加藤廣のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
信長の遺骸を巡るミステリ完結編。
遺骸の行方は思っていたよりミステリだった。そんなんありかよ、という感じ。絶対ないとまでは思わないが…流石にちょっと難しいのでは。そのほか、光秀が謀反を起こした理由や秀吉が光秀を討つことができた理由なんかは、成る程ーと思えた。
歴史ミステリは面白いのだが、浅学なせいでどこまでが史実で、どこからが作家の想像なのかよく分からないので困る。とはいえ、牛一が考えたように、現時点で残されている記録は一部しかなく、その一部さえも他者の介入により歪められたり、違う立場から見れば違うように見えることもあるので、結局今となっては真実なんて分からない。空白についての空想の余地こそが