加藤廣のレビュー一覧

  • 信長の棺 上

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    信長公記の著者・太田牛一を主人公に、信長暗殺の謎を追うミステリー。

    本能寺の変から信長公記の納本まで。

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    2013年04月21日
  • 秀吉の枷 上

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    信長の棺シリーズ。半兵衛の死から本能寺の変まで。

    前作と比較すると、秀吉の視点で描かれていて、信長や秀吉自身についても人間味があるように読める。

    半兵衛のイメージが仮面の人。。。

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    2013年04月21日
  • 秀吉の枷 上

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    加藤廣の「信長の棺」を既に読んでいたので、面白く読めた、という事もあるかもしれません。
    秀吉を持ち上げすぎず、しかし見せ場はきちっと見せる。
    秀吉が主人公である小説は、秀吉の苦悩や陽気さとそれによって隠れている腹黒さが書かれることはままありますが、秀吉が信長やそのほかの人にたいして持つネガティブな感情や心持ちは今まで読んだどの小説よりも繊細に書かれています。
    才能ではなく人間味がとても深く掘り下げられている小説ではないかと思います。

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    2012年12月17日
  • 秀吉の枷 下

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    秀吉の生涯をたどると,それはただの歴史上の人物だからとか,現代では考えられないような権力をつかんだからとかいう理由でその人生を理解不能としてしまうのではなく,秀吉の人生から現代人にも通ずる何か大切なものあるのではないかという感じました。
    この小説はフィクションで,筆者の推理がかなり織り交ぜられていますが,史実が外されている訳ではありません。はじめてその説に触れる僕としてはショックですが,そこから見えるドラマは現代の日本人にも通じるところがあり,一人の人間としての秀吉を見ることができたような気がしました。

    秀吉の生涯,特に本能寺の変を中心にそれ以後が描かれています。上巻からかなりの量がありますが,飽きさせない構成になっており最後まで一気に読むことができました。

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    2013年06月05日
  • 信長の棺 下

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    小泉純一郎氏の愛読書ということで,存在は知っていたのですが,はじめて読みました。
    本能寺の変における,信長の遺骸はどこにあるのかという最大のミステリーを解き明かす内容になっています。前回読んだ「空白の桶狭間」で設定されていた,秀吉の出身〈山の民〉が少し掘り下げられていた感じがしました。
    「信長公記」の著者大田牛一の視点で描かれる信長像は新しく,そして面白く読めました。特に,安土城を築城した信長の真意が本能寺における警備の手薄さにつながるあたりは頷けるものがありました。

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    2013年03月31日
  • 明智左馬助の恋 下

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    光秀の次女・綸を室に迎えて、光秀の養子となり「明智左馬助」を名乗る三宅弥平次が主人公という設定(実在かいとこかは?)。主君・光秀にも妻にも一途を貫き通した人生が清々しい。

    本能寺の変は、魔王・信長を倒すため、朝廷側・近衛前久が仕掛けた陰謀という視点は説得力もある。
    本能寺の変の前の連歌会で有名な光秀の句「ときはいま あめがしたしる さつきかな」は、「土岐」氏の光秀、「天が下」は「天下」で謀反を決意したとされているが、謀反を大勢に事前に知らせるのはおかしいなと思っていたが、その解釈は一蹴している。

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    2012年11月12日
  • 秀吉の枷 上

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    伝わっている歴史自体、本当のところが分からないのが現実。

    なので、こんな解釈もありではないかと。

    秀吉があんなことをしていたなんて・・・・・・

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    2012年05月31日
  • 黄金の日本史

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    現在の日本の貨幣制度は金等に基づく制度ではありませんが、歴史の大部分では金や銀に基づく貨幣制度であったと認識しています。

    戦国時代において覇権を取った人たちは例外なく日本の金や銀鉱山を掌握していますが、この本の著者である加藤氏によれば、金の使い方が秀吉と徳川幕府においては異なっていたようで、それが最終的には倒幕の原因にまで繋がっていたようです。

    加藤氏の歴史小説は、金融業界に勤務されていたこともあり、所々に経済的な視点から時代を捉えていることが特徴的です。この本は彼が書いた最初とも思える「金」をベースとした日本通史の解説本です。今までには無いユニークな本として大変楽しく読むことができました、続編を期待します。

    以下は気になったポイントです。

    ・日本では、コガネ=金、シロガネ=銀、アカガネ=銅、クロガネ=鉄、アオガネ=鉛として、金は最高位に位置した(p39)

    ・最澄と空海は同じ遣唐使のグループであったが、現地語をマスターしていた空海はあっという間に密教思想を修得した(p48)

    ・源氏は4人の天皇(清和、宇多、村山、花山:56/59/62/65)、平氏は50代桓武天皇から発した2天皇、4皇子に源流がある「もののふ」は近衛兵、「さぶらい」は貴族等の身辺警護、「つわもの」が派遣侍(p53)

    ・藤原清衡は 11-12世紀にかけてその拠点を平泉に移し、東北周辺で採取される金のうえに築き上げた「奥州藤原政権」を確立し、「京・朝廷・平家」「関東・源氏」に拮抗する第三勢力になった(p57)

    ・義経は、一ノ谷や壇ノ浦の戦いで「もののふ」の戦いにあるまじき方法で勝った(p67)

    ・頼朝は義経を匿った奥州藤原氏を攻めた、その時の引率兵力は28.4万人といわれる、これは行く先々で金銀を入手できる魅力もあったはず(p70)

    ・信長にとってのプラス要因、1)特産物の桑で養う蚕でつくる絹織物は女性労働なので男は通年兵隊可能、2)根性の無い兵士を生むので飛び道具は卑怯という偏見は生まなかった、3)主力の絹織物を売りさばくための上洛思想、4)楽市楽座の奨励、5)金精錬の技術入手(p101)

    ・金屏風は闇の中に淡く浮かび上がる幽玄の空間を演出する実用品、金地の背景は光の強弱により微妙に変化する(p107)

    ・秀吉は後陽成天皇の末弟・胡佐丸君(当時9歳)を養子にもらう約束をしていた(p109)

    ・徳川家康が幕府を開いて5代綱吉(1695)の95年間に江戸幕府が発行した慶長大判小判は、1472万両=1兆円、これが出回ったので江戸が大都市になった(p115)

    ・田沼意次のだした「南鐐二朱銀、8枚=1両」の発行により、日本は事実上金本位制を捨てたことになる(p136)

    ・江戸時代の制限的な対外政策を「鎖国」という言葉で呼ぶのは、外国人の意見を訳した翻訳書が最初、江戸幕府側はそのようなコトバを使っていない(p148)

    ・太平洋戦争のときもアメリカが自由貿易といって石油と鉄の輸出を続けてくれていれば、日本はアメリカと戦争をしないですんだ(p153)

    ・1871年の新貨条例では、1両=4分、2分(1.5gの金)=1円とした、貿易決済には1円の貿易銀を発行したので、金銀複合本位制といわれる(p164)

    ・当時の先進国は自分のところで不要になった狭軌の列車を売り込んだので今に至る、現在も新幹線と丸ノ内線のみが標準軌である(p170)

    ・第一次世界大戦において、イギリスはフランス、ロシアと連合国、ドイツはオーストリア、トルコを同盟国とした(p175)

    ・226事件の首謀者ら17人は軍事裁判で死刑判決を受けたが、国民からは多くの助命嘆願がきた(p188)

    ・戦争直前(1937-1941.2)まで、日本はアメリカに金を608トン送って、軍事物質を買い漁っていた(p192)

    ・日本が経済発展が遅れた理由は、1)アメリカ無差別爆撃で工場破壊、2)ソ連の影響が少なく共産主義からの思想解放が遅れた(p200)

    ・朝鮮戦争の特需により、日本には2、3年程度で871トン分の金に相当する効果があった(p202)

    ・1950年の朝鮮戦争では、マッカーサー率いるアメリカの大型爆撃機は、ソ連製(旧ドイツ空軍の設計)のミグに撃ち落された(p204)

    ・アメリカの保有する2万トンの金は、1970年には1万トンを割り込んで、既発ドルの定めた金の兌換量の10ビリオンダラー(8887トン)に至ってギブアップした(p205)

    ・2000-2010までの通貨発行量とGDPの増加を比較すると、アメリカのみ突出している、これはいつかアメリカドルが紙切れになる可能性を示唆している(p218)

    2012年5月20日作成

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    2012年05月20日
  • 秀吉の枷 中

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    ネタバレ

    信長の死から天下取りへ万進する秀吉。
    その裏で、信長の死の真相がばれるのに焦ったり、子作りに躍起になったりと、人間らしさがにじみでた心理状況が楽しい。
    後半に出てくる立花統虎が実にすがすがしい。

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    2012年01月13日
  • 秀吉の枷 上

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    「信長の棺桶」のスピンオフ。秀吉サイドから見た、本能寺の変までの過程が描かれている。どのような理由で秀吉が「本能寺の変」演出までに至ったかを描いている。ここでは、竹中半兵衛からの進言、信長の変節、秀吉の山の民説を上手く絡み合わせてミステリーを構築していた。「空白の桶狭間」を読んだ後なので清玉の伏線とかわかりやすかった。

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    2011年12月29日
  • 秀吉の枷 下

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    先日衝撃を受けた「空白の桶狭間」の作者による「本能寺三部作」の第2作目。「空白の~」で予期した通り、本能寺の変の黒幕は秀吉であった。本能寺の変に至るまでの動向や、行方不明の信長の遺体をめぐっての葛藤など、斬新で面白く読み進めた。
    中盤以降は、秀吉が負う「枷」として、信長を弑い奉った後ろめたさのみならず、帝・公家など朝廷に対する盲目的(あるいは暴力的)ともいえる敬意や、子供ができないことへの焦りなど、息苦しい展開となる。市を投影した淀の方の存在も「枷」となったのかもしれない。自らを追い詰めた天下人の悲哀が目立つ。

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    2011年10月06日
  • 神君家康の密書

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    「秀吉の枷」における豊臣秀頼の父親に関する見解。

    その見解を踏襲し、詳細を語るための短編集という印象。

    「安土城の幽霊」の短編もそうだったけれども、
    著者は茶器に強い興味を持っているんだな、と思った。

    ちなみに、表題作を読むと福島正則への印象ががらりと変わる!

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    2011年09月19日
  • 明智左馬助の恋 下

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    3部作完結編。明智光秀ではなく、その部下の明智左馬助が主人公としてかかれており、左馬助の視点から光秀をみることでより光秀や左馬助の不幸は避けることができないものだったのだと感じた。
    前2作を読み返してみたいと思う。

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    2010年09月01日
  • 明智左馬助の恋 下

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    信長の三部作第三弾が読み終わった。日本最大といっていいくらいの謎を3方向から読み終わり、実に充実感があった。
    特に今回の明智左馬之助の恋はすごく興味深かった。明智光秀を有能な部下というより、出世を重んじる武将とし、今まで私が持っていたエリート武将の意識を全く別の観点から描き、謀反を朝廷の策略に信長との単なる行き違いとしてしまっている点が非常におもしろい。もし、上司と部下の行き違いが歴史の謎の原因だったとしたら、いつの時代も変わらないなということになり、いかにも光秀には冷酷な生涯ということになる。
    明智左馬之助下巻は、その謎に迫る加藤廣の仮説と勝負が決まってからの左馬之助のカッコよさが目立った。特に、最後のところでの堀秀正とのやりとりは爽快。最後のところは、題である左馬之助の恋が実る場面で悔しくも自害となってしまう。ストーリーに引き込まれる内容だった。
    もし、可能であれば、阿弥陀寺の調査を実施して、信長に関わる謎に迫って欲しい。

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    2010年08月04日
  • 明智左馬助の恋 上

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    明智左馬之助(三宅弥平次)からみた光秀・信長・秀吉の話。信長の棺、秀吉の伽に続く第三弾。他の話から様子が分かってきている私であったが、光秀目線は他からはわからなかったので、一つの歴史解釈というより、一つの謎解きとして期待して読んでいる。
     この上巻は、荒木村重から秀吉の鳥取攻めぐらいまでの話。いよいよ信長がうつ病に鳴り出したあたり。正直退屈であり、物足りなさを感じている。これからの下巻に期待している。一つ感想を言えば、明智左馬之助=馬の名手・策士という感じが他の書籍から印象があったが、この本ではそれほど触れていない点がきになる。

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    2010年07月20日
  • 明智左馬助の恋 上

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    織田信長、豊臣秀吉、明智光秀と続く本著者シリーズ3部作目となります。
    単独で読んでも面白いですが、同じ時代・ストーリーを別の視点から見ると前作で謎とされていた部分が解明されたり、シリーズを通すことによってつながる部分も出てくるようで結局3部作とも読みたくなってしまいます^^

    この本は、明智光秀本人ではなく、後の婿養子となる明智左馬助を主人公として描かれています。
    そういう意味では、本能寺の変や歴史に興味がなくても、物語として十分面白く読めると思いました。

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    2010年06月15日
  • 明智左馬助の恋 下

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    シリーズの3作目。作者独自の解釈で話を進める。
    お話としては面白い。明智の視点から見ると、また違ったものが見えてくる。
    最後明智光秀が死んだかどうかの謎が残されたままだ。
    次回作が出てくる匂いがする。
    光秀=天海説があるほどだ。

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    2010年06月05日
  • 明智左馬助の恋 上

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    前作、前々作と比較して、新鮮である。
    明智左馬助というのは、光秀の実弟と思っていたが、違うようだ。
    馴染みのない人物だけに興味はある。
    下巻を楽しみにしたい。

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    2010年05月20日
  • 明智左馬助の恋 上

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    3部作だけど、既に謎は解明されているしな〜、と暫く手に取らなかった。文庫が出たので、購入。
    明智家の娘婿、左馬助を中心に明智一族の悲劇を描く。光秀は出世競争に汲々とするサラリーマン重役か?前2作はあまり関係なく、淡々とかつ、じっくりと明智家の物語を読ませる。本能寺の変自体はかなり、あっさり。余計な秘密の解明話や前2作品との余分な繋がりがなく、良かったと思う。荒木村重の最後と、ある武将のその後が気になった。
    4作目ありや、なしや。

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    2012年03月17日
  • 秀吉の枷 下

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    秀吉が本能寺の変の陰の主役と推理、織田家への負い目を背負って生きる晩年を茶々の不倫も重ねて描く。自身の才覚一つで生きた藤吉郎時代だけでなく、天下を取り欲のままに朝鮮出兵を敢行した太閤時代の陰惨な生きざまを克明に描く。痛快な前半生で筆を置いた吉川英治、司馬遼太郎の太閤記と一線を画している。10.4.2.

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    2010年04月02日