田中慎弥のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
1篇がとても短くてさらりと読めてしまう。
不思議な話だなぁとぼんやり思う話と、ものすごく怖いと思う話があった。
怖いと思わなかった話はただ単に私がその物語の中に隠れている毒に気づいていないだけて、全部怖い話なのではないかと想像する。
特に怖かったのは「怪物」。ぞっとする怖さ。
「願望と遺書」はちょっと笑ってしまった。(笑っている場合ではないほど切羽詰まった話なんだけど)
本当にこんな精神状態になったら自殺する前に頭がおかしくなると思う。
でもその必死さが滑稽でもある。
そんな不思議で、(私の場合は)たまにぞくっとする掌篇集。
田中慎弥さんの長編も読んでみたいなと思う。 -
Posted by ブクログ
第146回芥川賞受賞作家の機嫌が悪い方。
田中慎弥さんの孤独感漂う短編集。
いや、この人はすごい。多分すごいんだと思う。
文学的水準の高さを見せつけられた思いがします。これでもかと。
特に3編のうちの真ん中、「蛹」は面白かった。
井伏鱒二の「山椒魚」をふと思い出したりしました。
やはり孤独を描いてて。
無駄に思慮深い、けれども基本的に何もしないカブトムシの話。
表題作「切れた鎖」は読んでて正直しんどかったなあ。
金銭的に安定した生活に浸りつつも、
身を切るような孤独に苛まれる年老いた女性の惨めさというか。
全体的に自分からは一歩も動かず、
ひたすら流れて行く現状に歩幅を合わせようと四苦