加藤廣のレビュー一覧

  • 黄金の日本史

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    金(キン)からみた日本史。遣唐使、源氏と平家、信長・秀吉・家康、開国派と攘夷派、大戦、アメリカ。

    歴史のみかた、金というフィルターと、著者のフィルターと。

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    2013年02月23日
  • 黄金の日本史

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    黄金=ゴールドを軸に日本史を描いた(といってもざっくりとだが)新書。
    こういう視点から歴史を語ると、なるほど面白い。
    国家がゴールドを保有するという重要性を認識できた。
    しかし、遅咲きの作家デビューである作者だが、まだまだ執筆欲は旺盛のようだ。

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    2012年05月26日
  • 信長軍団に学ぶ処世の法則

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    信長が快進撃を続けている頃の歴史小説を読むのは好きで、今でも楽しく読ませてもらっていますが、この本の著者の加藤氏が指摘しているように、その下で働いている武将は本当に大変だったと思います。

    給料は完全に成果主義で、過去の実績を積んでいてもリストラされます。信長の下で順調に出世をしていたとされる明智光秀はクーデターに成功し、信長を裏切った武将も何人かいます、秀吉や家康は上手にかわしていたようですが、彼らの苦労も偲ばれます。

    この本では織田氏を支えた何人かの武将がとった行動から、特に中高年サラリーマンが会社において上手に過ごすべきヒントを与えてくれています。

    以下は気になったポイントです。

    ・平成の「平」は、大化改新から数えて247の年号の中で、7回使われているが、いずれも疫病、凶作、大乱の時代ばかりで、南北朝の「正平」を最後に600年以上使われることのなかった字である、「成」は初めて使用される(p37)

    ・織田信長を過大評価した原因として、1)時代の流れへの便乗、2)経済学の基礎知識不足、3)信長の生い立ちからくる精神構造の医学的分析の欠如、にある(p43)

    ・信長をたたえる、兵農分離・楽市楽座について、尾張において兵農分離は「策」ではなく「事実」、絹の生産がメインであり女性労働によるものであったので男が兵役に専念できた、絹を安全に運ぶために必要な策として、中間流通コストを排除する楽市楽座があった(p53)

    ・大量殺人として、1571年比叡山延暦寺(4000人)、1574年伊勢長島の一向一揆(2万人)、1575年越前一向掃討戦(1万人)がある、最後の殺戮は、新参の荒木村重がやらされた(p74)

    ・秀吉は所領の12万石のうち、弟に8500、妻の弟の浅野氏に3800、蜂須賀:3200、竹中:1053石、100石以上68人で、総俸給は6.3万石で労働分配率は50%であり、かなり気前が良かった(p81)

    ・2つの道が2つともダメであれば第三の道を探せ、という秀吉が行っていた考え方は、現代にも役立つ(p89)

    ・柴田秀家が上杉と戦ったとき、匍匐前進してくる上杉軍に対して織田軍自慢の鉄砲隊はまったく役にたたず、惨敗した(p99)

    ・1980年を基点(100)とすると、1997年(バブル終結)までに付加価値の伸び(238)、利益の伸び(180)をはるかに超える人件費(290)を払っていた、実数でみると利益1に対して人件費6、つまり人件費を1割減らせば利益は6割増える構造になっていた(p137)

    ・子飼い中高年の処世術、1)優秀な若手後輩とは対立しない、2)過去の功績は自分で語らない、3)悪口は絶対に言わない、4)己の分を心得て生きる、である(p149)

    ・当時の兵の動員力は家禄の3%、50万石ならば1.5万人である(p157)

    ・トップに立つ者にとって、「けち」と「強欲」は、基本的欠落要件である(p161)

    ・荒木村重の悲劇がサラリーマンに教える教訓として、1)人生には美学が必要であるが、その美醜は紙一重で転変する、2)決断の時期を決めるのがポイント、遅すぎる場合はしないほうがまし?(p178)

    ・上杉謙信の死、石山本願寺の崩壊により、信長は朝廷権力の形骸化を開始、1)皇子(誠仁親王)へ信長の造った御殿(二条城御所)への移動、2)誠仁親王の若君に信長の猶子になうることを要請、3)現天皇(正親町天皇)の退位要求、である(p183)
    ・長島と杉浦は二人とも南海から小遣いをもらいつつ、大学卒業の南海入団を約束していた、長島は反故にして巨人へ入団、杉浦は約束通り入団(p195)

    ・秀吉の処世術で見事なのは、1)上司選びの視点、2)危機に際しての水平思考、である(p196)

    ・組織とは、激しく動く要素と、ゆっくり動く要素、中間の要素がうまくバランスして初めて活性化して長期にわたって機能する(p203)

    ・人の意見には耳を傾けても、最終判断は自らが行う民主独裁こそが、変革期の時代に求められる強いリーダー像である(p204)

    ・日本の産業社会に年功序列が導入されたのは、第一次世界大戦以後である、平工、伍長、組長、工手、職長へと30年に渡って昇進する職制秩序の導入は、終身雇用制とともに導入された、その背景として、1)労働力の解雇は損失である、2)多数の臨時工の存在があった、人手が過剰な社会であったので年功序列が必要であり可能であった(p217)

    ・江戸時代には「士農工商」という身分差、明治以降は「華士族に対する平民」差別、大正以降はブルーカラーの差別が歴然とあった(p221)

    ・年功序列を這い上がってきた人物に、年功序列を無視する人を評価できない(p225)

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    2012年04月03日
  • 神君家康の密書

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    「信長の棺」の著者の短編集。
    蛍大名(女の尻の光で偉くなった)と揶揄された、京極高次が関ヶ原前夜の大津城籠城戦を奮戦する「蛍大名の変身」
    井戸茶碗「柴田」を巡るちょっと切ない話「冥土の茶席」
    関ヶ原の直前に猛将福島正則と徳川家康とに交わされた密約を巡る「神君家康の密書」
    どの話も著者の他の作品の世界観とリンクしておりスラスラと読めた。特に「神君家康の密書」は、福島正則の知将ぶりに意外性を感じ、福島丹波守の忠臣ぶりに感動し結構楽しめた。

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    2012年02月27日
  • 神君家康の密書

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    家康のしたたかな面が面白おかしく書いてある.江戸時代直前の様々な事件が手に取るように記述されていて,楽しい本だ.

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    2012年01月15日
  • 秀吉の枷 上

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    ネタバレ

    新しい秀吉像か。
    本能寺の抜け道を防ぐことで、間接的に信長を殺している。
    その前から、秀吉自身が信長より優れており、
    朝廷を重んじる民の出自ということになっている。

    信長の棺を読んでから読むべきだったのかも。

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    2011年12月23日
  • 明智左馬助の恋 上

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    やはり、信長の棺が一番衝撃的で、面白かった。
    三部作を読んで、全体像はわかったけど、それ以上ではなかった。

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    2011年11月21日
  • 神君家康の密書

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    3英傑の時代が得意な作者は、結局、ここに帰結する。また、秀吉贔屓で家康嫌いなのは相変わらずで、秀忠などの書きようは、まあ通説的ではあるが結構、ひどいものがある。茶々の復讐とか子がなせなかった秀吉の悲哀とか、福島正則の本意とか、秀吉よりではあるが、歴史の解釈としては十分にありうる話であり、納得性も高い。ただし、最後の忠臣の丹羽の守のその後を含みを持たせて終わるのは、あまりにも露骨に自作への序曲めいていて、少々、気に障る。歴史物にイフは付きものだが、秀頼存命は少々、安易ではないか。

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    2011年11月01日
  • 明智左馬助の恋 上

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    全2巻。
    3部作完結。

    信長、秀吉ときて、明智で完結。
    ...あれ。
    光秀じゃねんだ。
    主役。
    まさかの左馬助。

    結論から言うと、
    3部作で一番おもしろい。
    てのも、
    推理小説じゃなくなったから。

    信長の盛り上がりに欠ける謎解きミステリー、
    秀吉の謎解きと物語のどっちつかずな中途半端さを経て、
    明智でやっと小説になった印象。
    解決篇とかエピローグみたいな感じ。

    ちょっとぐっとくる。
    素直に。
    左馬助に。
    切ない。
    クライマックス相変わらず強引な設定ぽかったけど。

    ただ、
    3部作にするなら光秀で書いてほしかった。
    小説としては良かったけど、
    別物として書いてもよかったんじゃない。
    この話は。
    やっぱ小説家としての著者に
    ツメの甘さを感じてしまう。

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    2012年04月02日
  • 秀吉の枷 上

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    全3巻。
    信長の棺の続編。
    というか別視点。

    信長の棺の説に乗っかった上で、
    秀吉サイドからの視点での本能寺。
    と、その後。

    信長の棺がいまいちだったので、
    そこに乗っかってる以上、いまいち。

    ただ、前作よりは面白い。
    主人公が脇役じゃなくて秀吉本人だし、
    前回の、1本の大きな謎の追求って形なくせに
    最後に肩すかしな感じでなく、
    それなりの謎がちりばめられてる感じで
    それなりに興味深い。
    前回の話の謎解き要素もあるし。

    長年謎だった秀吉の前半生と後半生のギャップに、
    それなりの理由立てがしてあってなるほどと思った。
    人間臭い秀吉像。

    ただ、やっぱいまいち。
    失礼だけど、小粒な、
    こじんまり感がいなめない。
    あいかわらず仮説は新鮮だけど
    読み物としての盛り上がりに欠ける印象。

    まあ、3部作と銘打ってるようなので、
    最後の一つも読むけども。

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    2012年04月02日
  • 明智左馬助の恋 下

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    明智光秀を取り巻く様子、本能寺の変に至る様子を明智光秀の重心・明智左馬助の視点で描かれていく。斬新な視点で本能寺の変前後の明智光秀の気持ちの迷い、信長の死を描いていく。また、前職がコンサルタントということもあってか、論理的に書かれている。

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    2011年05月24日
  • 秀吉の枷 上

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    ネタバレ

    新しい秀吉像というのが魅力的で読んでみた。
    著者は65歳?で作家デビュー、15年の構想を経て。とあってさすがにびっくりした。

    でもねー。歴史小説としてはイマイチだと思う。
    全体の構成や話の流れは、今のところ悪くないと思うけれど、何しろ文体がとても現代っぽい。もちろん、時代背景や小道具や言葉尻など、気を遣って書いているとは思うけれど、秀吉と黒田官兵衛のやりとりなんかはどこかの社長室で会話されているみたいなんだよね。

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    2011年04月23日
  • 秀吉の枷 上

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    「信長の棺」の内容をほぼ踏襲して、秀吉像を作り上げている。ただ、歴史ミステリーの解明として構成していた為、他の部分に無理が出てるかも。諜報、行き違いで歴史を変えられても首を傾げる。淀君と秀吉の設定には無理があり、秀次の言い訳にされても説得力に欠ける。ただ、別視点と割り切れば小説だからいいんだろうな~

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    2010年10月18日
  • 明智左馬助の恋 下

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    加藤の、信長、秀吉、明智の三部作を全部読んだことになるが、だんだん筆がこなれてきて読みやすい小説になってきたと思う。左馬助がとんでもなくピュアな人物造形で深みがないのが気に入らないが。

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    2018年10月14日
  • 秀吉の枷 上

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    信長を殺した黒幕は秀吉だったのか?この本を読めば、その考えも誰も否定できず、しかし肯定もできず。
    あぁ、歴史っていつも謎。本当のことが知りたい!!

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    2009年10月04日
  • 信長軍団に学ぶ処世の法則

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    秀吉がうまいことやったってことがわかった。
    タイミングをつかむことが、
    その人の人生が良かったか悪かったを決めるという考え方が面白かった。
    作者の言い切る文章は、すこし味が悪いが。
    いい勉強になった。

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    2009年10月04日