人・高橋と出会い、少しずつ前を向き始めた依里。そのまま付き合うかと思いましたが、誰かに頼る人生よりも自分の足で進もうとする依里は強くなったと思います。個人的には付き合って欲しかったなぁ。

    寝具売り場で自分のやりたい事を見つけ、それに一生懸命

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    2025年11月26日
  • 若葉荘の暮らし

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    コロナ禍の人も経済も止めたアホな非常事態宣言 1番感染する場所がトイレという情報も出さないし日本人だから出来た感染対策のマスクもどれだけ効果あったのか資料作って出しなさいよ、いったい何億円分廃棄したのか税金だぞ。ほんとワクチンの副反応で亡くなった人が浮かばれない。畑野智美さんは会話から始まり背景の説明と心理面と事細かに書いている一つの出来事の完結まで長い、それが実は好きなんだってこと。ユキちゃんのミチルさんにはなりたくないの言葉の裏側とか勉強になる、自分もミチルのような会話していく感じで弱みも晒すし、話うちに考えがまとまる。

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    2025年11月21日
  • ヨルノヒカリ

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    こういう、ゆるやかな進行の小説大好き。

    ヨルノヒカリくん、壮絶な子供時代を送って。
    幸いにも成瀬くんご家族に助けられて。
    この成瀬一家が本当に素敵だと思う。
    あたしもしなきゃいけなかったな…と、思うことが皆無ではないわ…

    そして、成瀬くんのお嫁ちゃんもとても好き❤️


    こういうひとたちに囲まれて過ごしたいなあ…

    ある意味、それでも私も周りに恵まれているなと、改めて思えたし。


    いや、良い小説だ。

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    2025年11月18日
  • 世界のすべて

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    ネタバレ

    ―普通で居られたら楽なのだろうか
    普通として生きるのがどうしてこんなに難しいのだろう。
    登場人物の各々が何かを抱えて普通と違う何かを感じている

    生きづらさを感じている人にとって一読してみると良い本と思います。

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    2025年10月29日
  • 宇宙の片すみで眠る方法

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    個人的にとても好きな作品だった、
    タイトルも含めて、雰囲気がよく、たまに嫌な人も出てくるけど荒立つ感じではないのも。
    主人公が自分のために生きられてるといいな

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    2025年10月20日
  • アサイラム

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    見えない傷を抱えている人は時間と受け入れと治癒に時間がかかる
    見えないからこそ厄介で調子が悪くなると一気に穴に落ちてしまう
    アサイラムで過ごして少しずつ前へ向く彼らがこれから少しでも安寧な日を過ごせるように祈りたい

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    2025年10月12日
  • 宇宙の片すみで眠る方法

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    ネタバレ

    とても良かった。やっぱり自分は畑野智美さんの小説が大好きです。

    頃畑野智美さんがパートタイマーをされていたのはXで見聞きしていたけれども寝具店だったのですね。テーマも面白いし、お客様としてやってくる人たちの心の内や優しさに溢れていて、依里と高橋さんの変化にも心を奪われました。

    高橋さんから妻についての話を聞いた後の依里の怒りがすごくリアルで、二人の関係がどうなってしまうのかドキドキしながら読んでいたのでとても素敵な終わり方で読後感も良かったです。オススメです。

    各章の始めに直樹のぬいぐるみのイラストが載っていたのが最終章に変わっていたのもよかったな。

    寝具に関する耳寄りな話も満載。近く

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    2025年10月08日
  • 若葉荘の暮らし

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    「40歳以上独身女性限定のシェアハウス」
    コロナ禍、一人暮らしの40歳を迎えたミチルは「アネモネ」という飲食店でアルバイトしている。
    コロナの影響で収入も減っていき、生きていけないと思い、【若葉荘】に住むことになる。
    シェアハウスでの暮らしは適度な距離感があって心地良い。
    【若葉荘】での出会いと別れ。
    40代からの心身の揺らぎや孤独、将来への不安を抱える女性たちの姿。

    「おばさん」と認めてしまうと、できないことが急激に増えていく気がする。トキ子さん、真弓さん、美佐子さんも自分のことを「おばさん」といって甘えたりしないし若者ぶって無理することもない…
    そのミチルの気持ちが凄く共感できる。

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    2025年10月01日
  • 宇宙の片すみで眠る方法

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    ネタバレ

    続編が待ち遠しい。

    寺地はるなさんの書評に惹かれて購入しました。
    畑野さんは初読み作家さんでしたが、滑らかな文体ですらすら読むことができました。

    『宇宙の片すみ』という表現に、広大な情景と小さくて狭い場所にいる自分という対比を感じ、どんな物語なのだろうと思い読み進めました。宇宙のスケールに重ね合わせるほど不眠の原因が深いものなのだろうと予測はしていましたが、やはり大きな理由でした。

    全体として、こうなってくれたらいいなという期待とほんの少しズレたところにこの物語の着地点があり、限定特典のフリーペーパーで、さらに続きを読みたくなるような展開でした。

    寝具の知識も学べました。枕、購入してみ

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    2025年09月27日
  • 宇宙の片すみで眠る方法

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    ネタバレ

    【宇宙の片すみで眠る方法】

    眠れない人、体に合わない寝具を使い続けている人、体が痛む人。 様々な悩みに対して、自分に合った寝具を選ぶことで眠りが心と体に寄り添ってくれるという。
    寝具店店員という経歴を持つ著者ならではの専門的な知識が作中に盛り込んであり、ひとつの物語を読んでいる傍ら、自分の眠りにも活用できることがたくさんあることに気付く。

    主人公が真面目でまっすぐな心ゆえ、ラストは少し切なさが残ってしまう。 全てがうまくいくように人生はできていないが、タイミングが違えばふたりが一緒になる未来もあったかもしれない。

    ふたりがそれぞれ生き続け、また深い眠りにつくことができる未来がそう遠くあり

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    2025年09月26日
  • ヨルノヒカリ

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    なんか好きだ〜この作品
    初めての作家さんだけど静かで優しい文章
    手芸好きのわたしが表紙の可愛さに借りた作品

    恋愛感情がわからない木綿子は誰にも知られないように生きてきた。おばあちゃんの後を継いだ手芸店で好きな物だけに囲まれた日常は平和だけど寂しさに耐えられないとも感じている。
    そんな時求人募集の張り紙を見てやって来た夜野光は住み込みで働くことになるのですが、それは周りの人達には理解できない2人の関係で…


    光の育ってきた環境が悲しいの。゚(゚´Д`゚)゚。
    光も自分の感情を出さずに生きてきたから
    木綿子と光の関係はゆっくりゆっくり進むし悲しい程焦ったい。
    でも内容が暗くならないのは文章が優

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    2025年09月15日
  • 世界のすべて

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    いまだにこの世は恋愛するのが当たり前みたいな風潮があるから、恋愛しない人やしたことない人は引け目を感じて生きづらさを抱えることになる。人間的に劣ってる感覚に陥る。だからといって普通を目指すのではなく、何よりも大事なのは自分自身を深く理解して、周りの声に左右されない自分で生きていくことだと思った。そして多様な性があることを世間の人に知ってもらうことだと思う。本やドラマでどんどん題材にしてほしい。
    この本は装丁も綺麗で内容も装丁の雰囲気のまま、とても大好きな作品です。

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    2025年09月12日
  • ヨルノヒカリ

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    手芸店の雰囲気がとても良くて、私もこんな手芸屋さんで、またものづくりをしてみたいなと思った。
    そして、ひかり君と木綿子さんの関係性がなんとも心地良くて、恋とか愛とかそういうんではないけど、お互いを大切にできる関係がとても心あたたまり、じーんときた。

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    2025年07月31日
  • ヨルノヒカリ

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    以前に読んだ「世界のすべて」にも、通じているような多様性を意識させられる。タイトルから想像つかなかったけれど、日常のごはん描写がたびたびあるので、おなかが空いた…オムライスもクレープも食べたいです(*´﹃`*)

    『人と違うから、社会の隅で生きていこうとかも、思わなくていい。…うんざりするようなことを言ってくる人もいるかもしれない。でも、胸を張っていれば、何も気にせずに付き合ってくれる人が周りに増えていく。そのうち、自分のいるところが真ん中になる。』

    人と同じじゃないことで、悲しくなったり、苦しくなったりしてしまう。同じである必要はないはずなのに、隣の芝が羨ましくなる。あんなふうに生きたかっ

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    2025年07月17日
  • 海の見える街

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    拗らせて、拗れて、絡まって、ほどけて。
    青春かよっ。
    青春だよっ。
    4人とも、もどかしいわ。
    1話目の海と最終話の海って勝手に「同じ海っ!!」てなってニヤニヤしてもたけど同じ海よね?
    いやぁ、好き。

    ☆マメルリハ
    ☆ハナビ
    ☆金魚すくい
    ☆肉食うさぎ

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    2025年07月12日
  • アサイラム

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    心に傷を負った人たちの街。優しくて穏やかで、でも少しだけ息苦しさもあって。
    面談で、加害者側の視点で事件を語った被害者に対して担当者がかけた言葉「あなたはあなたが見たことを信じればいい。そしてそれを話せるようになってください」に、ハッとした。自分視点で物事を語るのは、主観的であまり良くないことのように思えてしまうけど、そんなことはないのかもしれない。

    すごくがんばっていて、がんばりすぎて周囲から心配されていて、その心配の通りくじけてしまった留美ちゃんを見ていて寄り添うことの難しさを痛感した。留美ちゃんが街を出た後どうなったのかわからないままなのが気がかりだけど、人生ってそういうものだから。畑

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    2025年07月05日
  • ヨルノヒカリ

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    手芸の魅力が読者の目に、細胞に、染み渡っていくような作品だった。
    手芸だけではなく、料理がでてくるシーンではどんな料理でどんな味のものなのか実際にイメージができるような描写で、猛烈にオムライスを食べたくなって夜ごはんに食べたくらいだった。
    名前のない関係性は、世間の目を気にすると居心地が悪く感じるかもしれないけれど、当人同士にとって心地よいものなのであればそれは本当に貴重で素敵な関係なのだと思えた。
    手芸が、性別やバックグラウンドが違う人同士をも繋いでいく。人との出会いは色んな形があって、わたしもそんな経験をしてみたいと思った。

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    2025年07月04日