若松英輔のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
利他とは何か。東洋、西洋の哲学や宗教を横断し、様々な観点からスポットライトを当てる。
仏教から「自利利他」「菩提心」、「愛語」、儒教から「仁」、「知行合一」、キリスト教からパウロの「愛」、そしてフロムの「愛」へと、論は飛び回る。
結局、人間は社会的生物であることからは逃れられず、古今東西あらゆる人が「人とどう関わるか」について論じてきたということだ。
そして、「固有の自分」自身を許し、受容れることを第一歩にし、同様に他人も受容れていくことが寛容だということだ。それは知識だけでなく、実践を伴わないと意味がない。この実践をどれだけできるかが、人生の豊かさを左右するのだろう。
本書を通じ、フロ -
Posted by ブクログ
とある知人に貸していただいて。
若松英輔さんの本は、わかりやすいようで、わかりにくい。
易しい言葉で難しいことが書かれている。
若松さんの敬愛する池田晶子の本を読んだときも、空を掴むようなわかったようなわからないような感覚になったけど、この本も似たような感じ。
もうすこし、大切な人が大変なときに仕事に没頭してしまったことなどについて、個人的エピソードを知りたかったんだけど、この人はそういう方針じゃないですよね。
言ってることはとても大切なことなんだけど、個人的エピソードがないので、なんだか身に入ってこない。
紹介している先人たちは、とても(教材として)良い人たちを紹介していると思うが…。 -
Posted by ブクログ
安部元首相殺害で関心が集まる宗教、カルトの世界。容疑者家庭における母親の一億円寄付、家庭崩壊がいわれるが、ではなぜ宗教にそこまで入れ込んだかという視点も必要ではないか、というのが冒頭の問題意識としてあった。読んでいくと、本来宗教とは、そういうものではないんだな、と思ったね。ただ、宗教の力を利用して、そういうことをする集団もある、と。見分けるポイントは「恐怖」「搾取」「拘束」する集団であるかどうか。あと「嘘」をついていないか、ということも言われていた。
「宗教というのは、その扉に鍵がかかっていないはずなんです。もしなんらかの宗教画内側から鍵をかけるようなことがあれば、それは宗教と呼ぶには値しな -
Posted by ブクログ
私も利他について勘違いしていました。利己の反対語かと思っていたが、そういう訳では無い。その説明から本書は始まります。利他とは自分を活かし他者も活かすこと。
誰でも場面ごとに自分を変えている時間の方が多いく、思ってもいないことを口にしながら生きることがある。と書かれています。確かにその通りかもしれない。
そのように自分を失ってしまえば、自分を愛することはできない。自分を愛することができなければ、他者を愛することもできない。つまり、利他を実行することができないということ。
著者は自分を深く信頼することが、自分を愛することにつながるとも言います。利他を実行するために信頼できる自分を形成していくよう