加藤廣のレビュー一覧

  • 明智左馬助の恋 下

    Posted by ブクログ

    光秀の次女・綸を室に迎えて、光秀の養子となり「明智左馬助」を名乗る三宅弥平次が主人公という設定(実在かいとこかは?)。主君・光秀にも妻にも一途を貫き通した人生が清々しい。

    本能寺の変は、魔王・信長を倒すため、朝廷側・近衛前久が仕掛けた陰謀という視点は説得力もある。
    本能寺の変の前の連歌会で有名な光秀の句「ときはいま あめがしたしる さつきかな」は、「土岐」氏の光秀、「天が下」は「天下」で謀反を決意したとされているが、謀反を大勢に事前に知らせるのはおかしいなと思っていたが、その解釈は一蹴している。

    0
    2012年11月12日
  • 秀吉の枷 上

    Posted by ブクログ

    伝わっている歴史自体、本当のところが分からないのが現実。

    なので、こんな解釈もありではないかと。

    秀吉があんなことをしていたなんて・・・・・・

    0
    2012年05月31日
  • 黄金の日本史

    Posted by ブクログ

    現在の日本の貨幣制度は金等に基づく制度ではありませんが、歴史の大部分では金や銀に基づく貨幣制度であったと認識しています。

    戦国時代において覇権を取った人たちは例外なく日本の金や銀鉱山を掌握していますが、この本の著者である加藤氏によれば、金の使い方が秀吉と徳川幕府においては異なっていたようで、それが最終的には倒幕の原因にまで繋がっていたようです。

    加藤氏の歴史小説は、金融業界に勤務されていたこともあり、所々に経済的な視点から時代を捉えていることが特徴的です。この本は彼が書いた最初とも思える「金」をベースとした日本通史の解説本です。今までには無いユニークな本として大変楽しく読むことができました

    0
    2012年05月20日
  • 秀吉の枷 中

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    信長の死から天下取りへ万進する秀吉。
    その裏で、信長の死の真相がばれるのに焦ったり、子作りに躍起になったりと、人間らしさがにじみでた心理状況が楽しい。
    後半に出てくる立花統虎が実にすがすがしい。

    0
    2012年01月13日
  • 秀吉の枷 上

    Posted by ブクログ

    「信長の棺桶」のスピンオフ。秀吉サイドから見た、本能寺の変までの過程が描かれている。どのような理由で秀吉が「本能寺の変」演出までに至ったかを描いている。ここでは、竹中半兵衛からの進言、信長の変節、秀吉の山の民説を上手く絡み合わせてミステリーを構築していた。「空白の桶狭間」を読んだ後なので清玉の伏線とかわかりやすかった。

    0
    2011年12月29日
  • 秀吉の枷 下

    Posted by ブクログ

    先日衝撃を受けた「空白の桶狭間」の作者による「本能寺三部作」の第2作目。「空白の~」で予期した通り、本能寺の変の黒幕は秀吉であった。本能寺の変に至るまでの動向や、行方不明の信長の遺体をめぐっての葛藤など、斬新で面白く読み進めた。
    中盤以降は、秀吉が負う「枷」として、信長を弑い奉った後ろめたさのみならず、帝・公家など朝廷に対する盲目的(あるいは暴力的)ともいえる敬意や、子供ができないことへの焦りなど、息苦しい展開となる。市を投影した淀の方の存在も「枷」となったのかもしれない。自らを追い詰めた天下人の悲哀が目立つ。

    0
    2011年10月06日
  • 神君家康の密書

    Posted by ブクログ

    「秀吉の枷」における豊臣秀頼の父親に関する見解。

    その見解を踏襲し、詳細を語るための短編集という印象。

    「安土城の幽霊」の短編もそうだったけれども、
    著者は茶器に強い興味を持っているんだな、と思った。

    ちなみに、表題作を読むと福島正則への印象ががらりと変わる!

    0
    2011年09月19日
  • 明智左馬助の恋 下

    Posted by ブクログ

    3部作完結編。明智光秀ではなく、その部下の明智左馬助が主人公としてかかれており、左馬助の視点から光秀をみることでより光秀や左馬助の不幸は避けることができないものだったのだと感じた。
    前2作を読み返してみたいと思う。

    0
    2010年09月01日
  • 明智左馬助の恋 下

    Posted by ブクログ

    信長の三部作第三弾が読み終わった。日本最大といっていいくらいの謎を3方向から読み終わり、実に充実感があった。
    特に今回の明智左馬之助の恋はすごく興味深かった。明智光秀を有能な部下というより、出世を重んじる武将とし、今まで私が持っていたエリート武将の意識を全く別の観点から描き、謀反を朝廷の策略に信長との単なる行き違いとしてしまっている点が非常におもしろい。もし、上司と部下の行き違いが歴史の謎の原因だったとしたら、いつの時代も変わらないなということになり、いかにも光秀には冷酷な生涯ということになる。
    明智左馬之助下巻は、その謎に迫る加藤廣の仮説と勝負が決まってからの左馬之助のカッコよさが目立った。

    0
    2010年08月04日
  • 明智左馬助の恋 上

    Posted by ブクログ

    明智左馬之助(三宅弥平次)からみた光秀・信長・秀吉の話。信長の棺、秀吉の伽に続く第三弾。他の話から様子が分かってきている私であったが、光秀目線は他からはわからなかったので、一つの歴史解釈というより、一つの謎解きとして期待して読んでいる。
     この上巻は、荒木村重から秀吉の鳥取攻めぐらいまでの話。いよいよ信長がうつ病に鳴り出したあたり。正直退屈であり、物足りなさを感じている。これからの下巻に期待している。一つ感想を言えば、明智左馬之助=馬の名手・策士という感じが他の書籍から印象があったが、この本ではそれほど触れていない点がきになる。

    0
    2010年07月20日
  • 明智左馬助の恋 上

    Posted by ブクログ

    織田信長、豊臣秀吉、明智光秀と続く本著者シリーズ3部作目となります。
    単独で読んでも面白いですが、同じ時代・ストーリーを別の視点から見ると前作で謎とされていた部分が解明されたり、シリーズを通すことによってつながる部分も出てくるようで結局3部作とも読みたくなってしまいます^^

    この本は、明智光秀本人ではなく、後の婿養子となる明智左馬助を主人公として描かれています。
    そういう意味では、本能寺の変や歴史に興味がなくても、物語として十分面白く読めると思いました。

    0
    2010年06月15日
  • 明智左馬助の恋 下

    Posted by ブクログ

    シリーズの3作目。作者独自の解釈で話を進める。
    お話としては面白い。明智の視点から見ると、また違ったものが見えてくる。
    最後明智光秀が死んだかどうかの謎が残されたままだ。
    次回作が出てくる匂いがする。
    光秀=天海説があるほどだ。

    0
    2010年06月05日
  • 明智左馬助の恋 上

    Posted by ブクログ

    前作、前々作と比較して、新鮮である。
    明智左馬助というのは、光秀の実弟と思っていたが、違うようだ。
    馴染みのない人物だけに興味はある。
    下巻を楽しみにしたい。

    0
    2010年05月20日
  • 明智左馬助の恋 上

    Posted by ブクログ

    3部作だけど、既に謎は解明されているしな〜、と暫く手に取らなかった。文庫が出たので、購入。
    明智家の娘婿、左馬助を中心に明智一族の悲劇を描く。光秀は出世競争に汲々とするサラリーマン重役か?前2作はあまり関係なく、淡々とかつ、じっくりと明智家の物語を読ませる。本能寺の変自体はかなり、あっさり。余計な秘密の解明話や前2作品との余分な繋がりがなく、良かったと思う。荒木村重の最後と、ある武将のその後が気になった。
    4作目ありや、なしや。

    0
    2012年03月17日
  • 秀吉の枷 下

    Posted by ブクログ

    秀吉が本能寺の変の陰の主役と推理、織田家への負い目を背負って生きる晩年を茶々の不倫も重ねて描く。自身の才覚一つで生きた藤吉郎時代だけでなく、天下を取り欲のままに朝鮮出兵を敢行した太閤時代の陰惨な生きざまを克明に描く。痛快な前半生で筆を置いた吉川英治、司馬遼太郎の太閤記と一線を画している。10.4.2.

    0
    2010年04月02日
  • 秀吉の枷 下

    Posted by ブクログ

    戦国3傑の中では秀吉がいま一つ好きになれない方は
    この「闇」の部分があるからではないでしょうか。
    私もその一人でした。

    今回そこにいたる部分にスポットを当て、感情移入も
    出来た結果、すこし秀吉が好きになりました。

    0
    2009年10月04日
  • 秀吉の枷 上

    Posted by ブクログ

    『明智左馬助の恋』『信長の棺』の三部作のひとつ、三巻通じて、それぞれの立場から、本能寺の変での、信長の遺体の秘密について明かされています。
    『秀吉の枷』は、本能寺改修を命ぜられた際、万一の時にと、秘密裏に抜け穴を作りましたが、変を事前にキャッチした秀吉が、寺から抜け穴を通って抜け出そうとした信長を、燻り殺した、というお話です。その遺体のありかは?。
    秀吉の大返しの裏には、こうした秘密が隠されていました。
    謎が謎をよぶ、戦国サスペンス歴史小説です。

    0
    2009年10月04日
  • 信長の棺 上

    Posted by ブクログ

    本能寺三部作読み直しです。まず初めに本書。

    この第一部は、桶狭間の戦い、本能寺の変の裏側や、信長公の遺体の秘密など、本能寺前後の謎が明かされる歴史ミステリー。
    また、信長公はじめ、戦国武将たちのこれまでのイメージを覆してくれる、新たな人物像の描写もあり、それも面白いです。なるほど、もしかしたらこんな人物だったのかも、と想像を掻き立てられますね。

    主人公は太田和泉守。上巻は本能寺の変が起こり、信長公の側近であった彼が、時代の流れに翻弄されるところから始まります。初っ端からこの人どうなんの?という状況にハラハラしますが、結構図太いです、太田殿。
    そして、無事に戻ることができると、信長公の伝記を

    0
    2025年12月20日
  • 信長の棺 下

    Posted by ブクログ

    信長の遺体は何処へ?・・・本能寺の変の真相に迫る!
    ゆっくりと流れる時間の中で、焦りながらもゆっくりゆっくりと進んでいきます。
    どうなの?て思いで、手が止まらなかった。
    なかなか面白かったです♪ まな

    0
    2025年06月20日
  • 信長の棺 上

    Posted by ブクログ

    『信長公記』の作者である太田牛一目線で描かれてます。
    本能寺の変直後から物語は始まる。
    10ヶ月の幽閉を経て『信長公記』を書き上げるため探求する。
    本能寺の変、桶狭間の戦い、そして信長が牛一に預けた木箱の謎…
    下巻も楽しみです♪

    0
    2025年05月26日