長江俊和のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ奈良県辺境の奥深い山間部にある村。心に傷を負い、恨みを抱えた人々が辿り着く「すくいの村」。だが、そこには呪いで人を殺しているという根強い噂があった。
2008年、すくいの村近隣の廃村で陰惨な死体遺棄事件が発生。遺体は山奥の湖畔で、切断され、樹木に釘で打ち付けられていた……。
悩み、苦しむ人々の力になるという「すくいの村」。すくいの村に滞在したルポルタージュとして記されるホラーミステリ。
一冊読み終えてようやく全容が明らかになる構成になっていて、あらすじにある様に確かに二度読みしたくなる。伏線を捜したり違和感を集めたりだとか、ネタバレサイトなんかを探して自分の考察と比較・答え合わせしてみたり -
Posted by ブクログ
【2025年2冊目】
著者が手にした原稿。それは、ルポライターである若林呉成がとある心中未遂事件に肉薄すべく、心中の生き残りである新藤七緒に接触を試み、独占インタビューを重ねたものだった。だが、心中の真実に迫る内容はいつしか様相を変えていき――。
ホラーか?ミステリーか?それともホンマにノンフィクションなんか?とあやふやな心持ちのままに読んでいましたが、読み終わった今でも「え、いや、フィクションです…よね…?」と確認したくなるような文体と内容でした。
途中までは結構予測できる内容やな〜やっぱりな〜とか思ってたので、真実のその先が判明した時に混乱するはめに。そりゃぁ、ただでは転びませんわなぁ -
Posted by ブクログ
山奥に存在する心に傷を負った者たちが集まるコミュニティ『すくいの村』に、潜入取材で潜り込むルポライターの話。このすくいの村には呪いで人を殺すという噂が絶えないという。不穏な雰囲気の中、序盤は気持ちがザワザワしながら読み進める。中盤ちょっと中弛みしてきたし、カルト的なシーンがメインで疲れてくるが、どうにか最後まで読み切った。
話の内容を深く理解したければ、カバーにもあるように二度読み必須。一回読んで所々に感じた違和感には、ある程度こういうことかな?と理解したつもりだけど、この本には、まだまだ回収しきれなかった緻密な伏線がいっぱいありそう。
中盤にあったパラドクスのくだりは、おぉ、と唸った。哲