田中慎弥のレビュー一覧

  • 孤独論 逃げよ、生きよ

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    「共喰い」の作家さん。
    働かず、ひきこもって
    ひたすら小説を読む&書くということを「生きる」ことにした作家さん。そのストイックさと生き方を「孤独論」としてまとめた本。
    小説家になるまでの話がおもしろかった~
    そうか…こんな生き方もある…

    「奴隷になるな…」

    深い言葉だ~

    でもってラストの「棚ぼた」の話
    好きだわ。

    ひと握りの天才は餅を待つのではなく自分で棚に登ってひったくる…
    この表現好きだわ~
    わかる気がする~。

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    2019年10月19日
  • 切れた鎖

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    文章がとても独特でした。
    最初の話が1番好きでした。
    主人公の頭の中に入り込んだ気持ちになった。

    蛹と切れた鎖も面白かった。

    よくわからない抽象的な感じが好きな人は好きなのかもしれない。

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    2019年03月23日
  • 実験(新潮文庫)

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    小説家の主人公がうつ病の旧友を自殺に追い込もうと「実験」する表題作。童貞の友人を妻に誘惑させるようなことをしたりと、意地の悪さが出ていて面白い。
    収録されている「週末の葬儀」では、海沿いの街とそこに住む人が、潮風で錆びついて疲弊して行く様子が書かれている。共喰いのドブ川の描写を思い出させるような上手さがある。

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    2019年03月10日
  • 孤独論 逃げよ、生きよ

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    高校を卒業してから引きこもりだったという田中慎弥氏、パソコンや携帯電話は所有せず、インターネットも使わないらしい。変わり者と一言で言うのは簡単だが、考え方は興味深い。金儲けとか効率化、成功には興味がないようだ。子供の頃から読書が好きなのは又吉氏と共通だ。

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    2019年01月20日
  • 宰相A(新潮文庫)

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    戦争主義的世界的平和主義における民主主義的戦争!
    SFの一分野としてのディストピア小説とみるか、政治批判とみるか。

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    2018年10月21日
  • 図書準備室(新潮文庫)

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    デビュー作と二作目/ エッセイの文章が綺麗で読みやすいから読んでみたが、これはものすごく挑戦的だ/ 図書準備室に至っては、延々独白で自分の歪みっぷりを幼女に聴かせているだけの話で、その読点を駆使して文章をつなぎ形容しまくる文体は、たとえば節が十もあるヌンチャクを紙面に並べているようで、また表現されている景色は妙に細かく、期待していたような読みやすさではなかったと言えなくもない/ 冷たい水の羊は高校卒業以来一度たりとも労働についたことのない青年が書いた最初の小説という側面を、どうあぶり出してくれるのかという意味で興味深い/ デビュー作からして途切れることのない長い接続の文章で心情ないし風景を文字

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    2018年10月08日
  • 宰相A(新潮文庫)

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    読みづらい。「神様のいない日本シリーズ」とかそんなことなかったのに。終盤濡れ場(?)とそれ以降のドタバタは筒井康隆っぽさもあっておもしろかってんけど、そこまでの文章がなかなか入って来なかった。

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    2018年09月29日
  • 宰相A(新潮文庫)

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    『図書準備室』以来、田中作品二作目。電車を降りたらもう一つの“日本国”に着いた場面が、川端康成の『雪国』の冒頭に何処か似ていると感じた。のちに、本作中に川端康成について多少言及されていて「嗚呼…」と、予感していたのかなぁと思った次第。星三つ半。

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    2018年07月28日
  • 宰相A(新潮文庫)

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    嫌いじゃない。田中慎弥はきっと常々自意識の塊と向き合っているのだろう。そうでないとこんな文章は書けない。命削りながら書いてるのがよくわかる。
    内容に関しては、解釈しながら読もうとしたけれど要素が多すぎて途中で諦めた。即ちよく分からなかったが、恐ろしく勇気のこもった本であることは理解した。著者が裸一貫で国家という巨大なシステムに立ち向かっている。
    将来、日本の国家統制が強まることがあれば早い段階で禁書扱いになりそうなレベルの内容である。

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    2018年07月14日
  • 宰相A(新潮文庫)

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    こういうのディストピア小説というらしい。何とか最後まで読んでみたけど結局消化不良、理解不能。やっぱりこういうジャンル無理なんだな。

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    2018年06月10日
  • 実験(新潮文庫)

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    暗い。出てくる人間全てが絶望的なほどに暗い。暗くて退廃的でうすっぺらい人間たちの関わりにイライラしつつも、淡々と進む文章につい読んでしまう。

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    2018年05月06日
  • 孤独論 逃げよ、生きよ

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    苦手なことを排除して、好きなことをする時間を突き詰めていったら作家になっていた。苦手なことを排除しても、好きな読書から自分の感じ方を拡張することが出来た。最近ノンフィクションばかり読んでしまいがちですが、フィクションの方が自分の試されてる感が大きいのかなと思いました。

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    2018年01月04日
  • 宰相A(新潮文庫)

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    初の田中慎弥。
    クセの強い人なんだろうと思っていたら、やっぱりすごかった。

    第二次世界大戦後に、アメリカが新たな日本を生み出し、自分たちがそこに居住したとしたら。
    それまでの日本を旧日本と呼び、旧日本人に対して居住区を設け、行動に制限をかけたとしたら。

    解説で触れられているように、「強国」はその意味で善なる統治を施行することに、疑問を抱かないものである。
    恐ろしい小説と思っていながら、身近な所で『宰相A』の世界は存在するように思う。
    小さな世界の我々が決めたことこそが、ルールであり、正義であるのだと。
    その「普遍」に逆らうものを屈服させる悦びを、純粋に引き継ぎの少女は知る。

    母の墓はどこ

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    2017年12月06日
  • 孤独論 逃げよ、生きよ

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    世の中の人はあまりにも孤独を恐れている。ネットで常につながっていたい。1人でメシを食うところを見られたくない。・・・何を言っているのだ、人は孤独なのだ。

    著者は高校卒業から10数年の引きこもりを続け、小説家としてデビューし、芥川賞を受賞。孤独な引きこもり時代があったからこそ、今がある。そんな著者が過去を振り返りながら語る孤独の肯定論。

    ブラック企業に勤め、自分を見失いそうな人へ、著者は「逃げろ」とアドバイスする。プライドや意地を捨て、親や友人でも頼り、引きこもる。引きこもりだって生きるための立派な術なのだ。そこで初めて孤独のありがたさを知るのだろう。

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    2017年11月15日
  • 犬と鴉

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    表題作を含め、全部で三篇併録されている。表題作「犬と鴉」は幻想小説のような作風。この作者は比喩が重要であると感じるが、今回の比喩が一体何を示すのか掴めなかったが、”悲しみで腹を満たす”という一文は心貫かれた。アンナ・カレーニナの一文に”幸福な家庭はどれも似たものだが、不幸な家庭はいずれもそれぞれに不幸なものである”とあるが、その心境に近いのだろう。一読しただけでは凡てを掴みとることが出来ないが、残留します。

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    2017年07月26日
  • 孤独論 逃げよ、生きよ

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    芥川受賞作家田中慎弥氏による人生論。田中氏は30代まで引きこもりの生活を続けていたそうだ。作家以外の職業に就いたことはない。世間的に見れば、非常に苦しい立場にあったわけだ。そんな逆境を乗り越えて作家になった意志の強さには、心を打たれる。現代人の多くは奴隷の地位に甘んじている、と彼は指摘する。それは誤りではないと思うが、奴隷として生きるしかない人もいるわけで、そういった人達の胸の内にもっと思いを巡らせて欲しかった。書けても書けなくても必ず机の前にすわるという粘り強い姿勢は、生きる上で参考になる。

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    2017年04月10日
  • 図書準備室(新潮文庫)

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    「逃げてからどうするの?」従兄の幼い娘に問われ「逃げつづけるしかない」と、答える主人公。たとえそれが辛く虚しい行く末だとわかっえいても、逃げはじめたらそこに終わりはなく、逃げ続ける人生が死ぬまでつづくのかな?

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    2016年07月25日
  • 炎と苗木 田中慎弥の掌劇場

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    首相が記者会見で明らかに右側に傾いてきている。体調の何らかの変化なのか癖なのか。ついには国会審議の中で野党からも右に傾いている姿勢について、国民の間にも疑問と不安が広がっていると、説明を求められる。首相曰く、マスコミも野党の皆さんも、私が右に傾いているとさかんに騒ぎ立てるが、皆さんから見て右ということは、私にとって左に傾いているということと嘯く。各紙はこれに猛反発。客観的に見て右に傾くのを左に傾くというのはあまりに無責任と噛みつく。側近たちは極力意識して正面をむくよう進言することになる。
    相変わらずの直球どストレート。そんな中、希死念慮をも窺わせる弱気もちらほら見せる。なかなか可愛い。得意の掌

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    2016年07月16日
  • 炎と苗木 田中慎弥の掌劇場

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    田中慎弥の掌編集。独特の世界観にあふれつつも、その短さと相まって病みつきになる。「桜」「書いている、読んでいる」がすき。

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    2016年07月01日
  • 神様のいない日本シリーズ

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    最近話題になったプロ野球選手が賭博に関わった問題。読み終わってから間もなくのことだっただけに妙な縁と呼ぶのか、奇妙な繋がりもあるものだと思う。

    サミュエル・ベケットの「ゴドーを待ちながら」を下地に、野球という色彩。更には最初から最後まで父親が子供に語りかける口語体で文章が綴られるという構成。かなり実験作的な一冊である。
    読み始めは口語体であることにクドさを感じ、胸焼けの様な気分を覚え、なかなか読み進めるのには苦労した。
    半ばほどで、野球観戦が好きな者であれば、現役を知らずとも名前は知っている選手について語られ、その部分は面白く読めた。
    あくまでメインは主人公である父親の、父に対する思い、息子

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    2015年12月03日