若松英輔のレビュー一覧

  • 「生きがい」と出会うために 神谷美恵子のいのちの哲学
    神谷美恵子の「生きがいについて」を解説、解題し、神谷美恵子の思いを共感させる。原本を読むだけでは気づかなかったことを気づかせる。これは、若松英輔にしか書けない本である。

    石牟礼道子との共通点の指摘は、やはりそうであったかという直観を後押ししてくれる。圧倒的かつ敬服するバイタリティの二人の女性である...続きを読む
  • 読み終わらない本
    若松英輔さんが繰り返し引用する、石牟礼道子(いしむれみちこ)さんの「苦海浄土」や神谷美恵子さん、小林秀雄さんの作品とともに、読むこと、人生の目的について語りかける文章がやさしく心に届く。

    ショーペンハウエルの「読書について」にまつわる読書における「過ぎたるは猶及ばざるがごとし」についての文章が興味...続きを読む
  • 弱さのちから
    コロナ禍の中で私達は目に見えないものに心痛め、様々な事を経験した。そしてたくさんの事を学んだ。
    立ち止まり、見回した時、見えてくる多くは新しいものではなく、見ていたはずなのに素通りしたもの‥
    体を守るものは食物、心を守るものは言葉。自分を慰め、力をくれ支えてくれる言葉を自分で見つけ大切に。
    強さを求...続きを読む
  • 悲しみの秘義
    静かなかなしみに包まれる一冊。

    悲しみは、愛しさであり、美しさであり、慈しみである。

    言葉が、いろんな角度から、響き、語りかけてきます。

    その時の自分の心のちょっとした状態の違いで深まり方が変わってくるので何度読んでも、また読みたくなります。
    この本と出会って1週間ですが、すでに3回ほど読み返...続きを読む
  • 藍色の福音
    若松英輔さんの『読み終わらない本』に非常に感銘を受けたので、私には少し難しいところもあったのですが、こちらも拝読しました。

    まず、読書に関するところだけは理解できたと思うので本文より気になった箇所を引用します。


    p115より
    どうしても読み進められない本がある。読みたくないのではない。だが「読...続きを読む
  • 本を読めなくなった人のための読書論
    【こんな人にオススメ】
    野比:( ³з³)社会人になって、読書してないことに焦って、会社の同僚からオススメ聞いたり、売上上位の本を読んでも、最後まで読みきれないよドラえも〜ん!
    ドラ:((=゚♀゚=))/本書読んどけ

    【感想】
    下記のような読書体験しかしてこなかった私には非常に心に刺さる言葉が多く...続きを読む
  • 悲しみの秘義
    大切な人を喪うことは、ずっと怖い。
    なぜなら死ぬことについて分からないから。
    でも出会いあれば別れがあるように、そこから決して逃れることが出来ない。
    だからこそ、悲しみの真髄を理解してみたいと思えた。

    本書で引用されるフレーズはどれも刺さる。
    解説:俵万智さんも仰るように、著者は引用の達人。
    悲し...続きを読む
  • 読み終わらない本
    改めて慈しむことの大切さを、噛み締めた一冊…。対人への向かい方を、また、精進していこうと、思えました。
    著者の書物はまた、手にとりたいですし、様々な、書籍に触れていこうと、思いました
  • 藍色の福音
    愛とか人生とかについて、若松さんの人生に影響を与えた本を交えつつ少し自伝風にまとめられてる

    とても深くて、静謐
    人生の真髄みたいな、言葉にできないものに触れた読後感。おいそれと感想など書けない
    九鬼修造や堀辰雄の項が素晴らしかった

    多分何度か読み返しそう
  • 本を読めなくなった人のための読書論
    自分はすっかり大人になった今でこそ少しは本が読めるようになり、楽しんだり励まされたり、ポジティブな感情を味わうことが出来るようになりましたが、学生の頃は死ぬほど本が嫌いだったので、その頃の自分にぜひ読ませてあげたいと思う一冊でした。

    本を最後まで読み通せないことに罪悪感を感じたり、「自分はこの本を...続きを読む
  • 悲しみの秘義
    美しい装丁に一目惚れして購入しました
    一生大切にしようと思う本でした

    家族にプレゼントするためにもう一冊買おうと思います
  • 読み終わらない本
    若年層に向けて書かれた本だと思いますが大人が読んでも大変心に染みる言葉がたくさんありました。
    大変読みごたえがあり、二百数ページの本ですがじっくり読んだので三日かかりました。

    人によってこの本で大事だと思うところはさまざまあると思いますが、私がメモしたところを少しだけ書いておきます。

    私も自分だ...続きを読む
  • 別冊NHK100分de名著 読書の学校 若松英輔 特別授業『自分の感受性くらい』
    若松英輔さんが東京の豊島岡女子学園中学校を訪れた授業。

    詩の読み方が変わる授業です。
    テキストは茨木のり子さんの詩。

    若松さんは私たちにも詩を書いてみようと勧めています。

    ・書きさえすれば詩との関係はすぐによくなる。
    ・詩を読んで詩を書く。書いたらまた読む。それを繰り返す。そしてできるなら詩を...続きを読む
  • 悲しみの秘義
    生きることについて深く考えるきっかけとなる本。

    “生きるとは、自らの心のなかに一輪の悲しみの花を育てることなのかもしれない。”

    死者、悲しみ、孤独

    これらの言葉が少しでも関係があるとき、
    きっとこの本が支えてくれると思う。
  • いのちの政治学 リーダーは「コトバ」をもっている
    2023/02/03
    【感想】
    日本に蔓延している“閉塞感”の原因について、最近考えている。その中で、似て非なるものを混同してしまっている現状を感じていた。
    この本では、言葉とコトバ、命といのちは異なるというスタンスから始まる。どちらも前者はとても記号的で無機質なように感じる。
    「コスパ」なんて言葉...続きを読む
  • 本を読めなくなった人のための読書論
    平易な言葉で語りかけるように書かれた良書。
    去年は全然本が読めなくて、本以外のインプットも全然できなくて、もうどんだけ脳と気持ちが老化してんのよ、と、暗澹たる気持ちだったのが救われました。

    薄鼠色に細かな草の型押しがされた表紙の紙も素敵。
    もう一回読みます。
  • 悲しみの秘義
    何か悲しみがあったわけではないが、本の表紙と、この本の試みに惹かれ、言葉や感情にふれたくて。

    自分が体験したことのない次元の話てイメージができなかったこともある。

    仕事がちょっと落ち着いて、気持ちに鈍かったり視点が狭まってたところに、癒してくれそうな気がした

    ・人生の意味は、生きてみなくては分...続きを読む
  • いのちの政治学 リーダーは「コトバ」をもっている
    正月から良い読書体験ができた。信頼関係のある二人の対談集なので相補的に「コトバ」豊かな内容が広がっている。取り上げられたリーダーは、聖武天皇、空海、ガンディー、教皇フランシスコ、そして大平正芳。大平氏は「アー、ウー」の人というイメージだが、その「アー、ウー」に「コトバ」を生み出す思索があるというのは...続きを読む
  • 悲しみの秘義
    初め文字量が物足りなく思っていたが読み進めていくうち優しいんだなと思った。星四つ…かと迷ったが、読み返し降り積もったものを思って五つにした。うーん、やはり物足りないかな…いや、この本が引用してくれる節で、読みたいの枝がどんどん広がる。大きな木になることを想像すると、この本の力だけではないがやはり星5...続きを読む
  • 悲しみの秘義
    悲しみの秘義を教わった。ありがとうございます。いつか悲しみに深く沈んだ時はこの本の存在を思い出そう。
    ☆人生には悲しみを通じてしか開かない扉がある。
    ☆人生の道をどう歩くのかではなく、歩くとはどういう営みであるかを教えてくれた。
    ☆信仰とは頭で考えることではなく、生きてみることではないだろうか。知る...続きを読む