若松英輔のレビュー一覧
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〈本から〉
社会を離れて自然に帰るとき、そのときにのみ人間は本来の人間性にかえることができるというルソーのあの主張は、根本的に正しいに違いない。
自然の声は、社会の声、他人の声よりも、人間の本当の姿について深い啓示を与えうる。
人間に生きがいをあたえるほど大きな愛はない。
一個の人間として生き...続きを読むPosted by ブクログ -
「大切な思いが『言葉』にならないことって、私たちにはよくあると思います。『言葉』にならないからといって、その思いが存在しないというわけではありません。時に沈黙の方が雄弁であることさえあります。」
政治は観察するものではなく参与するもので、今の私たちはその参与意識が極めて低いのだと2021年最も強く...続きを読むPosted by ブクログ -
行政には、楕円形のように二つの中心があって、その二つの中心が均衡を保ちつつ緊張した関係にある場合に、その行政は立派な行政と言える。 大平正芳
(引用)いのちの政治学 リーダーは「コトバ」をもっている、著者:中島岳志、若松英輔、発行所:株式会社 集英社クリエイティブ、2021年、253
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なかなかの良書です。リーダーの言葉が重要視されるなか、自らの言葉で語り、統計上の「命」ではなく一人ひとり「いのち」に向き合った人物として、①聖武天皇、②空海、③ガンジー、④聖フランシスコ、⑤大平正芳、を取り上げて論評しています。
コロナ禍での独・メルケル首相の演説はつとに有名ですが、(原稿の棒読みで...続きを読むPosted by ブクログ -
ちょうど本を読めなくなっていた、本と向き合う時間が減っていた自分を見つめなおすために読んだ1冊。読めなくなった人がターゲットということもあり、ボリュームとしては非常に読み切りやすいボリュームだった。
本書の中では「本をたくさん読むことのみが正義ではないこと」「1冊1冊と向き合うことの大事さ(書くこ...続きを読むPosted by ブクログ -
言葉とコトバ。
言葉と沈黙。
生と死。
「と」という「あわい」に漂う、曰く言い難い何かを手探りで探すこと。
言葉を介して、あるいは、沈黙を介して、みえない友人とつながること。
じっくり考えていると、日常の狭い柵の中で埋没するように生きていた自分が、息を吹き返してつながりのなかに解放されてゆくのが感じ...続きを読むPosted by ブクログ -
思わず手帳を開いて五行詩を書いてみました。自分との対話、言葉にならない言葉を読み取る心耳、心眼という言葉も印象に残りました。茨木のり子さんは元々好きな詩人ですが、若松さんは、違った角度での捉え方をたくさん示してくださりより深く理解できました。Posted by ブクログ
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中学生対象の読書の学校を本に纏めてあるものだが、対象年齢は、限定されるものではなく、詩とは何か、生きるとは何かを問う、深淵なる自己との旅を応援してくれる一冊でした。
若松秀輔さんの人生観は、自分の中に1番良い先生が眠っている、必要な言葉は自分の中にあるというもので、中学生、読者に、コトバ、詩を読み...続きを読むPosted by ブクログ -
【4回目】オンライン読書会の機会を得ての4回目。もはや、私の読書論なのか、若松さんの読書論なのかがわからなくなってきている。本を読めないというのは、理由が合ってのことで、そこに喜びを見いだせなくなっているからであり、ムリをして読む必要はないとされている。おそらくだが、読めない理由の一つは、「身」が固...続きを読むPosted by ブクログ
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哲学に興味があったから読んでみたんだけど、正直ちょっと難しい。
でも哲学って楽しいなと純粋に思えた。
思考すること、人と対話すること。
それを諦めちゃいけないなと感じた。Posted by ブクログ -
自分の読書はこれでいいのか、このまま読書を進めてもいいのか、と行き詰まったときに手にしました。
「本が教えてくれるのは、新しい情報というよりも、すでに心の中にあるのに、私たちが見過ごしてしまっている何かである。」
の一文に納得させられました。引き続き、孤独の時間を生み出したいと思います。
202...続きを読むPosted by ブクログ -
哲学に興味が出てきたので、入門として読みました。4章構成で読みやすく、入門にこの本を選んで正解でした。
プラトン、ソクラテス、デカルト、ハンナアレント、日本人では吉本隆明が登場します。
著名な哲学者の著作や言葉の一部が随所ででてきますが、正直なところ、読んでも何を言っているのかあまりわかりません...続きを読むPosted by ブクログ