加藤廣のレビュー一覧

  • 信長の棺 上

    Posted by ブクログ

    信長の遺体が発見できなかったのは、木造寺院が燃えて発した千度以上の高熱で焼かれ、誰が誰だか判別がつかなくなったからだと思う。
    TV番組で密かに遺骸を運び出し弔ったという古文書を示していた。しかし、1万人以上で殺到した明智軍が信長を捜索する状況下で、燃え落ちた本能寺の中から信長を引っ張り出すことができるだろうか?

    歴史書を下敷きに展開する物語は面白いが、遺体の行方を巡って策を弄しすぎると興も冷める思いがする。続きや如何に?

    0
    2020年05月29日
  • 明智左馬助の恋 上

    Posted by ブクログ

    明智光秀の今まで知らなかった性格、そして、左馬助からみた光秀像がきちんと分かりやすく描かれていて楽しく読めた。

    0
    2020年05月20日
  • 信長の棺 下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    後半、なかなかええやん。これが真実ならば面白い。よく考えたなと思う。爺さんが若い姉ちゃんとデキてしまうし、そこが一番すごいかなと(笑)

    信長の遺体はどこに行ったんだろうね。

    0
    2019年06月28日
  • 信長の棺 上

    Posted by ブクログ

    なるほど。その視点から書く本なんだね。ってか、太田牛一って実在する人物なんだね。「信長公記」や「大かうさまくんきのうち」まで現存してるとは、マジゴイスーです。

    0
    2019年06月12日
  • 利休の闇

    Posted by ブクログ

    作者の加藤廣さん、初めから作家ではなく実社会で活躍の後、75歳から書き初め『信長の棺』での堂々たるデビュー、歴史小説家となられた由。

    読んではいませんがニュースは知っておりまして、ある政治家が愛読書とおっしゃっていましたね。

    つまり、退職後作家で​藤沢周平の『三屋清左衛門残日録』​の清左衛門の仕事を彷彿させます。
    しかも、この『利休の闇』お書きになったときは84歳になっていらした。
    この年齢に親しみを覚え、尊敬しますね。

    さて、「利休」はいろいろ小説に登場したり、たくさんの伝や論が書かれています。
    わたしも野上弥生子さんの『秀吉と利休』を読んでいます。
    ほとんど忘れていますから、比較が

    0
    2019年03月09日
  • 神君家康の密書

    Posted by ブクログ

    徳川家康へと時代が変わりつつある時の短編集。
    蛍大名の変身(京極高次)、冥土の茶席(島井宗室)、神君家康の密書(福島正則)。
    どの話も歴史の裏側を読み解くもので、このような見方もあるのかなと非常に面白い。
    特に、冥土の茶席は、高麗茶碗から島井宗室、信長、柴田勝家らを描いていく視点が新鮮で良かった。

    0
    2019年02月20日
  • 安土城の幽霊 「信長の棺」異聞録

    Posted by ブクログ

    戦国時代、秀吉、信長、家康にかかわる3編の短編集、正に異聞録。小説の醍醐味でもある。
    藤吉郎放浪記は、豊臣秀吉の出自を巡り、本当はどうなのか知る由もないが、山の民として、人生を切り開くのは、面白く、よくわかる。
    つくもなす物語は、天下壺として、天下人を渡り歩き、現在は、東京世田谷の美術館に、天下人の手を離れ、ひっそりと収まっているのが面白い。
    安土城の幽霊。信康の死については、異論もあるが、信長については、数多くの幽霊に取り憑かれたのは、本当なのかなと思ってしまいます。

    0
    2018年12月18日
  • 信長の棺 下

    Posted by ブクログ

    (上下巻共通)
    昔の総理大臣がほめて売れたそうですね。(^^;
    歴史推理と言ってしまうには、ちょっと史料によらない部分があったりとか、最後の方でのご都合な展開が災いしますね。
    小説として読む分には面白いんだけれど、それでもこの分量は多すぎる気もします。
    あと、あとがきがちょっとね。(^^;
    あとがきは読まない方が好印象のまま終われるかもしれません。(^^;
    信長の最後に関する歴史推理ものならもっと面白い本もあるので、こっちは後回しでいいって感じ。(^^;

    0
    2018年11月12日
  • 信長の棺 上

    Posted by ブクログ

    (上下巻共通)
    昔の総理大臣がほめて売れたそうですね。(^^;
    歴史推理と言ってしまうには、ちょっと史料によらない部分があったりとか、最後の方でのご都合な展開が災いしますね。
    小説として読む分には面白いんだけれど、それでもこの分量は多すぎる気もします。
    あと、あとがきがちょっとね。(^^;
    あとがきは読まない方が好印象のまま終われるかもしれません。(^^;
    信長の最後に関する歴史推理ものならもっと面白い本もあるので、こっちは後回しでいいって感じ。(^^;

    0
    2018年11月12日
  • 信長の棺 上

    Posted by ブクログ

    こちらは信長の家臣・太田牛一が主人公。牛一は『信長公記』を記した人物でもあります。

    生前、牛一は信長から謎の木箱を渡されていたんですね。牛一が「本能寺の変」の謎を追っていく構成となります。中だるみが激しいのですが、ミステリー要素があるので、最後まで気になって読み進めてしまいました。

    0
    2018年02月04日
  • 利休の闇

    Posted by ブクログ

    秀吉も悪いが利休も悪い!

    先月、新刊の平積みの本として目に入る。帯の『利休は何故切腹したのか?』が何故か引っかかり購入した。


    本書を読み千利休のイメージが変わった、後書きにも書かれているが、日本人特有の判官贔屓により傲慢な成り上がりの秀吉に利休が切腹を命じられた事で理由はどうあれ秀吉悪の利休善と思ってしまう。しかし本書を読むと一概にそうとも言えない。


    何れにしても晩年の利休と切腹を命じた秀吉の二人ともに出逢った頃の茶を思い出して欲しかった・・・


    何事もルールやマナーなど概念的なものを規則化し文章化してしまうと、解る人には解りやすく、興味を持たない人を遠ざけてしまうのでは?と思った

    0
    2017年11月26日
  • 信長の棺 上

    Posted by ブクログ

    信長公記の作者である太田牛一が、信長の死後、信長の軍記を書くために、信長の過去や遺骸が見つからない理由を探っていく。
    信長の死の直前に預かった五つの箱についてはとりあえず進展は無いが、もとは同じ信長の部下であった秀吉への批判的視線や、明らかにな、嘘か本当か分からない信長の幼少期から青年期への戸惑いなどはとてもリアル。
    預かった箱の中身はなんなのか。自分だったら、信長の死後、とりあえず開けてみると思うので、牛一は我慢強いというか、忠誠心が強いというか、立派。

    0
    2017年11月06日
  • 利休の闇

    Posted by ブクログ

    利休が秀吉により、切腹されられた謎を解くミステリーというけれど、それほどミステリアスな話でもない。
    本書では、秀吉が求めた大らかな茶の道と、「遊」なるが故やたら小うるさいルールが必要だとする利休との茶の道の路線対決という構成になっている。
    ただ若い時には淫蕩三昧な生活を謳歌していた利休が、突然お茶の求道者に変化したのかが、イマイチよく分からない。

    利休(宗易)が信長時代に、秀吉(当時藤吉郎)の茶の手ほどきをし、秀吉の茶の師匠として振る舞ったという描写はあるが、茶人として名声と権威を誇り、秀吉の政事にも大きく関わったというような描写は端折られている。

    また秀吉が江戸を中心に関東を見て回って、

    0
    2017年11月04日
  • 利休の闇

    Posted by ブクログ

    著者の「信長の棺」「秀吉の枷」「明智佐馬助の恋」は読んでいる。帯にはいよいよ最終章へとあるが、信長の遺体消失の謎は解決しているしなあ、と思いつつ頁を開く。

    久し振りにサクサク読書できた。変に利休を美の探究者として褒め称えていないのが良い。秀吉の茶はもっと大らかなものでいいじゃないか、という言い分ももっともだとも思う。天下人が云うのは矛盾があるとしても。

    武士の茶、利休の探究の茶、秀吉の茶。茶道といっても違うものだし、利休がその探究を押し付けた結果の衝突かな。

    岡倉天心「茶の本」、藤森照信「茶室学」のことなど思い出した。

    淀の方の懐妊以前の秀吉後継とか、小田原征伐後に秀吉が江戸を初め関東

    0
    2017年11月04日
  • 信長の棺 上

    Posted by ブクログ

    本能寺の変での信長の殺害についての新説を紹介する小説。

    下巻の最後の章の新説は面白かったけど、そこに行くまでが退屈だった。

    0
    2017年09月17日
  • 信長の棺 上

    Posted by ブクログ

    上下巻読み通しての感想。
    「信長公記」の著者・太田牛一の視点で信長の死にまつわる謎を追う物語である。
    本能寺の変後、必死の探索にもかかわらず信長の遺骸は発見されなかった。
    果たして遺骸はどこへ消えたのか?

    古来より戦いの勝者によって歴史書が作成された例は多い。
    日本だけでなく海外でも、勝者がやがて国の覇者となり、勝者・・・すなわち覇者にとって都合の良い歴史書は数多く残されている。
    秀吉も例にもれず、牛一に命じて意に沿った書を書かせようとするのだけれど・・・。
    牛一という人物がやけに人間臭いのだ。
    自分の信じてきた信長像から外れた情報は嘘だと信じようとせず、本来ならば後の世に残る資料になるかも

    0
    2017年05月01日
  • 水軍遙かなり(下)

    Posted by ブクログ

    随分と駆け足な展開を見せる下巻。
    文禄慶長の役から関ヶ原の戦い、大坂の陣まで、
    あっという間でだった。

    九鬼守隆が当主になっているけれども、
    そんなに大きな活躍もなく・・・
    誰が主人公なのか、ちょっと曖昧になってしまっている。

    0
    2017年01月03日
  • 信長の棺 上

    Posted by ブクログ

    思惑、裏切り、共謀。人の闇はいつの時代も同じだが、歌に乗せて謀る世人たちが何とも。「歴史とは勝者の作り話に過ぎない」
    少し緊迫感に乏しいかも。下巻に続く。

    0
    2016年11月08日
  • 信長の血脈

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    2016年16冊目です。

    取り上げられている武将は、確かに大物戦国武将の物語の数行に登場する人達です。私が知っていたのは、信長の傅役の平手政秀と豊臣家に仕えた片桐且元だけでした。三宅藤兵衛に関しては知識がありませんでした。
    それぞれの人の視点で物語を紡ぎ出したanother-stroryという感じです。相当な史実調査の上に描かれていると思いますが、想像力の高さに敬服します。

    0
    2016年04月13日
  • 信長の血脈

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    作者が「置き去りがたく、捨て去りがたく思いながら、書き残した人物」たちの短編集。
    作者の思い入れが強すぎてか解説が多くて物語の盛り上がりに欠ける気もするけれど、視点が楽しくて最後までワクワクした。
    信長を幼少時代から見守る平手政秀。
    南蛮人に占拠された伊吹山の薬草園の謎。
    秀頼に関わる只ならぬ噂の真相とは?
    幕府とキリシタンの板挟みに苦渋の決断をする天草富岡城城代。
    ドラマや小説ではヒーローとしては登場しない、権力に翻弄される人々から語られる、信長、茶々。
    権力を手にした人間の醜さに弱々しくも立ち向かいながら、進む道を模索する。
    それぞれが信念を貫いている様子が心地よいのかも。

    0
    2016年02月19日