小杉健治のレビュー一覧
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やっと新刊を読むことができた。
青柳剣一郎のクールで、人情深く、カッコイイお話。
今回も、もちろん期待以上。
5年前、盗賊鈴鹿一家を捕らえた同心、坂上吹太郎は綺麗で思慮深いお静と幸せに暮らしていたが、坂上を仇と狙う残党が、新しい鈴鹿一家を立ち上げ押し込み強盗に。
5年前を知る同心であり、坂上のためにお静を養女としてから嫁がせた心優しい川田与五郎がお堀で事故で死んだという事件があった。
人となりを知る周りの人間は、どうしても事故だと信じ難く何かモヤモヤしていた。
そんな時、押し込み犯人とみられる男たちが次々と殺された。
複雑に絡み合う事件と、謎が謎を呼ぶ人間関係。
毎回、大満足のシ -
Posted by ブクログ
ー これまでの検察側の尋問においても、被告人の犯行は浮き彫りにされたのである。さらに、被告人自身も自白している。このようなケースにおいて、なおかつ原島弁護士だけが無実の主張をしているのだ。
事実はなにか。法廷にさらけ出されるのは、『訴訟上の事実』であって、『真実』ではない。『真実』は神にしかわからないのだ。
冤罪事件の多くは不当な自白から起こっている。冤罪事件の弁護は、捜査側の自白強要による嘘の供述の指摘からはじまる。つまり、被告人は取調官の過酷な追及に抗し切れずに、ついにやってもいない事件を自白してしまうのだが、裁判に入って、その自白をくつがえすことから、冤罪裁判がはじまるのだ。
ところ -
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ネタバレ鳴沢明良は恋人から親が反対しているので結婚は諦めてくれと言われた。傷心の鳴沢は、会社で同期だった加倉井が熊本に帰って家業を継いでいたので、熊本に遊びに行った。加倉井が熊本のあちらこちらと連れて行ってくれたが、水前寺公園では、以前この景色を見たことがあるという気持ちに取りつかれた。また、空中に渡した橋から水が流れ落ちている景色も見る。そんな所が熊本にあるのかと聞いてみたら、通潤橋かと言われた。アーチ式の水路橋だという。どうも小さい時に熊本に来たことがあるようだ。来たという記憶はないのだが。また、暗い中で沢山の明かりが浮かんでいる様子が頭の中に浮かんでくる。どうしてもその意味を探したくなる。鳴沢の
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Posted by ブクログ
ネタバレ評価は5.
内容(BOOKデーターベース)
東京高輪でおきた社長殺しの容疑で逮捕された古沢克彦は無実を叫びながら、獄中で自殺した。兄の無実を信じ名誉回復の再審を弁護士に依頼する妹秀美。だが、公判中の被告人の死は、有罪ではなく無実というのが法律上の建前で再審請求には該当しない。マスコミが騒ぎ、殺人者に仕立て上げられた兄の無実を晴らすために、秀美が打った奇策と意外な事実とは…。真実を問う長編法廷ミステリー。
自分が犠牲になってまで誰かをかばうのは良いが、素人の偽装を見抜けない警察が間抜けすぎる。
弁護士がクールで知的でかっこよく。裁判での弁護もなるほど・・・と思えたが、何故に不倫をしているん