若松英輔のレビュー一覧
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若松英輔さんが繰り返し引用する、石牟礼道子(いしむれみちこ)さんの「苦海浄土」や神谷美恵子さん、小林秀雄さんの作品とともに、読むこと、人生の目的について語りかける文章がやさしく心に届く。
ショーペンハウエルの「読書について」にまつわる読書における「過ぎたるは猶及ばざるがごとし」についての文章が興味深い。
まえに「読書について」を読んだとき、"多読に人生を費やす人間は自分で考える力を失う"の文章を読んで悲しくなって読書の意味ってなんだ?読まずに1人で考えた方がいいのか?とわからなくなっていた。
思索(≡咀嚼)しながら読むことで、紙に書かれた思想の足跡以上のものを見て、未知な -
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若松英輔さんの『読み終わらない本』に非常に感銘を受けたので、私には少し難しいところもあったのですが、こちらも拝読しました。
まず、読書に関するところだけは理解できたと思うので本文より気になった箇所を引用します。
p115より
どうしても読み進められない本がある。読みたくないのではない。だが「読めない本」と呼ぶほかないものが存在する。
p141より
ページをめくる前から、この本との出会いが人生を決定する。そう感じたことが幾度かある。
石牟礼道子『苦海浄土 わが水俣病』
上原専禄『死者・生者 日蓮認識への発想と視点』
神谷美恵子『生きがいについて』
須賀敦子『コルシア書店の仲間たち』
越知 -
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【こんな人にオススメ】
野比:( ³з³)社会人になって、読書してないことに焦って、会社の同僚からオススメ聞いたり、売上上位の本を読んでも、最後まで読みきれないよドラえも〜ん!
ドラ:((=゚♀゚=))/本書読んどけ
【感想】
下記のような読書体験しかしてこなかった私には非常に心に刺さる言葉が多く、本書表現にでてくる「コトバ」を感じることができ、満足度も高かったです。
・学生の頃全く読書をしなかった。
・社会人になり、焦って読書をし始めた。
・主にジャンルは自己啓発系。
→何冊か読むと「いかに効率よく筆者が伝えたい要点を理解できるか〜、インプットとアウトプットが〜」という考えがずっと頭 -
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若年層に向けて書かれた本だと思いますが大人が読んでも大変心に染みる言葉がたくさんありました。
大変読みごたえがあり、二百数ページの本ですがじっくり読んだので三日かかりました。
人によってこの本で大事だと思うところはさまざまあると思いますが、私がメモしたところを少しだけ書いておきます。
私も自分だけの一冊をみつけたいと思いました。
○「読書とは、信頼する人間と交わる楽しみであった」(伊藤仁斎)
本はいかに多く読むかが問題ではない。むしろ、どうやって「読み終わらない本」に出会うかが問題。
仁斎が『論語』を見つけたように、ぼくたちも「わたしの古典」を見つけて行かなくてはならない。
○「人は -
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若松英輔さんが東京の豊島岡女子学園中学校を訪れた授業。
詩の読み方が変わる授業です。
テキストは茨木のり子さんの詩。
若松さんは私たちにも詩を書いてみようと勧めています。
・書きさえすれば詩との関係はすぐによくなる。
・詩を読んで詩を書く。書いたらまた読む。それを繰り返す。そしてできるなら詩をめぐって信頼できる人と、たくさん話をするとよい。
・詩を書くことは「答え」を探すことではなく「問い」を見出すこと。必要なのは「答え」ではなく「応え」「手応え」のような実感。
・本当の「問い」と出会うことができればその「問い」がみなさんを人生の深みへと導いてくれる。
・困難はさまざまな思索と工夫を私た -
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2023/02/03
【感想】
日本に蔓延している“閉塞感”の原因について、最近考えている。その中で、似て非なるものを混同してしまっている現状を感じていた。
この本では、言葉とコトバ、命といのちは異なるというスタンスから始まる。どちらも前者はとても記号的で無機質なように感じる。
「コスパ」なんて言葉がもてはやされ、遂には「タイパ」という言葉も耳にするようになった。そんな社会では、殺伐としてしまうのもやむを得ないなぁ、なんて考えた。
この本を読んでいて一番思考したことの一つは「寛容さ」だ。この寛容さを考えたときに、最もしっくりした例えは“おみそ”だ。
子供の頃、友達の弟や妹たちと一緒に遊ぶとき -
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正月から良い読書体験ができた。信頼関係のある二人の対談集なので相補的に「コトバ」豊かな内容が広がっている。取り上げられたリーダーは、聖武天皇、空海、ガンディー、教皇フランシスコ、そして大平正芳。大平氏は「アー、ウー」の人というイメージだが、その「アー、ウー」に「コトバ」を生み出す思索があるというのは言い過ぎな感じもするが、氏の生き様も踏まえての評価では理解できた。ともに利他の研究家であるが、「利他というのは、自分が受け手になった時に始まる」「意識して利他の発信者になろうとすることは、逆に利他の暴力になる可能性が大きい」というのは日々の日常臨床では感じるところ。「いのちの政治学」というのは「私の