若松英輔のレビュー一覧
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名言たくさんでガンガンメモりました!!引用されていた本がどれも読んだことのない本ばかりで、ただただ無知の知を感じさせられた…人生生涯勉強だなぁ。
p.36 知を蓄える。すると人は無意識に知において貧しい人を軽んじるようになる、とメーテルリンクは警告する。知だけではないのかもしれない。私たちは何かを必要以上に蓄え始めるとそれを持たざるものを軽んじるようになるのかもしれない。
メーテルリンクは、知に優れた人だった。それゆえに知の危険を深く自覚してもいた。彼はこの言葉を、他者に向けて書く前に、自らの胸に突きつけている。そうした姿勢が、この本を、世紀をこえて力あるものにしている。同じ作品で彼は、何 -
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先日、石牟礼道子の「苦海浄土」を読み深く心を動かされた。多くのことに心を動かされたが、とりわけ、第三章と第四章の「聞き書き」の部分、特にその中でも、水俣病の被害者が、まだ海が汚染される前の水俣湾での漁の様子が、どれほど美しいものだったかを語った部分に感動した、ということを、「ブグログ」に感想として書いた。水俣病の被害者からすれば、漁をし、魚を食べるという日常を営んでいただけなのに、チッソの排出する有機水銀により、海が、魚が、そして、それを食べた者の中枢神経が損なわれるというのが、水俣病の実態である。それは、怖いし、悲しいし、怒りや恨みを感じることだと思う。しかし、「聞き書き」の中で被害者が語る
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Posted by ブクログ
ネタバレ著者の若松英輔氏の日経新聞の連載が面白く、興味を持って本書を手に取る。共感できたり、勉強になったりすることは多かった。特に、「生活」と「人生」の違いというところは印象に残った。ただ、本書に含まれる多様なテーマの繋がりというか、本書全体のテーマというのが捉えにくく感じた。タイトルの「日本人にとってのキリスト教」より、もっと広く普遍的なテーマを扱っている気がした。
以下、面白かった点。
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遠藤周作はカトリックだが、プロテスタントの正宗白鳥を愛読した。
→プロテスタントとして正宗白鳥は読んでみたい。
戦国〜江戸時代の日本人は、霊性的欲求に従って、ある主体的な決意と覚悟のもとに、キリスト教 -
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ネタバレ
苦しみや「かなしみ」が私たちに教えるのは、答えではなく問いの深まりである。-情愛の泉
自分の生きる意味を探して、自分のために時間を費やすのではなく、他者に「時」をささげ、共感と理解を深めるなかにこそ人は、自らの「傷」を「愛」へと変容させる道を見出す。-いのちを生きる
だが、よく考えてみれば私たちはつねに、日々を死と隣り合わせに生きている。日ごろあまり意識しないが、人はつねに、生きつつあるとともに死につつある。
日々、死に近づいているにもかかわらず人は、いかに生きるかばかりを考え、いかに死を迎えるかという問題を見過ごしている。
「死の床にある人、絶望の底にある人を救うことができるのは、医療 -
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利他とは何か。東洋、西洋の哲学や宗教を横断し、様々な観点からスポットライトを当てる。
仏教から「自利利他」「菩提心」、「愛語」、儒教から「仁」、「知行合一」、キリスト教からパウロの「愛」、そしてフロムの「愛」へと、論は飛び回る。
結局、人間は社会的生物であることからは逃れられず、古今東西あらゆる人が「人とどう関わるか」について論じてきたということだ。
そして、「固有の自分」自身を許し、受容れることを第一歩にし、同様に他人も受容れていくことが寛容だということだ。それは知識だけでなく、実践を伴わないと意味がない。この実践をどれだけできるかが、人生の豊かさを左右するのだろう。
本書を通じ、フロ