畑野智美のレビュー一覧
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畑野智美は、構成を凝らして現代のふわふわした男女を描く作家と思っていたが、本書は全然違うタイプの作品だった。SFファンタジーの外観だが、大切な人の喪失という重くて骨太なテーマで、落ち着いた静穏なタッチでありながら感情を強く揺さぶられる。途中からは夢中で読んだ。
ラストが若干よく分からなくてあせったの...続きを読むPosted by ブクログ -
いい話だった。と、本を閉じてしばらく表紙を見つめていた。
本当に失われてしまったものは取り戻せず、どう足掻いてもどうしようもないのだけど。
心にできてしまった大きな穴は決して埋められることはなく、ただそこを通り過ぎてゆくことしかできないのだけれど。
それでも明日は来る。Posted by ブクログ -
3月に読んだ「南部芸能事務所」の続編。単行本は1年の間があったようだけど、来月にはシリーズ4作目が単行本で出ているからだろう、2ヶ月続けての登場。
前作で“溝口新城”が初舞台を踏んだところからの続き。
新城が初めて貰ったギャラの500円玉を見つめてあれこれ考えたり、溝口のことを好きな鹿島さんがカフェ...続きを読むPosted by ブクログ -
ひかりが戻ってきてからの二人の会話が可愛くて愛おしくて、何度も読み返してしまう。
成瀬がひかりのことが好きなのはかわいいからと言い切るところの会話も好き。
ひかりが義務教育を終了して、母親は帰らなければいけないきっかけがなくなってしまったのかな。
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たとえ恋人でなかったとしても、お互いが大切にしたい人である事は変わらない。こんな関係もあるんだなぁ。ヒカリ君と木綿子さんが今後どうなっていくのか楽しみ。成瀬くんの周りに合わせたりせずに、自分の意思をしっかり持ってる所、好きだな。これからもヒカリ君の側にいてほしい。Posted by ブクログ
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一気見してしまった!
読み終わったらホッコリするような物語。
登場人物はみんな素敵な人でした。
みんなに好かれる必要はなくて、本当にそばにいたい人ややりたい事に時間を過ごせるようにしたい。関係性はなんでもよくて、自分が居心地が良い人を年齢を重ねても大切にしていきたいと思った。Posted by ブクログ -
超モヤモヤのイヤミスですが、読む手が止まらず寝不足気味。
本作はストーカー被害をリアルに描いているし、主人公の松原は極端な部分もあるけど、誰しも自分がただしいと思ってるところはあるんだろうなぁと…
あらためて自分の考えが相手にとっては正しい訳ではなく、多面的に考えようと思った作品です。Posted by ブクログ -
終盤の展開はときめいた〜〜
すごく丁寧にメイの心理描写がしてあって、感情移入しまくり。
向上心って言われても、だよね。わかるわかる。
考えさせられるという感じではなく、サラッと読めるドラマみたいだった。Posted by ブクログ -
読みやすくてするする進めました。
穏やかに起伏激しくなく、やんわり終わっていくだろうと思っていましたが、最後の数行がグッと食い込みました。
最高の締め。
出会えてよかったと思えた本でした。Posted by ブクログ -
畑野智美さん大好き!
畑野智美さん作品はたまに読むと私の中の共感がすごい!そうそうそれでいいよね?って思いながら読める
主人公ひかりくんも木綿子ちゃんもそれでいいんだよって言いたくなる。
このモヤモヤすることの多いご時世に心が洗われる最高の作品Posted by ブクログ -
帯の”40歳以上のシェアハウス”に惹かれて借りた。
世の40歳以上の女性の、ここ数年の不安、痛みを主人公を通して語っている感じ。バブル、就職氷河期、”当たり前”の変化。身につまされる。
トキ子さんのように準備しておきたい。Posted by ブクログ