畑野智美のレビュー一覧

  • やるせない昼下がりのご褒美

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    短編はそれぞれの著者の作風が顕著に現れていて、ぐるぐる変わる世界観に飲み込まれながら、様々なおやつの複雑で繊細な魅力を味わい尽くすことができる。

    春とマーマレード
     一番好きな雰囲気だった。母の作ったマーマレードの味を、味覚や記憶を辿りながら追い求めていくなかで、徐々に明らかになっていく真実。

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    2026年04月01日
  • 大人になったら、

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    ネタバレ

    3.7

    p113
    目標を達成できる可能性のある自分になれば、新しい目標を持つことができます。苦手とか、怖いとか感じることにチャレンジするのは、大変です。だからこそ、その気持ちを乗り越えてチャレンジすれば、必ず人生は拓けます。もしも望んだ結果を得られなかったとしても、チャレンジした後には、自分はどうしたいという新たな目標が生まれるはずです。

    p150
    正しいことだけ言ってればいいわけじゃないと思う。正論っていうのは、どんな意見にも勝ってしまうから、何も言い返せなくなる。それは、一番の攻撃で、人を傷つける。

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    2026年04月20日
  • ヨルノヒカリ

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    恋が出来ない二人の愛の物語。
    木綿子、恋愛感情が持てないことに悩む35歳。祖母から引き継いだ手芸店店長で凄い美人。光、恋愛依存症の母親の為にいびつに育った28歳。ごくまれに切れる事はあるが、普段は優しく、どこか子犬を思わせる男子。
    勤めていた飲食店が閉店し、住んでたアパートも取り壊しのために追い出された光が、間違って木綿子の手芸店の募集に応じたところから物語が始まります。
    良いですね。
    流行のLGBTの物語に含まれるかもしれませんが、、変に虚勢を張って声高に主張することもなく、暖かく主人公を見守っている感じです。やや善い人が多すぎる気がしますが、人物配置も面白い。
    はじめて初めて読んだ畑野さん

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    2026年03月31日
  • 宇宙の片すみで眠る方法

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    寝具や睡眠についての知識がたくさん出てきて、それだけでも満足感がある。
    眠っている時に首が痛くなるんだけど、この本を読んで枕は頭をのせるものではなく首から頭を支えるものというのを知り、しっかり首まで枕にフィットさせて寝たらかなり楽になった。

    大切な人を失ってから、日常をこなしながらも少しずつ現実と向き合うお話。
    同じ被害者の高橋さんとそのまま交際してハッピーエンドという安易な展開にならなくてよかった。
    生きること、結婚、女性、テーマはたくさん転がっていた。働く女の人が、輝ける世の中であってほしい。

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    2026年03月28日
  • 宇宙の片すみで眠る方法

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    ネタバレ

    思っていたよりよかった。

    深く入り込まない内容だし、会話が多く、テンポが変わらないため読みやすかった。

    寝具の勉強にはなったが、やや諄い印象。

    宇宙の片すみというタイトルで星や空の話があるのかと思いきや、一人でいる寂しさからくるものだったとは。

    個人的には高橋さんと一緒にならずによかったとも思うが、一緒になってもよかったなとも思う。高橋さんはヨリのこと好きなのは間違いないし。

    結局、亡くなった婚約者が何故女性とあっていたかは明言されず、もやもやは残った。

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    2026年03月27日
  • 14歳までの犯罪

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    ネタバレ

    『みんなの秘密』文庫改題。10年前の本なのに今も変わってないと感じる。救いのない生徒、先生、これが日常なら親はどうすればいいんだろう。美羽はごく普通の家庭に育っているし両親も常識的な人だと思う。なのにこうなるのか。思春期に入り周りにカッコつけたりしたい時期だろうけど万引きを繰り返す、自転車を盗む、友人のお金を盗る、みんながそうじゃないと思いたい。

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    2026年03月25日
  • 消えない月

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    ネタバレ

    どんな犯罪も、子ども時代の親からの愛情不足というのは関連しているような気がする。
    松原も、家庭環境が違えばあのような事件を起こさずに済んだだろう。
    両親、祖父母にも責任はあるように思う。

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    2026年03月22日
  • 14歳までの犯罪

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    ネタバレ

    思ったほど衝撃を受けなかった自分に少し驚きつつ、自分も子どもも中学時代に普通に教室内の盗難とかあったことを思い出していました。

    犯罪的な部分と無邪気な普通の中学生の部分の境界線のなさが逆にリアリティを感じさせるけれども、こんなのはフィクションの世界だけにしてくれとも思う程度には自分も大人になったのかも。

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    2026年03月19日
  • 大人になったら、

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    女性に必ず付きまとう結婚か仕事か、子供を産むか、産まないかという繊細な問題に、女性視点での心情が描かれているところがとても共感でき、自分も同じ境遇になり得ることに恐怖さえ覚えた。
    登場人物が全員詳細に紹介していかれたが、本作が終わるまでにそれぞれのエピソードはおわらない。この登場人物たちの人生も続いていくように、これからどんな人生を送るんだろうと想像できるが、きっと平坦な人生ではないだろう。
    だが、それぞれの一番幸せな形も思い浮かべて終われるような心温まる作品だった。

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    2026年03月17日
  • 世界のすべて

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    押し付けがましくないのが好ましい。と同時に少し毒気が足りない、とも思ったり。セクシャリティの話って往々にしてどこか理解がし難いものがどうしても出てきてしまうのに、どれにも理解があるってのが、スタンスだとわかっていても、少し物足りなく感じた。
    でも、押し付けがましくないのが良いって思ったのはそういう側面だから、あたしの矛盾だね笑

    2026.3.16
    45

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    2026年03月22日
  • やるせない昼下がりのご褒美

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    爽やかな読後感。
    ラストの1篇に出てくる、いちご水のおかげかも。

    織守きょうや 「ファースト・アンド・オンリー」
    友井羊 「春とマーマレード」

    どちらもミステリー畑の方だからかな、ラストシーンでニマニマさせてきたり、伏線回収してきたり、物語として好きな感じ。


    名取佐和子 「ドーナツ息子」

    ラストシーンで涙が出た。
    自分も同じような場面で、母を前に涙を堪えたことを思い出した。

    改めて自分が、物語の題材だとしてもアイドルや不倫が好きじゃないことがよくわかった。

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    2026年03月15日
  • 消えない月

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    後半になるにつれ、怒濤のように高まる緊張感❗️
    怖くて怖くて、怖いもの見たさで一気読み。本当に怖かった…(震)
    女性には特に怖い小説だと思う。男性が読んだらどんな感想なのか、聞いてみたい。

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    2026年03月12日
  • やるせない昼下がりのご褒美

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    ネタバレ

    昼下がりのご褒美と、それにまつわる思い出。
    同じ食べ物にも、そこには一人ひとり違う、誰かにとっての大切な記憶がある。
    中でも、「春とマーマレード」がとても好きだ。日々の生活の中で、「食」を通じたひととひとのつながりを、丁寧に繊細に描く友井羊さんの作品は、食や人に対する愛に溢れていて、いつ読んでも心が安らぐ。
    どの短編も、あたたかく、素敵なお話だった。

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    2026年03月10日
  • 神さまを待っている

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    畑野智美作品3冊目。今回もとても面白く、一気読みしてしまった。

    この前に読んだ『消えない月』はかなり重い読後感だったが、本作は最後が前向きな終わり方で少し救われた気持ちになった。

    物語の中で印象に残ったのは、大卒である程度の学力があっても、派遣切りをきっかけに簡単に貧困へ転落してしまう現実。決して特別な人の話ではなく、誰にでも起こり得ることのように感じられて怖かった。
    もし本当にそういう状況になったとき、どこに頼ればいいのか、どう行動すればいいのか、愛と同じように自分には分からないとも感じた。そんな中で、雨宮が友人としてそばにいてくれたこと、さらに福祉の仕事をしていたことが大きな救いだった

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    2026年03月09日
  • やるせない昼下がりのご褒美

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    泣いちゃった。お母さんに会いたくなった。お母さんと一緒にご飯が食べたくなった。私にとってはお母さんだったけど、心に浮かぶ大切な人はそれぞれなのだと思う。
    食とは人の生活に欠かせないものであるがゆえ、「習慣」として認識してしまいがちだが、この本を読むと食が人とのコミュニケーションであったり、経験、栄養、思い出、愛情になると気づかせてくれる。全部が本当に素敵なお話だった。

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    2026年03月09日
  • 消えない月

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    ネタバレ

    個人的にはとても面白く、先が気になってしまい1日で読み切ってしまった。怖さもあるのにページをめくる手が止まらないタイプの作品。

    畑野智美さんの作品は『大人になったら、』を先に読んでいたのだが、その解説で渡辺雄介さんが「畑野智美はレッテル貼りの潔癖症」と書いていたのが印象に残り、他の作品も読んでみたいと思って手に取ったのがこの作品。確かに本作では「ストーカー」というレッテルを貼られた人物が、非常に丹念に描かれていると感じた。

    物語はストーカーする側とされる側の視点が交互に描かれる構成で、それぞれの心理が見えてくることで、より物語に入り込めた。単なる被害者と加害者という関係ではなく、登場人物そ

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    2026年03月08日
  • 世界のすべて

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    紹介文が気になって読んだ。
    主人公(語り手)である鳴海くんの気持ちがよくわかる。私も似たような感じ。だけど本の中でデミロマンティクを知って、やはり色々あるなぁと勉強になることも。
    色んな人を描いているので安心する。自分だけが変わってるとかそういうことではないのだなと。

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    2026年03月08日
  • 大人になったら、

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    35歳飲食店勤務の独身女性のお仕事&恋愛小説
    年齢を重ねたからこその迷いが都度現れる。
    現状維持を望んでいても世の中は流れ移ろい変化する。
    晒された環境の中で足掻いている姿に勇気づけられた。

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    2026年03月03日
  • 家と庭

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    ネタバレ

    ゆるっと流れていく家族の時間のなかに、主人公を含むきょうだい其々が悩んだり笑ったり怒ったり悲しんだりする様子が描かれていく。

    自分の実家と少し似ているなと感じて、義理の兄さんがこの家に来るのが怖いと言っている意味が分かります。他人から見たら少し気持ち悪い結束感がある。

    主人公は自分を後回しにしてしまう優しい人。
    ふらふらしているように見える部分もあるけれど、この家族の中に居ると、なんかそうなるのがわかる気がしました。
    あまねに向き合うために、この春から少し、変化して行くんだろうな。
    いつかまた、賑やかな我が家になる未来が想像できて、読後は気持ちよかったです。春に読み終えるのが良さそうな感じ

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    2026年03月02日
  • 海の見える街

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    ネタバレ

    ◎松田さんと春香ちゃんの連続する2人の視点の中で館長への視え方がまったく違うところが好き。
    個人的には松田さんの方が館長との歴は長いけど、人への注意力、機微的なところは春香ちゃんの方が優れてそうやから館長さんは"意外と頼れる人やけど、普段は表に出さないタイプ"な気がした!
    ((人それぞれの感じ方があるから、一概には言えへんけど、館長視点での物語も気になるところ。

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    2026年03月01日