高野優のレビュー一覧

  • 黄色い部屋の秘密〔新訳版〕

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    ネタバレ

    横溝と乱歩が推してるので読んだ。乱歩のトリック集でネタバレくらったので、読んだけどそれでもわからんかった。

    犯人の男がそれまで全然出てこなかったキャラとして出てきたのが気にくわない。緋色の研究のモルモン教徒並みに気にくわない。

    でも密室や人間消失トリックなど、そういうことか!の部分は面白かった。
    人間消失トリックは金田一でも横溝でも見たが。

    最後に赤ん坊が~とあるし、訳者あとがきでも父親殺しと言ってるのでそういうことなのだろう。
    ルールタビーユ賢すぎるな。工藤新一や金田一一の元祖的な存在だな。

    続編は読む気はあんま起きない。
    最後まで読んでからオペラ座の殺人の作者だと思い出した。

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    2025年03月17日
  • 八十日間世界一周(上)

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    下巻で感想を書く

    フィリアス・フォッグ氏の召使いジャン・パスパルトゥーが、精密機械の主人に対し人間味あふれて、とてもいい。
    ある意味でこの物語は「パスパルトゥーの冒険」なのかも。

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    2025年01月14日
  • 八十日間世界一周(下)

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    ヴェルヌはとても面白くイギリス紳士を描く。

    (極端に)典型的なイギリス紳士フォッグ氏が、フランス人の召使いパスパルトゥーとともに旅をするにつれ、さまざまな感情を身につけて行く。

    「極上のタイムリミット・サスペンス」
    帯のキャッチが叫ぶ、19世紀最速の大冒険!

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    2025年01月13日
  • 黄色い部屋の秘密〔新訳版〕

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    謎解きするキャラクターが若い青年だから好感を持てるというのもあるけど、訳に違和感がなく読みやすかった
    秘密に関してはガストンルルーらしいや…と思った

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    2024年11月13日
  • 未来のイヴ

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     原著1886年作。
     ヴィリエ・ド・リラダンは昔読んだ『残酷物語』の訳が古めかしすぎてどうも今ひとつだった。そもそも和訳された作品の少ない作家と思えるが、本作(「新訳」)を読んでみていろいろ驚いた。
     当時の状況ならではだが、肖像権を無視しトマス・エジソンを主人公に据え、すさまじい「想像」の飛翔を駆使しまくる作品で、ある意味ぶっとんだ、「とんでもない」文学作品だと思う。
     要するに電気仕掛けのアンドロイド/アンドレイドを製造し、これを(もちろん男性視点からの)理想的な恋人/女性として誕生させようという、なかなかに不埒な企みのいきさつが描かれている。
     ここでの主人公エジソンはやたら饒舌で、さ

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    2024年06月06日
  • 忘却の河 下

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    司望は南明高校の入学式に向かう。地下鉄の駅からはバスに乗らないといけないが、今は道の工事のために走っていない。歩いていては入学式に遅れそうだ。白タクがいて乗ったらどうかと誘っている。躊躇していた司望に、一緒に乗りましょうと誘た女性がいた。南明高校に行くのなら自分もそうだからという。タクシーに乗ってから南明高校の教師だと名乗った。欧陽小枝だ。記憶にある女性だ。前世の記憶を持った者のお話。登場人物が多くて途中で錯綜してきそうだが、読んでいるうちに分かって来た。前世と今世を繋いだ記憶は現世にどのような影響を及ぼすのか…。

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    2024年04月17日
  • 忘却の河 上

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    申明は南明高校の教師だ。名門の北京大学を卒業してこの高校の国語の教師になった。同期の友はもっと高い地位に就いているというのに。申明に関わる事件が起こる。そして申明が殺される。誰に?、それは後の申明の記憶を持った者にとっても大きな謎だった。輪廻転生を中心に据えたミステリー小説。下巻ではどんな話に繋がるのだろうか?

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    2024年04月15日
  • 忘却の河 下

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    上下巻で読み応えありました。翻訳も読みやすい。最初に提示される女子学生の死からこれほど多くの人の人生が交錯する展開になるとは。生まれ変わりという設定が物語を牽引しているのは確かだが、それを取っ払ったところに見える相関図は凄まじい。

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    2024年03月23日
  • 忘却の河 下

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    評判が良く、気になっていた作品。
    ただ、華文ミステリ苦手なので、不安はあったが…驚くほどスルスル読めて、かつ面白い。

    次々に人が死んでいくけど、一人ひとりをしっかり描けてけているので、人数が多いのに毎回喪失感がある。上巻のスピードに比べて、下巻はやや間延び感もあるが、十分面白い。

    さすがに怪しい人物が皆いなくなるので、意外な人物が犯人、という点からは真犯人は当てやすいかも。

    フランス語版を翻訳したもので、かつ登場人物の名前のルビがたびたびあって、それで読みやすいのかな。

    竹書房自体、ずいぶん久しぶり。

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    2024年02月02日
  • 八十日間世界一周(上)

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    この作品の作者ヴェルヌはフランス人であるが、彼がイギリス人を主人公にし、フランスではなく、ロンドンをスタート地点にしたのかということを疑問に思わないだろうか?

    ロンドンには有名なグリニッジ天文台があり、『八十日間世界一周』が出版された1873年にはロンドンに本初子午線を設定しようという案が既に出されていた(実際に採用されるのは1884年)。

    イギリスが当時世界にたくさんの植民地を抱え、確かに世界の中心と言われても違和感はないかもしれないが、子午線という概念も関係していることに注意してみると面白いかもしれない。パスパルトゥーがロンドン出発後、国によって時差があるにもかかわらず一度も自分の時計

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    2024年01月09日
  • あなたを想う花 下

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    続いて下巻も読むことできた。
    最後まで読むことでこの作品の良さがわかる。時系列が複雑で戸惑ったがそれもまたこの作品の魅力なのかもしれない。でもやっぱり登場人物の名前がゴッチャになって…。

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    2023年10月22日
  • あなたを想う花 上

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    めずらしくフランス文学の和訳本。何かでおすすめされてて。最初は人物覚えられなくて、時間軸も分かりにくいからリタイアしそうになった。でも読み進めていくにつれて興味が増して行った。下巻も読みたい。

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    2023年10月15日
  • にんじん

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    1894年の作品。自伝小説。母親によるDVからサヴァイヴしていく話‥‥想像していたより切なくて深かった。

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    2023年10月12日
  • 忘却の河 下

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    表紙のイメージから、ホラー寄りのおどろおどろしいやつかと身構えていたが、そんなことはなく、ちゃんとミステリだった。中国のスティーヴン・キングと呼ばれているだけあって、リーダビリティ◯。面白かった。
    後半はちょっと大味だったかなー。

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    2023年08月16日
  • 地底旅行

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    出口治明さんの本に紹介されていて読んだけれど、科学的知識がふんだんに詰まった小説でとても面白かった。解説とセットで読むことでこの小説の醍醐味を理解できたような気がした。もともとSF小説はあまり好きではなかったけれど、科学知識の延長だと捉えられるようになったことで、ほかのSF作品にも興味をもてそうな気がした。

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    2023年06月20日
  • 黄色い部屋の秘密〔新訳版〕

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    ネタバレ

    完全な密室らしいのでとんでもないこじつけトリックが明かされるのかなと思っていたら、意外と常識的というか、現実寄りな真相だった。
    事件解決に至るまでの紆余曲折の中に予期しないストーリーが隠されていて、二重に楽しめた。

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    2023年04月27日
  • にんじん

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    にんじんって大人が考えてることがわかってしまう非常に切れ者な少年であると思う。先回りして色々なことをするから。でも、そんな風に行動するのも家での扱いのせいで自然と身についた自分を防御する方法なのかなって思うとすごく胸が痛い。ひねくれ者の少年だけど、誰よりも愛に飢えている感じがあってそこがまたいじらしくて…。でも淡々と進んでいくストーリーを読んでいても彼決して家族(特にお母さん)に負けていないと思う。

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    2023年01月30日
  • 黄色い部屋の秘密〔新訳版〕

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     密室殺人ミステリーの古典的名作とされる一冊。初めて読んだが、「あ、なるほどね。」といういい意味で言われてみれば確かに、という盲点をつかれた。110年以上前に書かれたことも踏まえれば、今読んでも楽しめると思う。最後は結末が気になって一気に読んでしまった。
     ちなみに、主人公の少年記者ルールタビーユものは、本書の続編の「黒衣婦人の香り」を含めて数作あるが、必ずしもミステリーとして書かれているわけではなく、本書と上記の続編を除くと、邦訳もほとんどなされていないようだ。その辺の背景は、続編のネタバレ的に本書のあとがきに詳しく書いてあって、納得した。「少年記者ルールタビーユ」で本格ミステリーものが量産

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    2022年08月15日
  • にんじん

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    ネタバレ

    訳者による解説が秀逸である。今から読むならこの高野優さん訳の新潮文庫版をおすすめしたい。
    にんじんはかわいそうだけど、にんじんも小憎たらしいところがあるからそこまで感情移入できないというような書評や感想を目にしたことがあるが、なぜにんじんはそういう言動に及んでいるのかということだ(訳者の違いによって、よりどっちもどっちと受け取れるような訳になっているものもあるのかもしれない)。
    誰がなんと言おうが、このにんじんという作品は母親に苦しめられている少年が母親を拒否するまでの成長を描いた物語である。
    なんとなく児童文学ぽく扱われている気がするけど、大人こそ読むべき本ではないかと思う。

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    2021年03月06日
  • にんじん

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    にんじんへの、母親からの精神的虐待はすごい。
    ときどき優しさをみせる辺りがいやらしい。
    にんじんは、といえば子供らしくズルをしたり、嘘をついたりしながらも、強く逞しく日々を過ごしている。
    その成長する姿に痛ましさと、愛おしさを同時に感じる。短編集のようでありながら、巧みな構成に沿って描かれているところも面白い。

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    2021年02月25日