【感想・ネタバレ】秘録 島原の乱(新潮文庫)のレビュー

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Posted by ブクログ

或る程度知られている史上の出来事に関して「本当はこうだった?」と大胆な考証で物語を創る…そういうタイプの作品が在ると思うのだが、本書は正しくそういう内容だ。かの<島原の乱>を取り上げている。これが酷く愉しく、「続き」が気になって、頁を繰る手が簡単に停められなくなってしまった…
タイトルに「島原の乱」と在るが、物語はその20年程も前の時期から起こっている。「大坂の陣」の最中から物語は起こっている。
落城も間近という大坂城…そこで何が起こるか?そしてその後?更に島原の出来事の背後に何が在るのか?
虚実交じって、“虚”たるフィクションでありながら「実?!」と思わせてしまうかのような物語が展開する。「考えてみれば生死不詳?」という人物が「実は生き、その後裔が…」という物語でもある。本当に「秘録」という感の物語となっている。
一寸面白いので広く御薦めしたい!

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2021年03月29日

Posted by ブクログ

豊臣秀頼が大坂夏の陣後に九州に落ち延びたところから、島原の乱までを描く。加藤廣『家康に訊け』「宇都宮城血風録」の続きの物語である。剣士の小笛は冨田流の小太刀の使い手である。林田左門と同門になる。
島原の乱は徳川家の支配に抵抗した剣士や忍者達の戦いと描かれる。島原の乱の首謀者達は奇跡を演出して農民らを信じ込ませる。それがモーセの十戒「偽証するなかれ」に反しないか疑問に対して以下のように回答する。「そこで言う「偽証」とは、御白州等の場において虚偽の申し立てをして、無実の人を有罪に陥れるような行為を指す」。だましてえん罪を作ることの否定は健全である。

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2023年06月30日

Posted by ブクログ

豊臣秀頼が大阪城を脱出し九州に落ち延びる。
江戸時代の九州には西軍につきし最強の外様大名の島津家とかつての多くの吉利支丹大名達・・・
そして島原の乱!

天草四郎時貞が豊臣の血を引いていたら島原の乱 其れは農民一揆などではなく関ヶ原、大阪城に続く天下分け目の大戦!

天草四郎の下に一人一人と豪傑達が集う。


とんでもない設定と思いきや一人一人と新たな仲間が集ってくるのに心が揺さぶられページを捲るスピードを加速してくれました!

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2021年02月14日

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