ほしかった物語がここにあった。三葉のお父さんの物語!
これを読んで本当に「君の名は…まさか…!?」がわかる。おすすめ!!
映画シナリオ協力者が書いているからホンモノである。
ありがたい物語の補完編である。
新海誠が作品をつくるにあたって、もっと深くシナリオを描きこんでいるんだろうと思って
...続きを読むいたのだが、公式ノベライズでもそれほど語られなくって、フラストレーションがたまっていた。でも、この本のおかげでカタストロフィを迎えることができた。
なんというか、組紐によってつながる「縁-えにし-」が映画本編のようなPOPな軽いものじゃあないよなぁと思っていたのである。しかし、文化人類学者のお父さんである溝口俊樹が関わることによって、神話的な物語が関わるようになってきて、ようやっと『君の名は』の奥深さが感じられるようになった。
子供の恋愛というPOPなところを前面に押し出した映画本編。あえてそうしたんだね、エンターテイメントだから。
でも、神話と部落の閉鎖的人間関係とかの重い話題は、映画に出せなかった。だから映画本編は物足りなく感じた。
きっと新海誠も苦しかっただろう。この裏の部分を映画でかけなくて。