田中慎弥のレビュー一覧

  • 田中慎弥の掌劇場

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    昨年の芥川賞で話題をかっさらった田中氏の掌編小説集。

    とかく風刺みたいなものを書かせるとこの人光るなぁ…と。個人的には「男たち(一幕)」がフフっと笑えるために好きだったり。どれもたった3~4ページしかないのに、どこか「えっ?!」と思うような終わり方をしているので、読んでいていろいろな引っ掛かりを覚える。でも、それがこの小説集の良さなんじゃないかなー、と私個人は思います。

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    2013年01月22日
  • 図書準備室(新潮文庫)

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    ネタバレ

    図書準備室、冷たい水の羊の二編からなっている本。星4つをつけたのは後者の方。図書準備室はぼちぼち。冷たい羊はいじめをあつかっている作品。いじめられている彼は自殺を考えるようになる。色々な理由をつけ、最良の日を選択する。どうなるか。暗い内容を書いている本だが、好きな感じの落ちで、読み終われば爽やかな感じがした。次は著者の切れた鎖をよんでみたい。

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    2013年01月08日
  • 切れた鎖

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    こちらの人生まで負の連鎖に巻き込まれる不安を感じるほど圧倒的な力がある。憎むことで自分の輪郭を捉えてきた人間にとってソレが受け継がれるということは恐怖であっても自分に対する肯定なのだから止めさせることはできないだろう。土地に縛られるということは自分に縛られることとイコールなのだ。

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    2012年11月25日
  • 田中慎弥の掌劇場

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    初めて田中作品を読むのに短編だったらいいだろうと思って借りた。すごくよかったのでここのレビューを見て意外だった。とはいえ内容は覚えてない・・・。

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    2012年11月25日
  • 神様のいない日本シリーズ

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    1986年日本シリーズ。この年限りで引退する広島の四番山本浩二、涙のドラフトから西武入りして高卒ルーキーながら四番に座る清原和博。
    象徴的な二人がチームの柱である両チームの闘いは、野球の神様が奇跡的な運命を起こした。
    あの日あの時こうであればというのは、野球も人生も同じこと。タラレバ禁止の世界において、希望と後悔の行き先と人間の足掻きを作者は描いていると思う。

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    2012年11月12日
  • 神様のいない日本シリーズ

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    待っているとき。時間は勝手に流れるし、何もしなくてもいいのにたまに辛いときがある。
    「待つ」という行為がなんで苦痛なのか少しだけわかった気がする。

    田中先生の作品を読むのはこれが二つめ。
    まさに男が書いた小説!といった感じです。とても面白かったです。

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    2012年10月13日
  • 田中慎弥の掌劇場

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     第146回芥川賞はニュースにかなり取り上げられたのを覚えているだろうか。「共喰い」で受賞した田中慎弥さんの会見が非常に話題になり、また受賞スピーチでも一言で終わり、インターネットだけではなく、各メディアで大きく取り上げられた。その結果「共喰い」は大ヒットし、作家としての知名度が大幅に上がった。

     もともと2008年に川端康成文学賞、三島由紀夫賞を受賞しており、何回も芥川賞候補になっているので、力はかなりある作家である。なんでもそうだが、実際に受賞した人は記憶に残るが、それ以外はすぐに人々に忘れ去られてしまう。会見及びスピーチで世間的にかなりイメージが作られてしまったが、王様のブランチや他の

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    2012年08月12日
  • 田中慎弥の掌劇場

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    ショートショートショートがたくさん入った本。淡々とした語り口で少しおかしな話が語られている。思っていたよりも面白かった。

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    2012年08月05日
  • 田中慎弥の掌劇場

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    37の短編小説集。

    日常生活の中にも非日常的な一言(ワード)を入れたり、半端なところで話を終わらせ、読み手に考えさせるところが新鮮で面白い。

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    2012年07月08日
  • 田中慎弥の掌劇場

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    難しい。今の私に解釈は。
    しかし美しい。
    そよ風に吹かれながらさらっとよみたい感じ。

    空にみたものでは、なぜか涙が流れました。
    全編通して、あぁ、田中さんは温かい人なんだろうなぁって印象を受けた。
    偏見?
    でも好きー笑

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    2012年07月04日
  • 田中慎弥の掌劇場

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    新聞への連載用ということでか、これまでのものと比べれば格段に読みやすい。視点を変え品を変え、個性的で味わい深い37編が並ぶ。いずれも結末への期待感にそそられながら、するする読める。但し結末はない。ぶつ切り多すぎで、思わず「えっ終わりっ」を連発。気持ち悪さを残しながらも不思議な想像をかきたててくれた。

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    2012年06月24日
  • 田中慎弥の掌劇場

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    3ページほどのぴりっとした作品が並んでいる。初めて作品を読んだけど、丁寧な文体が印象的だった。ごう慢な感じはどこにもない。物を決して一面的に見ない視線は厳しくて温かい、じゃないかな。震災について書いた4作品が特に好き。やっぱり、目線は低く、事実を等身大で受け止めたことを言葉にしている。

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    2012年06月18日
  • 田中慎弥の掌劇場

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    毎日新聞に掲載したショートショート集。一話3ページだから本当に短い。 毒がある内容や、時事ネタ、意味不明まで様々。
    あとがきの、「私は図らずも、小説という絵空事に命を懸けてしまっています。命を縮めて得た糧で、また命を延ばす、この掌編集も、その結果であり、過程です。」 がしっかりブンガクしているようで、何か良かった。

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    2012年06月08日
  • 田中慎弥の掌劇場

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    他の多くの方と同様、私も芥川賞の受賞インタビューで著者のことを知り、それで受賞作を読んでみた。

    この掌篇集は、2008年10月から2012年1月まで、毎日新聞西部本社版に連載されたもの。
    一篇が3頁前後、不思議でちょっと不穏な、ときにユーモラスな、そしてリリカルな掌篇が並ぶ。
    私は存外、この本の全体が好きになってしまった。
    「存外」というのは誉め言葉で、芥川賞受賞作から想像していたよりも、遥かに様々な色合いの、遥かに様々な想いを掻き立てられて、そしてそれが楽しかったのだ。

    「あとがき」で著者は、「命を縮めて得た糧で、また命を延ばす。」と記すが、たしかにこれは、著者の内面の何かを削って書かれ

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    2012年09月04日
  • 神様のいない日本シリーズ

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    野球賭博で失踪した父親からの息子へのメッセージ。モノローグとはいえ、ストライクゾーンだったが、野球がテーマじゃなければ読み続けられなかったかも。芥川賞受賞時のコメント以上の情報を持っていない作家だったが、結構好印象。

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    2012年05月11日
  • 切れた鎖

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    読んでいて、気が滅入った。
    悪夢や幻覚みたいな、行間のつまった描写は文学的なのかもしれないけど、
    巻き込まれてもいい、と思える好きな世界ではなかった。
    表題作とか、とても暗くて救いようがない感じ…
    不意の償い は、そんな中でもなんか、主人公が現実で置かれている環境、周囲からきちんと愛されている様子がちらほら、妄想の向こうに見えるのがたまに微笑ましい時があり。
    ほらほら、素直にそっちの幸せなほうに行こうよ。。と思ってしまう。
    きっと、とても不器用でいい人なんだなあ。。
    でも、意地で全部読んでしまって読後感の悪さに後悔した。。

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    2012年03月28日
  • 切れた鎖

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    「不意の償い」
    ある行為のせいで死に至ったのではないかと無意識に抱えていた罪悪感が、徐々に噴出し精神のバランスがあやふやになっていく。
    読み進むにつれて、このバランスの崩れた不安定感こそがが逆に安定した世界の様にも思えてくる。


    「蛹」
    一番好きな作品。
    内包された自己への強い自信とは裏腹に、いつまでも地上に出る事の叶わず日々悶々とする存在。
    実際は地上に出られないのではなく出たくないのであって、結局内包されていた自信とはただの虚勢である。
    考えなければいいのに。
    何も考えずに外に出て人生を謳歌して、繁殖して死ねばいいだけなのに。
    「だけなのに」が、一番難しい事なんだなと。


    「切れた鎖」

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    2012年03月05日
  • 切れた鎖

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    芥川賞受賞のインタビューで、刺激的な悪態をついた著者を
    どこまでパフォーマンスが入ってるんだろ…? なんて、
    半ば、よこしまな気持ちを持って手にしたのが本書だった。
    あれは、著者の気持ちの飾り気ないストレートな発露だったろう…

    「不意の償い」「蛹」「切れた鎖」の3編…
    川端賞・三島賞のダブル受賞という随分と評価の高い短編集だ。
    小説を読む恐ろしさは、気づかずにある内面を引きずり出され、
    歪によどんだありのままの様をつきつけられることにある。

    どの作品からも、そうした領域に切り込んでゆこうとする、
    著書の文学的に真摯な姿勢を感じた…
    たとえば冒頭作「不意の償い」は、妻となった女と
    はじめて関

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    2012年02月10日
  • 堕落論 住めば都のディストピア

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    AIの手のひらの上でいいように転がされる=環境に最適化して「墜ちて」しまった方が自然に生きられるのでは?という提案の書

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    2026年05月31日
  • 共喰い

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    息子へ)
    いかにも文学作品といえる本書。確か芥川賞受賞作品。
    内容は重く、後味が悪い系。とはいえ、印象に残るという意味では良い作品なのだろう。芥川賞を取ったのもなっとくの作品だ。
    純文学が好きなのであれば読んでみて欲しい。

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    2026年05月24日