あらすじ
大江戸八百八町を狙う“火付け盗賊”―いつ、どこで、誰が、何を目的に?幾多の拷問の責めにも沈黙を続ける火付け道具を隠し持った男。何が男をそこまで耐えさせるのか。残忍な火付け強盗を利用しようとするさらなる悪党、そして利用される薄幸の人々のため、風烈与力・剣一郎の怒りの剣が吼える!
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Posted by ブクログ
火付盗賊改方(ひつけとうぞくあらためかた)は、江戸幕府の役職で、放火(火付)、盗賊、賭博などの重犯罪を取り締まりました。本来は臨時の役職でしたが、治安維持の必要性から常設化しました。町奉行のような文官とは異なり、武官が担い、必要に応じて武力で制圧する専門部隊でした。
例繰方(れいくりかた)は、江戸時代の町奉行所にあった役所(分課)で、判例の整理や判決録の保存、必要な際の先例調査を主な任務としていました。南北町奉行ごとに、各々与力2人、同心6人で構成されていました。
八百八町を狙う火付盗賊
いつ、どこで、誰が、何を目的に?
市中を疾駆する風烈与力・剣一郎
大風の夜、風烈廻り与力・青柳剣一郎は火付け道具を隠し持った男を捕らえた。幾多の拷問の責めを受けても沈黙を続ける男。何が男をそこまで耐えさせるのか。やがて、男が牢で発した奇妙な言葉。その謎が解けた直後、江戸の町が業火(ごうか)に包まれる! 残忍な火付け強盗を利用しようとするさらなる悪党、そして利用される薄幸の人々のため、剣一郎の怒りの剣が吼える!
Posted by ブクログ
これも重厚な話で登場人物にも魅力があった。
付け火犯人と思われる(未遂)人物が捕まるが、いくら拷問をかけても一言も発しない。
みるみるうちに引き込まれる。
重なる探索にも、その背景が探れない剣一郎。
事件は思わぬ方へと転がり始める。
剣一郎の妻、多恵の頭の回転の速さと胆力を秘めた人物像もますます魅力を増す。
Posted by ブクログ
青鬚同心シリーズ2です
この悩める同心キャラは好きです
剣もそこそこ強いのですが、まだまだ敵キャラが段違いに強いようで・・・剣術の先生も時々でるので、修行シーンとかも出て競うですね
Posted by ブクログ
風烈廻り与力・青柳剣一郎 シリーズ2
与力・青柳剣一郎は、若い頃の人質事件捕物で受けた刀疵が青痣となって、涼しげな目をした穏やかな顔立ちを精悍なものにしていた。いつしか「青痣与力」と呼ばれるようになった。
ある夜、青柳剣一郎は、火付け道具を隠し持った男を捕らえた。
男は、拷問を受けても、一言も発しない。
牢の中での攻めにも、堪えるが、ある男に発した奇妙な言葉を、同じ牢に入っている掏摸の三吉が聞いた。
三吉は、四度つかまり、死罪は免れない所、青柳に、助ける代わりに、男の牢内の様子を見はるようにと、言われていた。
そんな折、青柳は、年番方与力・宇野清左衛門から妻の、多恵に「陶酔香」と言う、伽羅の香木を渡される。本物かどうか、確かめて欲しいと言う。
多恵は、本物だと認めたが、翌日、その香木が、別の物と、変わっていた。
牢に入った男は何者か、何の目的があるのか。
取り替えられた香木はだれが、どこへやったか。