畑野智美のレビュー一覧

  • 若葉荘の暮らし

    Posted by ブクログ

    202511/面白かったけど、表紙絵からうける印象よりは淡々としてるかんじ。舞台がコロナ渦ということで全体的にうっすらどんより重苦しさがあり、主人公が明るく元気な "いかにもTHEヒロイン" なタイプではないので、好みがわかれそうな作品。勇気もらえる人もいると思うけど、都合いいシェアハウスも同居人も勤め先も現実にはないし…と不安増す読後感も否めない。まーそれでも踏ん張って進むしかないんだけどね!

    印象的だった文章↓
    P240:年収200万円でも幸せに暮らせるみたいな本や雑誌の特集はたくさんある。 ささいな喜びを重ねていければ 十分だと考え 多くの女性が諦めてしまっていた けれど その生活は簡単に破綻してしまう。

    0
    2025年12月22日
  • 世界のすべて

    Posted by ブクログ

    令和版LGBTQの教科書
    面白い・面白くない ではなくて
    今の時代の風潮がよくわかるから
    全世代に“体感”の意味で読んでほしいと思った。

    (以下本のレビューではなく体験談と感想)

    自分のセクシュアルについて考える

    私はもしかしたら、恋愛というものを勘違いしていたかもしれない。

    「あいつ、お前のこと好きらしいよ」と聞くと、
    なんとも言えない気まずさに苛まれ、苦い気持ちになったのを覚えている。
    私のことが好きなのか、そう思った瞬間、接待しなくちゃいけない気持ちになるからだ。


    優しくされたから好きになるという経験がなくて、
    なんなら少し意地悪な男の子の方が好きで、
    恋を錯覚していたようにも思える。
    だけど、その人のことで頭がいっぱいになったり、
    目で追ったり、集団の中ですぐに見つけられてしまうという点では正常に脳がバグっていたと思うので
    恋という感情については
    わかっているようでわからないとい結論がでた。

    恋人や好きな人ができても
    大好きにはなるけど嫉妬や独占欲って感情があまりわからない。デミロマンティックという言葉には親近感を持ったけれど、価値観なのかセクシュアルなのか。その違いってなんなのか。まだまだわからないことだらけ。

    時代的にもセクシュアルな話は相手が話すまで無理には聞かないのが安全策。
    でも聞いてくれたから言えたって場合もある。
    踏み込まない行為って賞賛されるけど、逆説的に踏み込むことが求められている世の中でもあると思う。私たちは孤独すぎるから。

    0
    2025年12月13日
  • 若葉荘の暮らし

    Posted by ブクログ

    小さな洋食屋でアルバイト店員をしていたミチル(40代を迎えたばかり)がコロナ禍で家賃の安い家に移ることを余儀なくされ、40歳以上の独身女性専用のシェアハウス「若葉荘」に住むことになったところから始まるお話。
    コロナ禍の世の中で、そうした年齢のそうした境遇の女性の心理が細やかに描かれているように思えるが、時々晴れ間はさすものの、基本的にはドンヨリとした話が続く。『悩んでいても、悩んでいなくても、語る』ミチルさんの理屈っぽさにもやや閉口で、いい話だと思うのだが今ひとつお話に乗り切れず。
    若葉荘での人間関係にはホッとするところがあるが、ああしたシステムの中で人間関係に軋轢なく暮らしていける展開はいささか楽観的にも感じるところはあり。まあ、作家さんがコロナ禍を不安に生きていた時に『「こういうアパートがあればいい」と、想像を膨らませた』ということなので、そういうことなのだろうが。

    女性の貧困の理由が選択肢の多さにあって、男性の貧困の原因は選択肢の少なさ、という見方は面白く。『本来は、政治がどうにかしていくべきことなのだろう。けれど、それを期待できるような国ではないことも、分かっている』というのがなんとも…。

    0
    2025年11月23日
  • 世界のすべて

    Posted by ブクログ

    雨の日に、半分ビニール傘越しに「喫茶ブルー」を見ているとても綺麗な表紙。
    鳴海君の色なんですね。
    自覚している性は〇〇で、恋愛対象はこうで、性的志向は、こうな人は〇〇、というふうにラベリングというか、カテゴライズされるというのは当事者の人は安心するものなのかな。
    身内には「普通」であってほしい、というのも理解できるし、どんな人にも色々な生きづらさがあると思う。
    理解できなくても、知ろうとする、分かろうとする、傷つかない人が増える世の中になっていってほしい。
    ラストがとても良かった。

    0
    2025年11月19日
  • 消えない月

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ストーカー側の心理を覗き見れる読んだことない感じの本でした。自己肯定感という言葉がありますが、自分に自信を持ちすぎて客観視できなくなるのはまずいと思います。

    0
    2025年11月17日
  • 世界のすべて

    Posted by ブクログ

    小さな喫茶店ブルーを舞台に、そこに集う人々の物語。恋愛感情やジェンダーなど様々なセクシャリティーの多様性をテーマにしている。知らないことは差別を生む。知っていろんな人の気持ちや考えを知ることが、お互いを理解し相手の気持ちを想像できるようになる第一歩だと思った。悩みを抱えているが故にフラットに人と接することができる鳴海優輝は、多くの人にとってオアシスとなっていく。最後がとても良かった。

    0
    2025年11月12日
  • 世界のすべて

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    今回も多様性の話。ポリアモリー、見た目の性と心の性が違うこと、恋愛感情を持つということ、遠い存在に持つ感情。誰にでも話せる話じゃないし、全員が理解してくれるわけじゃない。私も私で自分自身を理解していないのかもしれないなぁと思った。

    気になった言葉。
    差別されたくないし、自分も差別しないように心掛けていても、全てを平等に見ることは難しい。

    苦手だからと何かを排除することは、自分が受けてきた差別と同じだとも感じた。

    知識を得て、言葉を知り、客観的に自分を考え、少しでも楽に生きていける道を探している。

    最後の一文が、私が読書をしたい理由なのかもしれないと思った。

    0
    2025年10月29日
  • アサイラム

    Posted by ブクログ

    登場人物の複雑な心境が細かく描写されていて分かりやすかった。主人公の気持ちとリンクするように、物語が進むにつれて描写が鮮明になっていっていたのが個人的に好きだった。

    0
    2025年10月21日
  • タイムマシンでは、行けない明日

    Posted by ブクログ

    タイムマシンがタイトルに入るのであれば、タイムパラドクスでぐちゃぐちゃになって分かりづらいのではと思ったが、理論的、科学的、論理的な難しいとこをゆるっとしてくれたおかげで、主人公を中心に喪失感やせつなさの心情にフォーカス出来て読みやすかったです。
    あまりネタバレは書きたくないのですが、最後の章を自分なりに考察した時、ポジティブには考えられませんでした。本当はもっと色々書きたいぐらいに楽しめました!

    ただどうしても言いたいのが、タイムマシンのセキュリティやばっ!です。
    危な過ぎます!!

    0
    2025年10月16日
  • 海の見える街

    Posted by ブクログ

    「大人の恋愛小説」と聞いて読んだら
    ちょっとイメージとは違う感じだったかな。
    自分が年齢がだいぶ上だからか、とても若い人の
    普通の恋愛に思えた。
    でも相手がDVだったり、小児性愛者だったりと
    特殊な設定ではあり、なかなか共感は難しいかも。
    松田さんの「その後」が語られていないけど
    そこがとっても気になりました。

    0
    2025年09月21日
  • アサイラム

    Posted by ブクログ

    アサイラム=避難所という意味らしい。アラブの国のご挨拶かと勘違いしていた。
    街全体が避難所になっているこの場所では、性加害や虐待に遭った人々が暮らす。
    過去に何があったか、お互いに話す必要はない。仕事も体調をみながら自由に休める。金銭的な公的サポートもある。理想的な場所にみえるけど、どこか宗教的な雰囲気もあって…できることならお世話になりたくないなと思った。
    なるほどと思った表現は、性被害≒性加害。
    加害者がいることで被害者が生まれるというのはその通り。だから、「性加害に遭った」という表現なのだと。日本では加害者がばかりが優遇されていると感じてるので、アサイラムほどまでいかないまでも、もう少し被害者が守られるといいなと思う。

    0
    2025年08月24日
  • 消えない月

    Posted by ブクログ

    モラハラ男の思考回路、ストーカーの執着心を学べました。
    さくらがあまりにも可哀想なのに、自分を責めてばかりで周りに迷惑がどうとか言って…こういう子がモラハラに捕まるのかなと思いました。
    さくらが松原さんに勝つところが見たかったです。

    0
    2025年08月16日
  • 若葉荘の暮らし

    Posted by ブクログ

    主人公がシェアハウスをする中で考え方や生き方に変化が出ていてよかった。
    コロナ禍の生活もリアルに描かれていた

    0
    2025年07月23日
  • 国道沿いのファミレス

    Posted by ブクログ

    ファミレスで働く社員の男の人が主人公。問題ありで地元に飛ばされてきてからのなんやかんやのお話。シンゴーーー!!!シンゴがいい人過ぎて可愛すぎて幸せになってくれてありがとうの気持ち。綾ちゃんまさかのその展開はまったく読めて無かった…笑
    星野はいるよねこういう奴って感じでいい感じの嫌な奴おぶ嫌なやつで、そこの展開は読めた笑

    0
    2025年07月23日
  • アサイラム

    Posted by ブクログ

    優しいってやっぱり優柔不断ということだと感じてしまった。気を遣って、相手にあわせることばかりしなくてもいいのに。

    0
    2025年07月16日
  • 消えない月

    Posted by ブクログ

    ストーカーをされている側としている側の両方の視点から書かれた作品。ストーカーしてる側が悪びれない感じがリアルで怖かった。

    0
    2025年06月14日
  • 若葉荘の暮らし

    Posted by ブクログ

    コロナの頃の話だが良い本だとは思う。雰囲気があって、穏やかに話が展開しながら、時々おやっと思う問題提起もあって。だけどいろいろと面倒くさい。あの頃、暑いときのマスクはうっとうしかったものの、余計な負担を見直すきっかけになって良いこともたくさんあった。義理や付き合いや混雑等がなくなり、気持ちの面では私はすっきりと暮らせていた。病気は嫌だし困っていた人がたくさんいたことは理解するが、嫌なしがらみや意味不明の重圧が戻ってきた今の生活より良かったと思っている。

    0
    2025年06月14日
  • アサイラム

    Posted by ブクログ

    タイトルの意味通りの物語。
    現実にこの物語の舞台となる街は存在してるのか?と考えてしまう程度にはリアリティはあります。恐らくそこに集う人々が現在の社会が形成する歪みの被害者だから。
    しかしながら最近の著者の物語はデリケートかカテゴリーかつピンポイント的に誰かに発信されてる気がします。

    0
    2025年06月04日
  • タイムマシンでは、行けない明日

    Posted by ブクログ

    初めて読む作家さんの作品でした!

    SF作品でしたが、青春要素がある事でメリハリのある作品になっていた。

    誰しも一度は考えてしまう事がタイムマシンを使って描かれる、終盤から面白くなってきました。

    姉妹的作品【ふたつの星とタイムマシン】も読んでみます!

    0
    2025年05月23日
  • タイムマシンでは、行けない明日

    Posted by ブクログ

    なんだか不思議なお話で、漂う哀愁が素敵な一冊だった。

    気持ちを伝える前に事故死した初恋の人。その後タイムマシンと巡り合い、過去に戻り彼女を救おうとする主人公。しかし、その行動によって未来は思わぬ方向に変化していく…という物語。

    最初は何が何だかわからなくて読むのにエネルギーが要ったが、読み進めるにつれて主人公の置かれている状況がわかってくる。

    タイムマシンで初恋の人を救うためにがむしゃらに奮闘すると思いきや、ゆっくりと流されるような日々が送られていく。

    突き抜けた感じはないのだけれど、じわりじわりと作品の世界観に浸っていき、主人公の初恋の人への愛情や切望、抱えている哀愁や孤独が伝わってくる。

    読後の余韻が心地よい。
    ☆3.5

    0
    2025年05月22日