しきみのレビュー一覧

  • 乙女の本棚2 猫町

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    萩原朔太郎が詩以外の小説を書いているとは知らなかったので、まず、そこに驚いた。
    旅した気分になるために、モルヒネやコカインを使ってエクスタシイを感じるという日常は、朔太郎自身もしていたものなのだろうか。
    今いる町が、左右反転しただけで、非日常にうつるというのは、私もどこかで感じたことがある。例えば、普段見ている漢字の文字が、急に知らない記号に見えてくる、そんな感じとか。
    猫だらけの町というのは、なにかのアニメ映画で数本見た記憶がある。この作品がモチーフになっていたりするのだろうか。不思議な世界観が後世の作品にもたらした影響や、作者の薬物歴などが、妙に気になった作品だった。

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    2024年02月16日
  • 乙女の本棚8 夢十夜

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    ネタバレ

    「こんな夢を見た」から始まる、十の美しい夢の世界。夢だからすべてに理由なんてないし、ちょっと怖い。でもこんな夢の話ならいつまでも聞いていたい。
    お話としては一、三、七が好み。
    しきみさんのイラストは第一夜の百合が儚い雰囲気で良かった。
    ページごとに文字や背景の色の変化があって、飽きずにするすると読める。美しい本だった。

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    2024年02月08日
  • 桜の森の満開の下(乙女の本棚)

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    ネタバレ

    女はいつから男自身だったか。旧い女房を一人殺したときからか、首を集めはじめた頃からか、そんな日々に倦んだ頃からか。あるいは、はじめからか。どんなに残酷であっても自分の内なる鬼を殺してはいけなかったとしたら、どうやって鬼と生きていけばよいか。どうしたら桜の森の満開の下を怯えずに居られるか。

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    2024年02月04日
  • 乙女の本棚2 猫町

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    この作品は文字だけの方がいいな。
    なぜなら、描写がものすごく細かく、描写だけで頭の中に細部まで映像化ができてしまうので、それと合わないイラストによって逆に再現された映像が壊れてしまう。
    猫が迫り来るシーンはまるでサメがあの有名な音楽と共に迫り来るジョーズのような緊張感があるのだが、イラストとはずれる。

    イラスト自体がどーの、というよりは作品の魅力とビジュアライズということが相性があわないのかな、と思いました。

    2024.1.27
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    2024年01月27日
  • 奇譚ルーム

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    ネタバレ

    たまたま本屋さんではやみねかおる先生の本を見つけたので。
    昔の夢水清志郎シリーズや怪盗クイーンシリーズの感覚で読んでたけど、ゆるっとしたミステリーでした。児童書だから少し読みやすくなってるのかな。
    最初の数ページで違和感が満載だった。あの最初のパソコンやスマートフォンがたくさんある(全部足した機械の台数もちゃんとヒントだった)時点で察しがいい人は気付くよね。
    話が進むにつれて、みんなが忌憚を話出せばその違和感は増していく…。みんなの話の内容もだし、主人公である語り手の情報が最初のパソコンの下り以降一切出てこない。そもそも主人公は何者なのかが一切わからない時点で怪しさいっぱい。ただ最後にお前も別

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    2024年01月16日
  • 乙女の本棚8 夢十夜

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    夢十夜は、最初に“こんな夢を見た”とされ、、多少の理不尽や非合理性は、許してね、ということになる。その絵を描くというのはあまりに許容範囲が広すぎて難しかったでしょうねと思います。

    第一夜
    死んだ女が百合の花に転生する夢。
    愛する女を失った男の夢。
    「もう死にます。百年 私の墓の傍で待っていてくださいね。」
    星の破片の墓石、その破片の丸み、苔むす様子などから、長い時を演出する。
    女の死から再生の百年は、男にとって幸か不幸か、読む人によるかなあ。
    百年経って百合となる。

    第二夜
    侍が悟りを得ようとする夢。
    入室参禅で無を追う。
    夏目漱石は鎌倉円覚寺で参禅していて、その経験は、小説「門」となる。

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    2023年12月09日
  • 悪魔 乙女の本棚作品集

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    乙女の本棚シリーズでお馴染み、イラストレーターのしきみさんがこれまで手掛けてきた作品の中から、ご本人が厳選したカットを一冊にまとめたイラスト集。
    ずいぶん前に読んでいたものをこうして見返すと、イラストの素敵さにまた溜め息がでるよう。
    萩原朔太郎「猫町」の、可愛いながらも妖しく奇妙な世界観。
    坂口安吾「桜の森の満開の下」の綺麗な女性と、般若の老婆の恐ろしさギャップ。
    この二作は特にお気に入りです。
    また、描き下ろしで芥川龍之介「悪魔」も収録されている。赤い瞳に赤い髪をもつ悪魔の悲しさが、普段よりも大きなページにとても美しく表れている。

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    2023年12月05日
  • 乙女の本棚2 猫町

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    で『猫町』はねこ助さんじゃないんかーい!


    と、言いたいためだけの詩人萩原朔太郎唯一の小説『猫町』です

    いやーわからんかった
    ぜんぜんわからんかった
    お手上げ
    えっと麻薬中毒者の妄想でなくて?

    わからんかったモノはわからんかったと書くそれがわいの正義や!(わからんかったくせに偉そう)

    そしてこっからあのなんか深みのあるイラストが出てくるしきみさん本気(マジ)リスペクト
    マジリスペクトプラズム(語感だけ)

    そして申し訳ないが最果タヒさんの解説はいらん
    本気(マジ)イラン人
    あれ読むとわかったような気にさせられる
    最初からわかってましたよって言っちゃいそう
    脳の中身を書き換えられる
    あー

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    2023年11月21日
  • 桜の森の満開の下(乙女の本棚)

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    ネタバレ

    女が美しすぎるだけでも十分なのに、ふっくらとツヤのある透きとおる声。これはもう間違いなく、目も魂も吸い寄せられてまう。

    個人的には夜長姫の方が好みだが、今回の女もなかなかやってくれていた。

    怖れの心になじみがなく、羞じる心にも馴れていない。苦笑という意地の悪い笑いも知らなかった男が、女によって蝕まれていく様子にはゾクゾクっとした。挿絵の女の表情の変化にもホラー感増々。

    一度は女を殺そうとしながら、殺さずに背負って山に帰る男。しかし…
    不可解で、不協和音的な終わり方が、この物語の救いになっているような気がした。

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    2023年10月12日
  • 乙女の本棚8 夢十夜

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    ヨルシカの「第一夜」を聴いていたら、ふと読みたくなって手に取った。
    夏目漱石×しきみで、とってもイマドキな感じに仕上がっている。
    こんなイラストと組み合わせても、全く色褪せないのは、やっぱり文豪夏目漱石だからなんだろうな。
    夢の中の話というだけに、つかみどころがない感じがするけど、読み手によって様々な解釈ができるという気もする。
    10編の中ではやっぱり「第一夜」が好きだった。

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    2023年10月04日
  • 夜叉ヶ池(乙女の本棚)

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    幻想的かつ涼やかな印象で、夏に読もうと思っていたらぴったりだった。
    越前にある「夜叉ヶ池」には、水害をもたらす竜神が封じ込められているという言い伝えがあった。そしてその竜神を鎮めておくためには、日に三度の鐘を鳴らし続けなければならず、今では土地に移り住んだ若夫婦がその役目を担っていた。
    しかし未曾有の日照りがつづいていたとある夜、旧友と再会した夫が、夜叉ヶ池を案内しようと留守にしたところ、妻の百合を雨乞いの生贄にしようと企んだ町の者が捕らえにやってきて——

    という戯曲。竜神こと夜叉ヶ池の主人は、白雪姫という名のキュートなプリンセス。好きな人がいるのに、封じ込められているせいで会いにゆけず日々

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    2023年08月25日
  • 詩集『青猫』より

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     乙女の本棚シリーズから、萩原朔太郎さんとしきみさんのコラボ作品「詩集『青猫』より」です。しきみさんのイラストは今作は、青を基調としているからか、少し涼しげな印象を受けます。

     どの詩にも、恋しい人を想う気持ちが込められているかのように感じました。ちょっと、読んでいて理解が難しい表現もあったので、好みは別れるかもしれないです。

     「ああ このおほきな都会の夜にねむれるものは
      ただ一疋の青い猫のかげだ」

     私的には、そのちょっと難しい点も含めての良さもあるかなって思えました。恋心は、いつの時代でも永遠のテーマになりえます、ね(#^^#)

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    2023年07月25日
  • 魔術師(乙女の本棚)

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     乙女の本棚シリーズから、谷崎潤一郎さんとしきみさんのコラボ作品「魔術師」です。しきみさんのイラストは本当にいいです。今作は可愛い感じですね。

     ストーリーはある恋人たちの話…。ある公園の一角に小屋を出している魔術師の妖艶な魅力により、どんなに愛し合う恋人達でも、その仲を引き裂かれてしまう噂を聞いた2人…。こんなに愛し合っているのだから、魔術師のされるがままにはならない…と、彼女は言いだしそれを確かめてみようと一緒に魔術師の小屋を訪れる…。二人の愛の行く末は??

     今回はネタばれしません(^-^;)。前に読んだ「秘密」でもそうだったけれど、彼女はどこまでも健気で愛を信じているのに…なんで彼

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    2023年07月20日
  • 乙女の本棚8 夢十夜

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     乙女の本棚シリーズから、夏目漱石さんとしきみさんのコラボ作品「夢十夜」です。なんとも、ステキな表紙とこのタイトルに期待は大きく読み始めました!

    こんな夢を見た…それが第一夜から第十夜までで、夢だからってこともあるけれどあまりにも現実離れしすぎてて、幻想的といえば幻想的なんだけれど、だからつかみにくいかなぁ~と感じてしまい、一度はスルーしてしまおうかと思ってしまったほど(^-^;)だけど、なんとか、読み切ることができました。

     印象に残ったのは第一夜と第九夜…、第一夜は臨終を迎える女性と100年後に再会する夢、第九夜は戦地での夫の無事を願い幼子を連れてお百度参りする妻の夢…。でもトータ

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    2023年07月16日
  • 桜の森の満開の下(乙女の本棚)

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    鈴鹿峠に住む山賊は、新しいたいそう美しい女房をさらってきた。彼女は彼のことを恐れないばかりか、わがままを言い、そして……。

    桜の森の満開の下で人は狂わされる。
    なかなか残酷でグロテスクな物語だった。

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    2023年07月01日
  • 夜叉ヶ池(乙女の本棚)

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    越前国鹿見村の琴弾谷、旱が続く盛夏。

    萩原晃が日に三度鐘を撞くことで夜叉ケ池の竜神から村を守っていた……。

    作中の晃の台詞「神にも仏にも恋は売らん」に胸をつかれた。

    鹿見村の村人の身勝手さに腹が立った。

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    2023年06月29日
  • 魔術師(乙女の本棚)

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    呆気なく男性が魔術に墜ちてしまう。恋人の彼女の決断はあまりにも重い。彼女の気持ちを考えるとあんまりだ…とも思うけどこの結末の未来がそれで良かったと言えるかはわからないが彼女が望んだなら良いのかな…って何とも寂しいきもちになりました。
    魔術師は罪深い。

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    2023年06月26日
  • 乙女の本棚5 押絵と旅する男

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    蜃気楼を見に行った帰りの汽車で、わたしは押絵を持った男と出会った。男はその押絵について語りはじめ……。

    物語が独特の怪しさを含んでいて、変てこれんな気持ちになった。
    読みやすいんだけど、特殊な癖が滲み出ているように思う。

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    2023年06月13日
  • 乙女の本棚5 押絵と旅する男

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    語り手が蜃気楼を見にでかけた帰りの汽車で居合わせた、黒い背広姿のスマートな男性。
    四十前後にも六十くらいにも見え、西洋の魔術師を思わせるような風采の彼が、大切そうに抱きかかえる荷物に興味をひかれた語り手は、風呂敷をほどいて中を見せてもらうことになる。それは、一目して奇妙な押絵だった——。
    やや怖ろしげな文体ではあるものの、結末も含めて私には素敵な話に感じられた。メリーバッドエンド系というか。押絵に魅入られた兄と、旅をする弟の不思議な物語。

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    2023年06月12日
  • 詩集『青猫』より

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     ああ このおほきな都会の夜にねむれるものは
     ただ一疋の青い猫のかげだ

    猫やお花がよくでてきて、可愛らしくも読める詩集だった。うずらの卵って「ウズラノタマゴ」な気がしちゃうけど、「鶉」の「卵」なんだよな、という当たり前のことを思うなどした。

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    2023年05月18日