若松英輔のレビュー一覧
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ネタバレ・一見すると希望にあふれた者のように見えてもそんなとき人は、人生の問いから遠いところにいる。人は、自分の心の声が聞こえなくなると他者からの声も聞こえなくなる。
・祈ることと、願うことは違う。願うとは、自らが欲することを何者かに訴えることだが、祈るとは、むしろ、その何者かの声を聞くことのように思われる。
・現代人は、情報を手に入れると安心する。分かったと思い込む。だが、情報に心を領された者は考えることを止めてしまう。考えるとは、情報の奥にあることを見極めようとする営みであるからだ。
・人は二つの道を同時に考えることはできても、同時に歩むことは決してできません。(『遺稿集「南無アッパ」』の祈 -
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若松英輔さんと平野啓一郎さんの名前があるし、と軽い気持ちで手にした本。そして、長らく積読本。今回、ようやく読み始め、初めて世田谷事件の被害者家族である入江杏さん主催のミシュカの森という会があることを知った。そして、その会の講演をまとめたのがこの本であることも初めて知り、心して読まねば、との気持ちになって読んだ。
平野啓一郎さんの話では、死刑について考えさせられ、東畑開人さんの話では、居場所についてを考えた。特に居場所の話は自分レベルで考えられたと思う。そして、自分にとっての居場所について考えられた。もっと居場所を作らなくては、とも思う。居場所、座っていられる場所。立っている場所は落ち着かず、疎 -
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ゆっくりと1人の寂しさと向き合う夜に何度も読みたくなる本でした。
特に七章の「勇気とは何か」が胸に刺さりました。筋ジストロフィーで幼少より寝たきりの方が書いた詩が引用されてるのですが…私はその方とは比べ物にならないけれども、体がだいぶ弱い方で体調不良で諦めたことがいくつもあります。
だからこそ、「どんな微細な光をも捉える眼を養うためのくらやみ」という詩が今のくらやみを諦めずに受け止めて生きようと…うまく言えないのですが章のタイトルの通り勇気を自分も出そうと力をもらいました。
今まで詩歌をあまり読んだことがなかったのですが、小説とまた違って言葉が少ない分、より作者の中で自分の気持ちにぴったり合う -
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心に残ったところをピックアップします。
「生きるとは、自分の中にすでにあって、見失っている言葉と出会うための道程だとも言える」P12
「世界は人間に読み解かれるのを待っている」P13
「どんなに慄き、恐れても、死を免れることはできない。自分の思うように人生を生きようと、どんなに思いを描いてみたところで虚しい。結果は常に思いを裏切る。思うことに労力を費やさず、ただ、あるがままを見、生きよというのである」P166
「人間は、人格を宿しているという事実において平等であり、すべての人は、人格という不可視なものの働きによって、人間として存在している。別な言い方をすれば、肉体をもって在ることが、人格の実