加藤廣のレビュー一覧

  • 神君家康の密書

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    3英傑の時代が得意な作者は、結局、ここに帰結する。また、秀吉贔屓で家康嫌いなのは相変わらずで、秀忠などの書きようは、まあ通説的ではあるが結構、ひどいものがある。茶々の復讐とか子がなせなかった秀吉の悲哀とか、福島正則の本意とか、秀吉よりではあるが、歴史の解釈としては十分にありうる話であり、納得性も高い。ただし、最後の忠臣の丹羽の守のその後を含みを持たせて終わるのは、あまりにも露骨に自作への序曲めいていて、少々、気に障る。歴史物にイフは付きものだが、秀頼存命は少々、安易ではないか。

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    2011年11月01日
  • 明智左馬助の恋 上

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    全2巻。
    3部作完結。

    信長、秀吉ときて、明智で完結。
    ...あれ。
    光秀じゃねんだ。
    主役。
    まさかの左馬助。

    結論から言うと、
    3部作で一番おもしろい。
    てのも、
    推理小説じゃなくなったから。

    信長の盛り上がりに欠ける謎解きミステリー、
    秀吉の謎解きと物語のどっちつかずな中途半端さを経て、
    明智でやっと小説になった印象。
    解決篇とかエピローグみたいな感じ。

    ちょっとぐっとくる。
    素直に。
    左馬助に。
    切ない。
    クライマックス相変わらず強引な設定ぽかったけど。

    ただ、
    3部作にするなら光秀で書いてほしかった。
    小説としては良かったけど、
    別物として書いてもよかったんじゃない。
    この

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    2012年04月02日
  • 秀吉の枷 上

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    全3巻。
    信長の棺の続編。
    というか別視点。

    信長の棺の説に乗っかった上で、
    秀吉サイドからの視点での本能寺。
    と、その後。

    信長の棺がいまいちだったので、
    そこに乗っかってる以上、いまいち。

    ただ、前作よりは面白い。
    主人公が脇役じゃなくて秀吉本人だし、
    前回の、1本の大きな謎の追求って形なくせに
    最後に肩すかしな感じでなく、
    それなりの謎がちりばめられてる感じで
    それなりに興味深い。
    前回の話の謎解き要素もあるし。

    長年謎だった秀吉の前半生と後半生のギャップに、
    それなりの理由立てがしてあってなるほどと思った。
    人間臭い秀吉像。

    ただ、やっぱいまいち。
    失礼だけど、小粒な、
    こじ

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    2012年04月02日
  • 明智左馬助の恋 下

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    明智光秀を取り巻く様子、本能寺の変に至る様子を明智光秀の重心・明智左馬助の視点で描かれていく。斬新な視点で本能寺の変前後の明智光秀の気持ちの迷い、信長の死を描いていく。また、前職がコンサルタントということもあってか、論理的に書かれている。

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    2011年05月24日
  • 信長の棺 上

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    全2巻。
    ちょっと前に話題になってたけど、
    あらすじ読んだら知らないマイナーな人が主役で
    読むのを避けてた本。

    戦国最大の謎、本能寺の変。
    の、真実を探る話。
    歴史小説ってより推理小説。
    著者のデビュー作らしい。

    推理小説なので、
    ぐあっと胸躍るとかでなく、
    知的興奮な感じ。

    ちょっととっつきにくい。
    文章の語り部が、
    天の声なのか主人公の声なのか
    書き分けがふにゃふにゃしてる印象で
    ちょっと混乱する。

    謎解きに関しても
    おおっていう説もあるけれど、
    いまいち盛り上がりに欠ける印象。
    物語としての味付けも、
    中途半端な印象。

    でも、改めて、
    今信じられてる歴史のあやふやさを感じた。

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    2012年04月02日
  • 秀吉の枷 上

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    ネタバレ

    新しい秀吉像というのが魅力的で読んでみた。
    著者は65歳?で作家デビュー、15年の構想を経て。とあってさすがにびっくりした。

    でもねー。歴史小説としてはイマイチだと思う。
    全体の構成や話の流れは、今のところ悪くないと思うけれど、何しろ文体がとても現代っぽい。もちろん、時代背景や小道具や言葉尻など、気を遣って書いているとは思うけれど、秀吉と黒田官兵衛のやりとりなんかはどこかの社長室で会話されているみたいなんだよね。

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    2011年04月23日
  • 秀吉の枷 上

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    「信長の棺」の内容をほぼ踏襲して、秀吉像を作り上げている。ただ、歴史ミステリーの解明として構成していた為、他の部分に無理が出てるかも。諜報、行き違いで歴史を変えられても首を傾げる。淀君と秀吉の設定には無理があり、秀次の言い訳にされても説得力に欠ける。ただ、別視点と割り切れば小説だからいいんだろうな~

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    2010年10月18日
  • 明智左馬助の恋 下

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    加藤の、信長、秀吉、明智の三部作を全部読んだことになるが、だんだん筆がこなれてきて読みやすい小説になってきたと思う。左馬助がとんでもなくピュアな人物造形で深みがないのが気に入らないが。

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    2018年10月14日
  • 秀吉の枷 上

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    信長を殺した黒幕は秀吉だったのか?この本を読めば、その考えも誰も否定できず、しかし肯定もできず。
    あぁ、歴史っていつも謎。本当のことが知りたい!!

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    2009年10月04日
  • 信長軍団に学ぶ処世の法則

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    秀吉がうまいことやったってことがわかった。
    タイミングをつかむことが、
    その人の人生が良かったか悪かったを決めるという考え方が面白かった。
    作者の言い切る文章は、すこし味が悪いが。
    いい勉強になった。

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    2009年10月04日