小杉健治のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
法廷ミステリーとしても社会派としても
小谷野さんから。
裁判エンターテインメント。同時に、社会派エンターテインメント。
法廷ミステリーは初めて読んだ。筆致が丁寧で面白かった。紋切型も厭にならない範囲で巧みで、無駄な文章が少い。素材はきっちりと社会派に収めてある。
テーマ的に、大江健三郎を思ひ浮かべた。よくできた筋だ。社会派としてまったく古びてゐない感じさへあった。
直木賞候補になったが落された。選評を読むと、文体だったり人情物だったりに難癖がつけられてゐる。この小説が落されるのだから、当時の直木賞は相当レベルが高かったのだなと皮肉交じりに思った。