若松英輔のレビュー一覧

  • 悲しみの秘義
    文体が 美しい
    まさに「美し」と書いて「かなし」と読む感性!
    いい意味で大変裏切られた本です。
    大切な人達に読んでほしい。
    置かれた状況によって、きっと感じ方が分かってくるから是非感想も聞きたい。
  • 本を読めなくなった人のための読書論
    まさに数年間、抑うつ状態の後遺症?のせいで小説を読めなくなっています。本が好きで、積読本がたくさんあるのに。そんな私でも、ゆったりと読める文体。いわゆる読書術のハウツー本ではないので、詰め込まれる感じがないです。アウトプットの大切さ(といってもこういうフォーマットで、とかではない)、自分に引っかかる...続きを読む
  • 悲しみの秘義
    古本屋で、自分におすすめの本を推薦された時に装丁がきれいで手に取っていたものの、なかなか読み進められていなかったが、祖父が他界して読んでみたらすらすらと最後まで読むことができた。悲しみに寄り添ってくれる素晴らしい本だと思う。
  • はじめての利他学
    自分は利己的であり、利他的になるにはどうすればよいか知りたくて読んだが、読んで良かった。
    特に利己を得るために利他を行うとういうのが、腑に落ちた。独りよがりの利己を追うのではなく、利己となる利他を実践していきたいと思う
  • 別冊NHK100分de名著 読書の学校 若松英輔 特別授業『自分の感受性くらい』
    詩とは何か、感受性とは何か、生きるとは何か、言葉とは何か。茨木のり子の詩と向き合いながら、若松さんがそれらの問いに彼の言葉で応えようとする。だから響く。中学校の生徒を前にしての講義を文章化したもので、読み手にも語りかけるような優しい言葉たち。読みやすいが内容は深い。巻末には生徒たちの感想。真摯で飾ら...続きを読む
  • 詩集 美しいとき
    若松さんの詩を読んでいると、二度と会うことは叶わない相手を思い出す。忙しい日常で、記憶の奥底に沈んだままだった存在(人であれ動植物であれ)がふっと浮上する。自分の言葉を紡ぐには、内側と対話する必要があると思う。そして自分の内側と対話することは、なにも自分のことばかりでなく、大切な何かを思い出して確か...続きを読む
  • いのちの秘義――レイチェル・カーソン『センス・オブ・ワンダー』の教え
    親として、地球人として、仕事人として、出会えてよかった一冊。簡単に翻訳したり、要約したりしてしまったら大事なものがこぼれ落ちてしまうレイチェルのメッセージを、コロナを経験した現代の視点や、紀貫之、アリストテレスら古今東西の知恵と照らしながら、あの手この手で深めてくれる。世界で唯一無二のレイチェル・カ...続きを読む
  • 詩集 美しいとき

    初めて自分で買った詩集。偶然の出会いだったのですが、言葉がスッと入ってきて自然と手にとっていました。

    深みがあるのに選ばれている言葉はそう難しくなくって、読みやすかったです。

    気持ちが落ち着いたり、大切な相手に対する感情を見つめ直せたり、穏やかに心揺さぶられる作品でした。
  • いのちの秘義――レイチェル・カーソン『センス・オブ・ワンダー』の教え
    センス・オブ・ワンダーを、若松さんらしい切り口で切り取った解説書。
    改めて、人間にとって不思議を味わう感性の大切さを思った。
  • 本を読めなくなった人のための読書論
    読むことの本質に立ち返ることができる。読書においての「対話」では効率を求めず、「待つ」ことがもっとも大切。その行為は、日ごろ感じているよりもずっと、本質的かつ創造的な営み。一番、心を掴まれたのは“本を読む人が心を閉ざしたままでは、「小さな声」は聞き取れません。「効率」という考え方を忘れ、読む人が心を...続きを読む
  • 悲しみの秘義
    孤独や大切な人の死などによって引き起こされる悲しみについて、決してその悲しみを癒すわけでもなく、増幅させるわけでもなく、そして寄り添うわけでもないのに、柔らかな言葉で綴られた何とも心に染み渡る良書。
  • 日本人にとってキリスト教とは何か 遠藤周作『深い河』から考える


    「うめきは、姿を変えた祈りだと言うのです。自分以外の誰かのうめきを聞くことができた時、私たちは、それまで自分がうめくほかなかった試練の意味も、その時同時に感じるのかもしれません。」

    「大津にとってキリスト教は思想ではなく、「道」でした。思想であれば、自分の実感と異なるものであったとしても、それ...続きを読む
  • 「利他」とは何か
    ずっと以前から、私が求めていたものは利他だったんだなぁとわかった。
    小さい頃から「意志が弱い」ことがコンプレックスだったけど、むしろその「余白」が私には力になっていたのかもしれない。

    状況に身を置き、そこから生まれる力にほだされて、気づいたら動いてしまってきた。
    「そうやって仕事増やして、自縄自縛...続きを読む
  • 本を読めなくなった人のための読書論
    読むこと、そして書くこと。ふたつがつながることでさらに豊かな時間となる。納得。アウトプットの大事さを忘れていた自分に気づいた。
    時に、自分の読書に自信を失ったとしても、この本のおかげでとても前向きになれる気がします。
  • 本を読めなくなった人のための読書論
    積読が多い自分ですが、読書に対してすごいハードルを下げてくれたような感じでほっとしました。
    焦らずゆっくりと自分のペースで読んでいいんだと、読書を楽しめそうと思いました。
  • 本を読めなくなった人のための読書論
    すごく気持ちが楽になった

    まず、この本自体が読みやすくて
    小さい文字でびっちり
    とかではなく
    大きなフォントに短く
    優しい言葉で綴られていて
    一章も短くわかりやすく

    そもそも本が読めなくなって
    困っている人が手に取るであろうわけで

    読みやすくて
    サクサク読める
    それだけで、あ、読めた…と思って...続きを読む
  • 「利他」とは何か
    荒木博之のbook cafeで紹介されたものを偶然拝聴し、「利他」の在り方を本書で触れてみたいなと思い、手に取ってみた。総じて、利己的な利他へ陥ることへの警鐘と。「うつわ」としての自己からさらに上位へと昇華したものとの関わりからの達観した感覚を受け取りました。

    第一章 「うつわ」的利他 - ケアの...続きを読む
  • 詩集 美しいとき
    詩というのは透明な手紙。その言葉でもってしか伝えられない思い。何千年も昔から変わらない普遍的なことのように思えた。
    さほど遠くないうちに、いつかは土に還ってゆくのだから、いっそ消えてしまいたいほどの苦しみも、有限な時のなかで、得難き美しいときだと思えたら。
  • 詩集 たましいの世話
    深く、静謐な悲しみを湛えた言葉たちが織り成す34編の詩は喪失という傷口に滲み通って優しく縫い合わせるかのようです。生きることは別離と出会いの連続であり、何かを喪うことは避けられない。己の生を含めて。印象に残った詩は『なぐさめの真珠』。『苦しみも/悲しみも/手放してはならない/人生という/貝殻が/なぐ...続きを読む
  • 詩集 愛について
    若松英輔さんの詩集2冊目。タイトル通り、愛がテーマの詩集。とても素敵な詩集でした。愛する人がいるから喜びや幸せを感じ、また悲しみも苦しさをも感じ得る。『愛しみ』と書いて『かなしみ』と読む。これは愛の本質を端的に示していると思う。愛する人との別離はそれこそ半身を捥ぎ取られるように辛く、苦しい。喪失は激...続きを読む