若松英輔のレビュー一覧

  • 詩集 愛について

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    何気ない言葉の連なりなのに
    想う人への愛おしさ、引き裂かれた苦しみ、その人の得難さが切々と痛いほど伝わってきます。
    だからでしょうか、愛する事の豊かさを教えてくれた気がします。
    装丁も丁寧に美しく作られていて宝物のような本です。

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    2020年09月13日
  • 霧の彼方 須賀敦子

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    大好きな須賀敦子さんのことを若松英輔さんがお書きになるって読まずにはいられない。
    大喜びで読み始めたが、いきなりガーンと来た。
    もちろん須賀さんが熱心なカトリックの方とわかって読んではいたのだが、そもそもカトリックに関する素養も知識も、もっと言えば関心もほぼない私。それを抜きにして読んで、それで読んだと言えるのか。何を持って好きと言ってるのか。全くわかってないではないかとショックを受けた。ほんとに。今、私のやるべきことは、この若松さんの評伝を横に置きながら、須賀さんを読み直すことと思われる。
    でも、もっと意識をして読むからと言って、カトリックの素養のない私は深くは読めないってことなのか。それを

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    2020年08月01日
  • 考える教室 大人のための哲学入門

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    書店屋で,たまたま目に止まって買ったまま積読でしたが,連休中に読みました.
    哲学は,前々から興味はあったものの,どうにも型苦しいと言うか,変に難しく考えている様な感じがあって,少々敬遠気味だったのが本音でしたが,この本を読んだ,私なりの感覚としては,考えるとは何かを考えるのが哲学と言うものかも知れないと思いました.また,自分が実体として思っていることも,実は多数の考え方によるもので,実体とは言い切れない面があることも,本書を読んだ気づきです.
    この本はあくまで入門本で,深く学びたいならば,それ相応の書籍を読んだり実践の中で体得すべきなのでしょうけれど,哲学とは何か(を読者が自分自身で考える)に

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    2020年05月03日
  • 別冊NHK100分de名著 読書の学校 若松英輔 特別授業『自分の感受性くらい』

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    自分の人生を支えていく言葉を、どこからか見つけるだけでなく、自分で手作りしてもよいのだなという発見があった。気恥ずかしいと思いつつも詩を書き始めたくなる。誰に見せるわけでもなく自分のために。

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    2019年11月30日
  • 考える教室 大人のための哲学入門

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    「書き手」と「読み手」の対話としての「読む」を掘り下げるもので、感動的です。ここで取り上げられているソクラテスの弁明、方法序説、人間の条件、共同幻想論の4冊、最後の吉本隆明を除いて、いずれも私も折に触れて読み直す本ですが、また改めて読もうと思いました。
    吉本隆明はなぜか、正面から取り組んだことがありません。これを機に読もうと思います。

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    2019年09月09日
  • 内村鑑三 悲しみの使徒

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    帯に「その霊性はいまも響きつづける」とあるとおり。内村鑑三の言葉を読めば読むほど、その深さが静かに心に染みいる。

    第6章「宇宙」の章の最後に著者が
    「彼はやはり、遅れてきたイエスの直弟子である使徒のひとりだったのではないだろうか」と記している。その言葉に心が震えた。その通りだと私も思う。

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    2018年10月08日
  • 生きていくうえで、かけがえのないこと

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    日常的に使う、食べる、眠る、悲しむ、祈る等25の動詞を主題としたエッセイ集。一つの言葉に対するエッセイはとても短いものですが、でも、深いのです。心に静かに染みいる何かを感じます。

    私も著者もキリスト教の信仰をもっているせいかもしれませんが、彼の言葉を読む時によく想うのが聖書のヨハネによる福音書の1章「はじめにことばがあった。ことばは神とともにあった。ことばは神であった。」という一節。

    それほど”ことば”というものは人には絶対に必要なのものだと感じます。

    折に触れて読み返したい一冊です。

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    2018年10月08日
  • 内村鑑三 悲しみの使徒

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    著者が昔日経に連載していたコラムが魅力的で、手に取った一冊。本書を読んでも内村鑑三が何を成し遂げたかはわからない(勉強不足でごめんなさい)けれど、様々な切り口で内村鑑三や携わる人々の霊性(著者のキーワード?)には触れられた気がする。本書で書かれた時代と比較して、現代は宗教が力を失った(少なくとも日本では)ことを実感。

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    2018年09月17日
  • 生きていくうえで、かけがえのないこと

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    人からすすめられて読み出した本だったけど、それも全てこの本に呼ばれていたからではないかと思えた。

    日々の営みについて、こんなに深く、広い懐をもって書かれたエッセイを、わたしは今までに読んだことがない。

    「辛い時こそ、どの一篇でもいいから読んでみてほしい」という吉村萬壱の言葉どおり、少しでも心の器にはってある水面が揺れたら、読み返そうと思う。とても良かった。

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    2016年09月18日
  • 八木重吉詩集

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    八木重吉の詩集ですね。
    八木重吉(1898~1927、東京生まれ)二十九歳で亡くなった近代詩の彗星。
    編集は、若松英輔さん(1968年、新潟県生まれ)
     
     生前に発表された詩集は『秋の瞳』一冊だけです。
     自分で編集した『貧しき信徒』は、亡くなられてから発刊されました。それと、残された多くの『詩稿』とキーツ、ブレイクの『訳詩』から精選された詩集です。
     いずれも短い詩は、『生きること、在るへの愛しみとかなしみに満ちている。人間の内奥にある霊性が、読む者にはたらきかけてくる。』と、編者が語り掛けています。

          「胡蝶」

     へんぽんと ひるがへり かけり
     胡蝶は そらに まひのぼる

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    2025年12月19日
  • 本を読めなくなった人のための読書論

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    ネタバレ

    「印象に残った言葉をノートに書き写す。引用ノートを作る」

    まさに私が日頃やっていることです。本を読んで共感した言葉をノートに書き出しています。私の方法は間違っていなかったと確認できました。

    「『読む』と『書く』は呼吸の関係。よく吸う(読む)ためには、よく吐く(書く)ことが重要」

    なるほどそういう関係なのかとわかりました。手前みそですが、私はそれができている方なのではないかと思います。

    今現在、私は本を読めなくなっていませんが、読めなくなったって焦らずにその気持ちに向き合っていけばいいとわかりました。

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    2025年11月15日
  • 「利他」とは何か

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    「贈与」や「利他」がタイトルに含まれる本が増えていますね。

    現代に生きる私たちは、交換や利己によっぽど疲れているのでしょうか。

    ただ「贈与」や「利他」に漂う胡散臭さがあるのも事実。

    結局人間は純粋に利他的には生きられないのではないか。

    最近、私の考えていたことです。

    この本を読んで、その考えは合っていると感じるとともに、
    利他は意図せずしっかりと存在することも実感できました。

    それは自分という器を誠実に生きるということ。

    自分が全力になれることを全力でやることが、人類の歴史や系譜に奉仕することになるという作家・磯﨑憲一郎さんの言葉は、私たちの迷いを幾分和らげてくれるのではないでし

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    2025年11月13日
  • 悲しみの秘義

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    いまこうして言葉にするのがとても難しいです。
    どんな言葉を出しても、野暮ったくて、じれったくて。無理やり言葉にすること自体、どこか間違いのような気さえしてしまいます。

    以前、Eテレの「理想的本箱」という番組で、「もう死にたいと思った時に読む本」の一冊として紹介されていた本書。その時の印象が強く、そう思った時に読んだらいいと思っていたけど、いつ来るかわからないし、「死にたいと思った時に読め」と言われる本とは、一体どういう本なのか、気がつけば、読む手が伸びていました。

    一番心に残っているのは、「愛すること」と「悲しむこと」は表裏一体であるということ。愛することで、すでにその内側で悲しみも育んで

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    2025年11月13日
  • 悲しみの秘義

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    悲しいという感情は人間が持つ、崇高な感情だと思いました。以下の文。なんて暖かく、優しい表現なのでしょうか!
    声をだに聞かで別るる魂よりも
    亡き床に寝む君ぞかなしき
    (意味)夫が仕事で遠くにいて、妻は病に襲われ亡くなろうとしている。その時に詠まれた歌。彼女は遠く離れた夫に向かって、あなたの声を聞くことが出来ずに逝こうとしている私よりも、私が逝ったあと、夜、独り寝るあなたの悲しみの方が耐え難いだろうと、

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    2025年11月12日
  • 宗教の本質

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    釈徹宗・若松英輔著『宗教の本質』の感想です。

    他の著作で目にしたことのあるお二人の新刊を見かけて購入。やはりいいですね。言葉ではうまく表現できませんが、自分の知らない斬新な視点を提示されつつ、なぜか共感できる安心感のようなものを感じます。

    マルティン・ブーバーやキルケゴールの受け売りのようですが、自分自身も「宗教の本質は不合理である」というのがしっくり来ます。イサク奉献がその代表。

    ちなみに個人的には「科学の本質は再現性である」と思っています。
    そう考えると「宗教が常に個人的体験とともにある」とすれば、やはり科学と宗教は本質的に別の世界を対象としているのではないかと思いました。
    だからと

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    2025年10月12日
  • 悲しみとともにどう生きるか

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    東畑開人さんのアジールとアサイラムの話、そして若松英輔さんの「死者は、、」という話がすごく良かった。

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    2025年10月11日
  • 「利他」とは何か

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    「利他」に偽善的なものを感じつつも、必要なものだよなあという気持ちもあり、興味のあるテーマなので読んでみた。
    正直3章以降は難しすぎたのだけれど、伊藤亜沙さん、中島岳志さんの文章に、何度も視野を広げてもらった。以下、特に印象的だった部分のメモ。

    伊藤亜沙さんの文章では、効果的利他主義という考え方を知った。徹底的な「評価と比較」をして行う利他だ。
    例えば、他者のために働きたいと考える若者が、限られた給料のNPOに就職したりせずに、ウォール街でお金を稼いで寄付する方を選ぶというような考え方となる。
    利他の原理を「共感」にしないのが目的らしい。共感によって行う利他では、ふだん出会うことのない遠い国

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    2025年10月10日
  • 自分の人生に出会うために必要ないくつかのこと

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    今の自分に必要だと思うところから読み始めていいのだ、とはじめに断りがあった。そして、願うならば読み終わらないこと。私という読み手はそういうことができずに、順番に読み、あっという間に読み終えてしまった。
    若松英輔さんの本を読んでいると、その時その時で気になる人が出てくる。今は神谷美恵子さんがその人のようだ。若松英輔さん月間と決めたが、神谷美恵子さんの本を、言葉を欲しているなぁと思いながら読み進める。来月は神谷美恵子さん月間かな。
    私の読書は興味の趣くままに、なのであちらこちらに飛んでしまう。だから、じっくり読むということが苦手。それで1人の作家にじっくり向き合うことを目的に今月は若松英輔さんと決

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    2025年09月24日
  • 「生きがい」と出会うために 神谷美恵子のいのちの哲学

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    今月は、若松英輔さん月間にしようと思っています。とはいえ、既に月半ばではありますが。神谷美恵子さんの本はこれまでにも何冊か読んできています。そもそもの出会いが100分de名著で若松英輔さんが解説しているのを見て、読み始めたのがきっかけです。そんな経緯もあり、若松英輔さん月間の始まりは神谷美恵子さんで、と思っていました。
    いつもの通り、神谷美恵子さんの文章を若松さんが深い洞察力と読解力で解説してくれています。噛み砕いて言い換えをし、さらに引用し神谷美恵子さんの言わんとしていることを、さらに熱い言葉で言い換えしてくれています。
    自分の読解力の薄さを感じつつ、そういうことでいいんだね、そういう観点か

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    2025年09月15日
  • 本を読めなくなった人のための読書論

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    読書が苦手な旦那の為に一読しました。
    とても分かりやすかったのですが、もう一度読んだら違う感覚かもしれません。
    言葉との出会いも大切に。
    読書の秋を堪能してます。

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    2025年09月12日