【感想・ネタバレ】国道沿いのファミレスのレビュー

あらすじ

【第23回小説すばる新人賞受賞作】佐藤善幸、外食チェーンの正社員。身に覚えのない女性問題が原因で左遷された先は、6年半一度も帰っていなかった故郷の町にある店舗だった。淡々と過ごそうとする善幸だが、癖のある同僚たち、女にだらしない父親、恋人の過去、親友の結婚問題など、面倒な人間関係とトラブルが次々に降りかかり……。ちょっとひねくれた25歳男子の日常と人生。

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ネタバレ

ファミレス社員の佐藤はネット批判され、故郷のファミレスに飛ばされた。錆びれている街には活気や賑わいは一切ない。本社に戻るまでの辛抱と考える佐藤だが、いつの間にか店員・地元の人間関係に巻き込まる。地元には親友のシンゴがいてそれなりに楽しいが、シンゴの過去や結婚問題、佐藤の新しい恋人・綾の過去、バイトのストーカ行為など勃発。何故かそこにヤバイ自分の父親が!畑野作品の魅力は過去の自分とのリンクもあり、大いに共感したりする。また登場人物が多様でヤバイ奴やイイ奴も出てくる。そこが畑野作品の重厚さと醍醐味だろう。⑤

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2024年08月15日

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全てうまくいって全員報われるハッピーエンドでは全くないけど、それでもなんか読み終わった後に少しスッキリする話だった、読みやすい

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2024年05月16日

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もう何冊も畑野作品を読んでいて、やっとこのデビュー作を読み終えました。解説の北上次郎さんが書いていた通りの感想です。一人を除いて全ての登場人物に幸せになってほしいと願ってやまない。そして登場人物を甘やかさないのはデビュー作からずっとなのですね。

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2019年07月09日

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再読。

著者の近年の作品に引き継がれたものをいくつも垣間見ました。
デビュー作だと思うと、ファンとしては感慨深いです。

大まかなあらすじは覚えていたつもりでしたが、後半に繰り返されるトラップを忘れていて、その都度驚かされ、新鮮な気持ちで読みました。

ユキのような男性は自分や自分の身内には近づいて欲しくないタイプかも。
でも、最後の彼女との暮らしで変わって欲しいなと思います。

シンゴが愛おしい。
出自を本人が知る日が来るかもしれないと思うと胸が苦しくなりますが、ユキやその他周囲の人たちに守られ、ずっと幸せでいて欲しいです。

とても好みの作品。
また手に取ると思います。

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2019年01月27日

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特にこれといった事は何も起こらない。

誰も殺されないし死なない。でも、面白いと言わざる得ない。

畑野智美、目をつけただけの事はある。人の感情を描くのが巧い。

この人の作品は全部読むのだ。もう決めた。

星は4つだ。これがデビュー作品とは恐ろしい。

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2025年04月08日

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ネタバレ

以前、歌手の方が「地方の人間にとって国道は大切」と仰っていた。生活の要なのだろう。その国道にあるファミレス。近くに大きなショッピングモールが出来て、今後の見通しは不明。主人公の境遇と良く似ている。2つの景色が合わさる中、主人公は「ちゃんとした社会人になる」事を目標に淡々と生きる。

仕事して、彼女もいて、ある意味幸せそうな彼が1番好きになった女の子の1番好きになった男が自分の父親で、家族に暴力を振るわなくなった代わりに愛人に暴力をふるっていたという状況はかなり衝撃的だと思うが、それすらすんなり受け入れる主人公の度量の大きさにびっくり(笑)その後の彼女の言動にもびっくり。

シンゴとみちるの結婚の為に、みちるのお父さんを説得するシーンが好き。何だかんだ言って、2人は深い絆を持った友達なのだ。常に塩対応なのだが、人一倍愛嬌のあるシンゴが相手だから、これからも彼らの幸せな友情は続いて行くんだろうな。

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2023年05月06日

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小気味よいテンポ。
ハードボイルドやミステリーを読む元気はないけどなんか読みたいって時にちょうどいい。

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2021年09月07日

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第23回小説すばる新人賞受賞作。
ファミレスの店員の主人公が地元のファミレスに左遷され、
親友と恋人との関係を通し、問題があった家との関係に折り合いを付けながら、
成長して行き、最後は幸せな結末を迎える。
主人公にハラハラしながら、読み終わると最後に心あたたまる小説。

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2021年01月01日

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おもしろかった。主人公の、女にだらしのないのはちょっとおいといて、勤務先ファミレスのバイトの子たちや親友や家族とのふれあい場面は読んでいて心地がいい。

私の頭の中で主人公は福士蒼汰。

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2018年10月07日

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チェーン店のファミリーレストランに勤めてる主人公、佐藤善幸は、いわれのない社内クレームから故郷の支店に左遷されてしまうところから始まる話。

幼馴染のシンゴは父親がいなく、主人公本人も特殊な家族模様で生きてきた。

狭い田舎世界での話で、話自体は面白く進むけど、主人公の父親が馬鹿すぎてその分減点です

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2017年09月09日

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最初は主人公の善幸を好きになれなかったけど、読み進めていくと女性にはだらしないけど悪人ではないし、仕事も濡れ衣で飛ばされても腐らずちゃんとやり、ストーカーに怯える同僚の危機を聞けば走って駆け付けて退治する一面も持つ。幼馴染のシンゴとの友情は羨ましくなるくらい。お互いに相手を一番に思いあって恋人が嫉妬するのがわかる。粧子さんに子供ができてプロポーズ、これからの二人を応援したい。最後は家族全員ファミリーレストランに勢ぞろい、よかったね。

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2017年02月14日

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主人公の佐藤義幸は大学卒業後、東京に本社がある外食チェーンの会社に就職し、都内のファミリーレストランで働いていた。あと半年も経てば本社勤務になるはずだったが、ネットに書き込まれたデマが原因となり、転勤の辞令が下る。左遷先は、六年半一度も帰らなかった故郷にある店舗だった。
淡々と過ごそうとする義幸、物語も当然淡々としているが、職場、家族、恋人、親友、色々あってハッピーエンド。
25歳男の人が主人公の小説って初めて読んだかも。

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2016年08月01日

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1602 初著者作品。読みやすく、登場人物も味わい深い人が多かったです。狭い世界でくっつき過ぎな感じもあるけど、大団円なのが良かった!読後感すっきり!
第23回小説すばる新人賞受賞作。

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2016年02月21日

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どんだけ狭い街なんだと頭の中で突っ込み苦笑い。でもそれは些細なこと。内容は若者らしさ全開でとても面白かった。性描写に少し違和感を覚えたけど、なるほど女性作家さんということで納得。男性が女性に対して誤った固定概念があるように、逆も然りなのかもしれない。
あらすじ(背表紙より)
佐藤善幸、外食チェーンの正社員。身に覚えのない女性問題が原因で左遷された先は、6年半一度も帰っていなかった故郷の町にある店舗だった。淡々と過ごそうとする善幸だが、癖のある同僚たち、女にだらしない父親、恋人の過去、親友の結婚問題など、面倒な人間関係とトラブルが次々に降りかかり…。ちょっとひねくれた25歳男子の日常と人生を書いた、第23回小説すばる新人賞受賞作。

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2016年01月05日

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ちょいと駄目な感じだけれども一応社会に順応している雰囲気イケメンが、いわれの無い女性問題の中傷書き込みで本社を追われ、生まれ故郷のファミレスに配属になるところから始まります。
都落ちの上に生まれ故郷に配属という事で、少々腐り気味となりますが、6年ぶりに会う親友や、父親以外の家族との触れ合いで次第に心がほどけて行きます。
この父親以外という所が味噌で 、女好きで家に寄りつかないくせに息子の事が大好きで、そんな父親の女癖の悪さが自分に遺伝しているんではないかと嫌悪感がありまして、しかもそんな父親の女性問題が善幸に直接の大問題を起こす事となるのであります。

この善幸くん基本的に年上好きで、今まで付き合った女性は全員年上。この話の中で付き合い始めるのも年上です。
僕も年上好きのようで年下は1回しか付き合った事ありませんが、彼は逆ナンパ受ける位なので雰囲気イケメンとはいえ結局かっこいいんですよきっと。うらやましい。

最近の若者のけだるい毎日を描いた話なんだろうと、半分鼻ほじりながら読み始めましたが、いい具合にだるい感じと一生懸命な感じが同居していて、自分の若者時分と重なり合う部分が有りまして、結局とっても楽しめました。

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2015年09月21日

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お仕事の話かと思って読み始めたけど、恋愛の要素が強かった。でも、恋愛小説という感じではないなぁ。。。
言っても言わなくても後悔するなら言わない方が良い。っていう言葉が印象的だった〜

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2015年02月18日

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微妙に違うけど他人事とは言えないシチュエーションですいすい読み進めてしまった。あんまり大団円みたいなの好きじゃないんだけど、この話はなんか好き。

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2014年11月28日

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私が父のことをあまり良く思わないのは、きっと自分と似てるからなんだろうな、特に自分の嫌なところが。
歳を取って、鏡に映る顔の形やちょっとした仕草や口調が似てくるのを自覚すると、益々そう思うようようになった。
だけども、ほんとは自分の嫌なところは、多少の遺伝はあったとしても、自分の人生の、自分の責任なんだよね。
息子を持って、二人とも独立した今となって、もっとこう接してあげていたら良かったとか、こう育てていれば良かったとか思うけど、彼らの人生には、私はまた間接的にしか関与できなくて、彼らの人生は自分で作り上げるものなんだよ。今度の次男の就活でつくづく思った。
ずっと長い、父と私、私と息子たちとの生活を経て、そういうことが漸く分かって来たのも今更なのだけど、この小説の、主人公と父の関係を見ていて、そういうことを改めて思った。
前置きが長くなったけど、この小説、ファミレスのチェーン店に勤める主人公・佐藤善幸がネットに書かれた良からぬ噂によって、都心の店から、遠く離れた故郷の町の店に飛ばされてきたところから始まる。
幼馴染みのシンゴ、その母の茜さん、高校の同級生でシンゴの恋人の吉田さん、行きずりから恋仲になった綾さん、女にだらしない父、それを赦してこの日まで来た母と祖父、店の上司・同僚とアルバイトの面々…、これらの人との交わりの日々がグダグダと描かれる。
それにしても、このグダグダ感がリアル過ぎ。
したいことが何もない、将来の確たる希望もない、ただ生きるために生きている、欲望に任せて彼女と交わる、執着もなく、愛情も薄く、若者だけでなく、多分人間誰しもが持つ怠惰な欲望がこれでもかというように描かれて、自分の怠惰な心にグサッと来る。
だけども、それでも「立派な社会人になる」程度のささやかな望みの中で、恋を実らせ、仕事に生きることも、ちゃんとしたひとつの人生と思わせて、エンディングのささやかな幸福感が余韻あり。

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2015年10月03日

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ファミレスで働く社員の男の人が主人公。問題ありで地元に飛ばされてきてからのなんやかんやのお話。シンゴーーー!!!シンゴがいい人過ぎて可愛すぎて幸せになってくれてありがとうの気持ち。綾ちゃんまさかのその展開はまったく読めて無かった…笑
星野はいるよねこういう奴って感じでいい感じの嫌な奴おぶ嫌なやつで、そこの展開は読めた笑

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2025年07月23日

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大手外食チェーンに就職した主人公の男性『ユキ』。ある店で働くうちにアルバイト女子高生に手を出したとSNSに嘘を書かれ、会社の処分として故郷である地方都市のファミレス店舗に左遷される。
そこでユキは家族、友達、恋人…自分と向き合っていく物語だ。

外食レストランでのアルバイト経験は僕もあるが、アルバイトのシフト問題、社員とアルバイトの意識の違い、キッチンとホール、アルバイト同士の恋愛…様々な描写が何だか懐かしかった。

『セックスをした』という描写がやたら多く、個人的には不要だったなあ。

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2025年04月17日

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畑野作品は「運転見合わせ中」以来だったかと思う。こっちがデビュー作。起承転結もはっきりしているし、人物の本性が徐々に明らかになる様な構成も、それを活かす筆力もあると感じられる。
年齢的には離れているけれど、社会人というよりはもう少し下の人に焦点を当てて書いてるのかもしれない。

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2022年09月11日

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ネタバレ

p144「自分が止まっている時ほど、違う速度で動く誰かのことを思い出し、不思議な感覚に襲われる。」
p204「平気で親に心配をかけられるようなら、そっちの方が子供だよ」
p263「お父さんとお母さんの間には、もう愛情はないのかもしれない。ただ、夫婦なんてどこもそんなものよ。情で繋がるの」
p269「彼女がいると、そういう嫌になっちゃうようなことを誤魔化すことができる。自分以外の誰かのためにとがんばっていると、それだけで立派な人になれたような気になる。それが気のせいであっても、それでいいんだと思う。自分自身なんていくら見つめても、何も出てこない。」
p281「嘘偽りなく好きだと思ってくれる人とだけ一緒にいたい。僕の考え方は甘いのかもしれないが、知り合える人なんて限られているのだから、何も知らずに噂するような人と仲良くしようなんて、考える時間がもったいない。」

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2021年11月03日

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暖かい小説だったが、綾ちゃんの言動にショックを受けた。
あまりにも尻軽すぎでしょ。「夏のバスプール」の方が、純で好みだった。

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2020年01月14日

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ぐいぐい引き込まれて一気に読んでしまった。
面倒な人間関係が詰まっているけど、シンゴの爽やかさと女子のような可愛さでそれが中和される感じがした。
シンゴがいなかったら、どうなっていたのか……。
無理矢理じゃない感じのハッピーエンド。

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2018年12月08日

Posted by ブクログ



外食チェーン店の正社員25歳の主人公。
ある日、身に覚えのない女性問題がネットででっち上げられ炎上。先につき、左遷。左遷先は6年半ぶりの東京郊外の故郷にある国道沿いのファミレス。

出てくる人々はもちろん、ファミレスに従事する人々。高校生に大学生、三十路のフリーターでファミレス歴はやたら長い古参バイトなどなど。

ある日、主人公佐藤に出来た彼女の元カレは自分の親父だった。彼女の過去を知るに連れ、これは...

きっとどこにでもありふれた男の子の日常。
ファミレスってとこが、良いね。なんか、学生の頃を思い出す。ほっこり爽やか甘酸っぱい一冊でした。

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2018年11月16日

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ファミレス社員の主人公の日常(主に人間関係)を描いた話。
人間関係の狭さとかがリアルな田舎感が出てるなぁと感じた。

女にだらしない父親を憎んでいるものの、そこまで強く拒絶していない雰囲気で少し違和感を感じたが、血の繋がりの情というものか。

著者の初読作品であるが、読みやすいという一言に尽きる。

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2018年08月01日

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ネタバレ

畑野作品には女にだらしない男がよくでてくる、ような気がする。女関係や主人公のろくでもなさが遠慮ない。
親友カップルはとても素敵なだけに、主人公の女周りはどれも後味悪く(ハッピーエンドだった相手もあまり好きにはなれない……)、印象としてはあんまり良くはないのだけれど、それでも最後まで読んでしまったのは、やっぱり面白かったからだ。
この作品がデビュー作で、既に独特の毒があり、最近の作品の方がよりこなれていて読みやすい感じはするけれど、青春群像劇が得意な作家さんだな、と感じる。

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2014年09月20日

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淡々とした語り口で人間関係を描く。主人公の年齢設定が同年代だったことから気になって購入。
見に覚えのない異性関係で左遷されたりなんだりと、設定自体に共感する要素は無いが、感情の動きには共感した。読んでてくらくらするような展開もあるけれど、全体に感情の起伏が上手く表現されているなぁという印象がありました。

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2014年09月15日

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どことなく冷めた文章と、序盤の風景やファミレスの描写にひかれたので購入。
最初の方のファミレス事情とか会社の厳しさとか読んでて面白かったんだけど、登場人物にあまり共感できなかった。
それぞれの登場人物にエピソードがあるのはいいんだけど、どうも淡々としてて浅いという印象。

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2014年09月07日

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ネタバレ

佐藤善幸、外食チェーンの正社員。父親がだらしなかった(仕事をせずにふらふら、様々な女の家を回る日々)ため、自分はそうなるまいと努力。しかし女にだらしないことには変わりなかったが、綾ちゃんとの出会いで変化かと思いきやまさかの綾ちゃんが父親の浮気相手だった過去があることを知り別れる。親友のシンゴの結婚が破談になったり、それをやっぱり結びつけたり。同僚の粧子さんと喧嘩したり、ストーカー退治したり、付き合うことになったり。普通にたんたんと読めた。たまににやっとした。セックスはしたくなるけど幸せならしなくていいかなって気分になる気持ちはわかるけどやっぱしちゃう感じの気持ちもすごくよくわかった。

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2014年09月01日

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