小杉健治のレビュー一覧

  • 父からの手紙

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    大切な人の幸福のため,自分の犠牲を選んだ人達…
    でも結果として誰も幸福にはなれなかったし,不幸なこと、悲惨なことの連続になってしまった…

    大切な人の幸福を祈るなら,自分が犠牲になる道を選んではならない。みんなでなんとか乗り越えようとしなければならない!そんなふうに考えさせられる一冊でした。

    ミステリーとしても面白くてページをめくる手が止まらなかったです!ぜひ読んでみてください!!

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    2025年11月16日
  • 刑事の父

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    小杉健治『刑事の父』角川文庫。

    2ヶ月連続刊行のシリーズ第1弾。

    世の中には政治家絡みの隠蔽や陰謀めいた事件が多々ありそうだ。安倍晋三の暗殺事件で逮捕された山上被告の初公判開始が何故、ここまで遅れたのか。山上被告は捨て駒にされ、真犯人は別に居たのだという説もある。死刑囚にしても、実際に刑が執行の判断は法務大臣の胸算用であり、刑が確定していても冤罪の可能性があれば、なかなか刑は執行されない。一方で死刑が確定して、直ぐに刑が執行される場合もあるのだ。

    一般企業でも不良問題や不祥事を隠蔽したり、上層部の意向に逆らえば左遷させられたり、馘首されたりする場合もある。

    本作は、家族思いの実直でひた

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    2025年10月30日
  • 花さがし 風烈廻り与力・青柳剣一郎[27] 風烈廻り与力・青柳剣一郎

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    27作目。今回の話は、因縁の横瀬籐之進や火付盗賊改との絡みがなかなかいい。シリーズの中でも秀逸の出来と思う

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    2025年03月23日
  • 父からの手紙

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    長編ミステリー。おもしろかった。
    失踪した父親から誕生日に毎年届く手紙。最初から違和感あったけどそういう事だったのね。
    でもやっぱり家族としては居なくなられるより貧しくても一緒に居るべきだった。

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    2024年10月01日
  • 七福神殺し 風烈廻り与力・青柳剣一郎[5] 風烈廻り与力・青柳剣一郎

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    5作目。今回はよく考えられているわ。流れがいい。遠慮なく殺されていくやつも多いのは何とも云えないが、このシリーズのだいご味でもある。最後が好き

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    2024年09月04日
  • 風烈廻り与力・青柳剣一郎【合冊版/第四期】

    ネタバレ 購入済み

    幸せに

    高四郎が亡くなり、異母兄弟の文七が、湯浅家を嗣ぐ事になった。文七の代わりには、小さい頃、剣一郎に励まされた事を心の励みに生きてきたという太助という、猫の蚤取りを生業にする男が、現れる。高四郎の死は、無念な事であったが、これで、日陰の身であった文七にも、日の目が当たる。

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    2024年07月27日
  • 父の声

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    自分の家族にこんなことが起こったら…と思うと恐ろしくも、切ない物語でした。
    覚醒剤の怖さ、家族の絆、あっという間に読み終わりました。

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    2024年02月19日
  • 蘭方医・宇津木新吾 : 2 潜伏

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    内容(ブックデータベースより)

    村松幻宗は、重傷を負った人殺し、野うさぎの鉄二の施術をした。
    いずれ獄門になる者を救うことに意味があるのかと、
    疑問を抱く新吾に幻宗は医者の心得を説く。
    ところが、回復しつつあった野うさぎの鉄二は突然姿を消し、
    後には看病をしていた老夫婦の遺体が!
    町奉行所に責められる幻宗……。この窮地を新吾はどう乗り越えるのか!?
    好評シリーズ第二弾。

    令和5年12月17日~19日

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    2023年12月19日
  • 向島・箱屋の新吉 梅若の涙雨

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    内容(ブックデータベースより)

    旗本の嫡男を殺した「油木新次郎」とは……色男の仮面に隠された癒えない傷

    向島で箱屋をしている新吉は、木母寺の梅若塚で見た女の涙が気になった。女衒に売った娘の行方を捜しているという。そこで、元船頭の茂助とともに、協力する。一方、新吉の過去の真相が明らかに…!!

    令和5年11月4日~7日

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    2023年11月07日
  • わかれ道 風烈廻り与力・青柳剣一郎[64] 風烈廻り与力・青柳剣一郎

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    ある藩の家老が襲われるところに遭遇した剣一郎。
    市中では、一度見たら忘れられない美しく妖艶な女を妾として囲っていた店主が喉を掻き切られて死ぬ事件が。

    猫の蚤取りを商売とする太助は偶然にもその妾に猫の行方を探させていた。

    二つの事件が遠い過去につながる。

    藩の跡取りをめぐる分裂を防ぎ、ご多分に漏れない藩の経済を救う婿入りした手腕のある若き家老、風見貞の介。
    死んだと思われていた元許嫁の美貌の美保こと木枯らしお銀。

    悲恋と藩の内紛が紡ぐ物語が絶妙!

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    2023年10月22日
  • 父の声

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    とても読みやすかったです。父の娘に対する愛情がとても深く、でも切ないもので、最後は涙が止まりませんでした。家族を苦しめるようなことはしてはいけないな、と改めて感じました。

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    2023年07月31日
  • 父からの手紙

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    てっきり、胸を熱くするような物語が綴られた手紙の話しだと思ってた。読み始めると、筋が2本あるような展開にちょっと違和感を感じつつ、重いストーリーから涙ものへと展開するんだろうと読んでいたけど、途中で推理物なんだと思い始める。しかし、終盤には別々の話だと思っていた筋が1本に収束し題名に納得させられる手紙が主題の涙もの・・・。目がウルウルして字が霞むほどでした。再読本に決定

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    2023年04月29日
  • 絆

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    夫殺しの被告弓岡奈緒子。殺された夫には愛人が⋯。状況は被告不利に傾いて行く。だが、裁判の進行につれて秘められた意外な真実。人間の心の気高さを謳いあげる感動の法廷ミステリー。

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    2023年04月21日
  • 罪滅ぼし 風烈廻り与力・青柳剣一郎[62] 風烈廻り与力・青柳剣一郎

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    大阪の東町奉行所から殺人犯を追って三人の同心が江戸に。
    青柳に直接助力を依頼された。

    同じ日に付人思われる失火から大火事が起こる。
    崩れかけた家から身の危険も顧みず幼児を火の中から助けた男、いかけ屋長次がいた。

    この付け火の犯人と見做された吾平が逃げた。

    この二つの事件が、昔の大罪人だった男が最後は身を挺して罪を被る。
    まるで仏の御心を表したような事件。
    真実を常に求めた青柳もこの顛末に葛藤する。

    隠れ屋の男、守田屋の又吉の本当の身分。
    泣かせられどうしの、1冊!

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    2023年04月19日
  • もうひとつの評決

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    「裁判員もうひとつの評議」を加筆修正し文庫化された。6人の裁判員の中の1人に選ばれた堀川恭平の目線で裁判員裁判が行われる様子を彼の考え、彼の選択、行動、読みごたえがあった。
    ある男の殺人罪の判決を6人の裁判員と3人の裁判官が下した結論は5:4多数決で有罪。死刑判決が下された。堀川ともう1人の女性看護士は無罪と主張したが納得出来ないまま裁判は終わった。その後の展開が私を本の中に引き込み一気に読んだ。正義とはいったい何なのか…考えさせられた。

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    2023年04月08日
  • もうひとつの評決

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    小杉健治『もうひとつの評決』祥伝社文庫。

    法廷ミステリー小説。『裁判員 ―もうひとつの評議』を改題、初文庫化。

    人が人を裁く責任の重さと危うさを法廷ミステリーという形で巧く昇華させた見事な作品であった。タイトルの『もうひとつの評決』の意味は終盤に知ることになる。

    少し腑に落ちない点はあるが、面白い。

    29歳の木原一太郎が出会い系サイトで知り合った並河留美子と母親の富子を刺殺したとされる事件の裁判員裁判が行われる。

    離婚協議中の輸入雑貨会社の経営者、堀川恭平は6人の裁判員に選ばれ、犯行を自供した木原一太郎の審理に参加する。ところが、公判初日に木原は自供を翻し、無罪を主張する。物理的な証

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    2023年03月07日
  • 家族

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    今回の一冊は、小杉氏の得意とするところの裁判が舞台となる。
    2009年(平成21年)5月21日から始まった裁判員制度がテーマとなっている。
    牧田孝一郎の母親が、自宅で何者かに絞殺されたことから物語は始まる。
    家庭内のいざこざが原因で実母を絞殺したのではと、メディアは息子の孝一郎に疑惑を集中して報道する。
    初期症状の認知症を発症した母親である文子に対し、日頃から激しい言葉を投げかけていた孝一郎が真っ先に疑われたのだ。
    そんな渦中、警察はホームレスの男を犯人として逮捕する。
    容疑者の三田尻作雄は取り調べに対し、素直に文子を絞殺したことを認めた。
    谷口みな子は、33歳を迎えた時から母親の介護に明け暮

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    2023年02月20日
  • 父の声

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    小杉健治『父の声』文春文庫。

    家族をテーマにした書き下ろしのミステリー小説。

    覚醒剤の恐ろしさと父と娘の絆と父親の娘に対する深い愛情を描いた感動の物語だった。覚醒剤に手を染めた娘と父親、覚醒剤を憎み、家庭を省みずに捜査に没頭したために娘と別れることになった麻薬取締官の父親……

    覚醒剤を強く憎む麻薬取締官の懸命な捜査と覚醒剤に手を染めた娘を救おうとする父親とが交互に描かれる。やがて、2つのストーリーが重なっていくのだが……

    富山県高岡市の地元を離れ、東京で暮らす娘ののぞみが婚約者の本間明を連れて2年ぶりに帰省する。妻を亡くしてから娘のことを思い続けていた父親の順治は二人を明るく迎えるが、

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    2022年07月07日
  • 二重裁判

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    殺人容疑で逮捕された古澤は、無実を叫びながら裁判中に獄中で自殺する。 古澤に親代わりとして育てられた妹は、兄の無実を証明するために再審を弁護士に依頼するが、法律の建前で再審請求には応じてもらえない。 兄の無実を晴らすために、妹が打った奇策とも言える物語が綴られる。 今や法廷推理小説家として確たる地位を築いた小杉氏だが、現在の小杉氏が綴られる厳しい法廷闘争の情景と比較すると、この作品は若干甘いとは思うが、物語は読者を夢中にさせる内容で展開していた。

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    2022年06月28日
  • 父からの手紙

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    内容を簡単に述べると、2家族の運命が偶然にも複雑に絡み合うことになり、物語は徐々にミステリーの度合いを深めながら進む。タイトルの父である手紙の差し出し人は、突如愛する家族を捨てて失踪する。以来、残された長女と長男誕生日に1通の父からの手紙が必ず届く。父は常に子供達の幸せを願った祈りとも言える内容を綴り続ける。がしかし、姉弟の身の上に試練が襲かかることになる。兎に角複雑にして納得のミステリーが最後の最後まで綴られる。この物語の結末を誰が予想出来るのだろう。

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    2022年06月28日