高野優のレビュー一覧
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面白かった。
旅であり、冒険でもある世界一周。
それを当時の移動手段で80日でするという。
その80日はなんとしても守らなくてはいけない。
障害はいくつもやって来る。どう乗り切るか?!
追跡者との争いはどうなるのか下巻を期待!
当時の世情も読んでいて楽しいし、登場人物はみんなしっかりキャラがある。
わくわくドキドキする展開も楽しい。かなり前の時代に書かれた本ではあるが今読んでも十分楽しめる。ゾウに乗って旅をしたい!
新訳だからか、読んでいて分かりづらかったり不自然な言葉もない。
子どもたちにも読ませたい一冊。
大人の自分が読んでも楽しいしくて、下巻が楽しみになるほど。刑事さんの結末はどうなる -
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フランスの田舎町の古い城館には、科学者スタンガーソン博士と令嬢のマチルド嬢が使用人たちと暮らしていた。
ある夜、実験を続けていたスタンガーソン博士と老僕は、実験室のすぐ隣のマチルド嬢の部屋、別名「黄色い部屋」と呼ばれる部屋からマチルド嬢の悲鳴と銃声を聞く。スタンガーソン博士と使用人たちはなんとか扉をたたき破って黄色い部屋になだれ込むと、大怪我をしたマチルド嬢が倒れている。しかし完全な密室の黄色い部屋に犯人の姿はないではないか!
この事件捜査に呼ばれたのはパリ警視庁の刑事であるフレデリック・ランサン。だがこの事件を何としても自分で解決したい!と張り切る若者がいた。まだ18歳の新聞記者ジョゼフ・ -
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そんなもん面白くないわけがない
と言うわけで、上巻でフォッグ氏一行が利用した交通手段で、当時と現在も変わらずにあるものの答えは「象」です
簡単すぎて申し訳ない
それにしても、なによこの面白さ
そして面白ポイントは無限にあるんだが、今回は主人公フォッグ氏の魅力について語りたい
フォッグ氏はまずイギリス人紳士なんです
で、外からは感情が良く分からんの
常に冷静沈着、言葉数も少ない
だけど中身はめちゃくちゃ情が厚くて、親切で、誇り高い
そしてなんかちょっと変なことするとだいたい「イギリス人らしい」とか書かれる
ヴェルヌはフランス人なので、恐らくちょっと馬鹿にしてる
イギリス紳士馬鹿にしてる -
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以下、中学2年生の時に書いた読書感想文をそのまま掲載:
「あなたの分のメロンはないわ。だって、あなたは私と同じでメロンが嫌いだから…ええ、まちがいないわ」
「そうか、ぼくはメロンが嫌いだったんだ。ママが間違いないと言うなら、間違いない。」
ジュール・ルナール作の「にんじん」。この本は、あらゆる面で私に大きな衝撃を与えたし、私なりの大きな褒め言葉としてあえてこう言いたい。「出来ることならもう二度と読みたくない」。それほどに悲しくて、痛い。
まず、この話の主人公の本当の名前は最後まで分からない。なぜかといえば、この主人公は終始周りから「にんじん」と呼ばれ続けるからである。にんじんは髪色が由来のあだ -
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さて、下巻である。
前回、上海で乗り遅れたかにみえたフォッグ氏らだが、間一髪乗せてもらうことができた。そして船ではパスパルトゥーとも再会できる。
舞台はアメリカ大陸へ。アメリカは主に鉄道の旅であるが、インディアンとの闘争が繰り広げられていた時代、鉄道旅といえども一筋縄ではいかない。
ニューヨークを目指して急ぐが、大西洋を渡る船にまたしても乗り遅れてしまい…。
フォッグ氏らは、約束の時間に戻ってくることができるのか。
上巻の感想と重なるけれど、この時代の国々の様子がわかるのが一番面白いところ。
そして降りかかる問題に、(主に金の力をもって)フォッグ氏が慌てずに適切な次善の策をとっていくところ -
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フランスのシャロン村で墓地の管理人として働く中年女性ヴィオレットと不実な夫フィリップを中心に、様々な愛と喪失の物語が過去と現在を行き来しながら94の短い章で綴られる。両親を知らず複数の里親の元で育ったヴィオレットはジョン・アーヴィングの『サイダーハウス・ルール』を、主人公の孤児ホーマーの境遇や生き方に共感し愛読する。亡き母イレーヌを他人の夫ガブリエルの墓に入れる為に訪れた警視のジュリアンとの出会い。イレーヌとガブリエルの秘められた大人の恋は繊細かつ思いやりをもって描かれる。多くを求めず、有り合わせの自由な日々を幸せと感じながらも、否応なく様々な死と向き合わされる墓地での日常の中で、ヴィオレット
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蔡駿『忘却の河 (下)』竹書房文庫。
生まれ変わりという超常現象と複数の殺人事件に纏わるミステリーとを融合した中国小説の下巻。
上巻は非常に展開が早く、非常に面白いと思ったのだが、下巻は少し間延びした感がある。それでも、申明が刺殺された事件の背景が徐々に明らかになり、犯人の正体と事件の全貌、結末が知りたくて、ページを捲る手が止まらなくなる。
輪廻転生と因果応報。生まれ変わりと人びとの犯した罪の無限ループ。
2011年。高校生に進学した申明の生まれ変わりの司望は、申明のかつての教え子で教師になった欧陽小枝と運命の再会を果たす。司望は申明の死に纏わる真相を解き明かそうとする。
申明の教 -
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久しぶりに素敵なお話を読んだ。
50歳になるヴィオレット。彼女はブルゴーニュの小さな町にある墓地の管理人をしている。
夫は随分前から行方不明。その夫との間に娘がいたが小さい頃にある出来事で亡くしてしまう。
彼女の閉ざされた心は墓地の前の管理人と出会ってから溶け出していく。
管理人として働きだしていろんな人々と出会い、
その中には彼女の人生を変えてくれる人も。
彼女の夫の思いも最後の方でわかったり、とにかく複雑ににいろんな話が混ざり合って、1本の映画を見たよう。実際に映画になるんじゃないかな。
作者は、映画「男と女」の監督クロード・ルルーシュのパートナーという事で、そういった世界観かも -
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上巻とは打って変わってミステリー要素の濃い内容になってきます。娘の事故の真相が徐々にわかってくるにつれてヴァイオレットがフィリップへのことを理解していきます。
「あの人はちっとも恵まれてはいませんでした。いつも孤独で不幸だったんですもの・・・。そんなに不幸にならなくてもいいと思うくらいに・・・。」
最後にフィリップはなんかかっこいい描かれ方をしていますが、クズらしく女性とバイクのうちバイクを選びます。彼の役割は何だったのか。女性を不幸にするのが役割だったのですが、ヴァイオレットに新しい人生を始めるためのきっかけを与えるのが本当の役割だったのではないでしょうか。
ヴァイオレットは娘の事故の真 -
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「たったひとりで墓地を管理するヴァイオレット」という紹介文を読んですぐに読みたいと思いました。ここ半年で3冊墓暴きの小説を読みました、墓地には人生を変えるなにかがあるのでしょう。ちなみにその3冊とはスティーヴン・キング『ダーク・ハーフ』、チャド・ハーバック『守備の極意』、チャック・パラニョーク『インベンション・オブ・サウンド』になります。この小説には墓暴きシーンはありませんが、墓を掘り起こすときの注意事項が語られています。
「墓を掘り起こすときには、墓堀り人が両隣の墓を壊さないように、見張ってほしいということだ。」
ということで墓暴きは複数人で行うことを推奨しています。
私は本の表紙をしらず