ピエール・ルメートルのレビュー一覧
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ネタバレ展開が読めない作品と聞いていたので、冒頭からアレックスは信用できない語り手かも…と色々疑いながら読み始めたが、まさか連続殺人鬼が獲物の身内に手を噛まれた構図から始まっていたとは思わなかった。
全編を通してアレックスは嘘を語っている訳ではないが、本当に吐露したい思いはモノローグでも発さなかったので、動機や目的がぼんやりしたまま最終章へ向かう。そこで浮かび上がってくる彼女の人生があまりに惨く、殺人は肯定できないが、環境が人をつくる典型だと感じた。
カミーユ警部サイドの同僚との掛け合いや、母親の肖像画を巡るエピソードにはほっと息をつけたが、正直それでは相殺できないくらい事件の全体像がどろどろでグロテ -
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ネタバレ前回の読書会でお借りした本、その2。
読み始めたら止まらない系の小説。
暴力描写が結構エグいので、
万人にはおススメできないけど、
登場人物のキャラクターも話の構成も
本当に面白かった。
以下、ネタバレ。
3部構成になっていて、
1部ごとに主要キャラクターである
アレックスに対する印象が変わる。
2部くらいまでは、
TBS系のドラマ「アンナチュラル」
を思い出したりして
(あれより1部で遭遇した「酷い目にあう理由」
がどうしようもない悪意由来なので
かなりヘビーだが)、
ほうほう、なるほど、なるほど…、
と思いながらどんどんページをめくっていった。
1部の監禁されているシーンは、
翻 -
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フランスの作家ピエール・ルメートルの長篇ミステリ作品『僕が死んだあの森(原題:Trois jours et une vie)』を読みました。
ピエール・ルメートルの作品は2年前に読んだ『炎の色』以来ですね。
-----story-------------
『その女アレックス』で世界中を驚愕させた鬼才ルメートルが放つ、極上の心理サスペンス。
あの日、あの森で少年は死んだ。 ――僕が殺した。
母とともに小さな村に暮らす十二歳の少年アントワーヌは、隣家の六歳の男の子を殺した。
森の中にアントワーヌが作ったツリーハウスの下で。
殺すつもりなんてなかった。
いつも一緒に遊んでいた犬が死んでしまったこ -
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「その女アレックス」を読む前に
カミーユ・ヴェルーヴェン警部
シリーズ第1作を。
これがなかなかにヘビー。
ハヤカワ ミステリマガジン
21世紀翻訳ベスト!
第4位はピエール・ルメトールの
「その女アレックス」。
この作品を読む前に
カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズ
第1作にして、デビュー作の
「悲しみのイレーヌ」を読む。
フランスのミステリ小説界に
鮮烈な印象を与えた本作。
フランスでの発刊は2006年。
奇しくも翻訳ミステリベスト!
第2位のジェフリー・ディーヴァー
「ウォッチメイカー」と同年。
作者のピエール・ルメトールは
テレビドラマの脚本家から転身し、
この作品が第1作。 -
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ネタバレ前作でちらっと出てきたアンヌが大変な目に。またしてもカミーユの大事な人が…と同情するが、あまりにも次から次に下手を打つのでひたすらストレスフルだった。
先が読めなくてハラハラはするが、これまでのような驚きの展開というほどではなくて、少々物足りない。
しかもその後どうなったのか気になる終わり方ですっきりしなかった。
カミーユは優秀な刑事ではあるんだろうけど、よくよく考えるとシリーズ通して結局一度も殺人を未然に防げてはいないのよね。3作とも面白かったけど、最後くらいは勧善懲悪にしてほしかった。
強盗はすべて仕組まれた展開だったわけだけど、万年筆のインクが漏れて云々は結局なんだったの?予約した時計を -
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ネタバレ不穏なタイトルにずっとハラハラしながら読んでいて、カミーユが最初の広告を出した時点で結末を確信、悲劇に向かって進んでいくのを苦い気持ちで読み進めていたのだけど、唐突に迎えた第一部の終わりには唖然。
このどんでん返しは面白かった。
実際の捜査はどんな感じだったのかが気になる。
この手の仕掛けのミステリは嫌いじゃないけど、とにかく犯行の残虐さが突き抜けているから、二度と読み返したくはない。
『その女アレックス』でネタバレされてるから絶対にこちらから読むように言われてそうしたのだけど、タイトルがすでにネタバレじゃない…?
まぁでもそれがないとイレーヌが出てくる時の緊張感がなくなって、ただの退屈なシ -
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読んだ本 わが母なるロージー ピエール・ルメートル 20250709
カミーユ・ヴェルーヴェン3部作の4作目がありました。作者の言だと、中編だから3.5部作だとのこと。3部作のどれもがあまりにも凄惨で読むのが苦痛だったんですが、3冊コンプリートしている以上、読まざるを得ないでしょう。
ということで覚悟を持って読んだんですが、結構普通に面白かったです。連続爆弾魔がカミーユや政府を脅かすんですが、その背景をカミーユが暴いでいく。結構息詰まる本格的なサスペンスで、残虐さがなくてほっとしたような、あれって言うような。
ラストも悲しいけど、景色としての後味の悪さはなかったかな。 -
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ネタバレ第一部までの感想
登場人物の容姿の美醜の描写がいちいち偏見的で細かくて、見た目が良い人は性格も良く、外見に欠点がある人は内面も欠点が目立つ描かれ方で作者の外見至上主義な価値観が透けて見えるのがあまり好きになれない。
また、インパクトの強い連続殺人の話のわりにスピード感に欠け、同じ展開の繰り返しで飽きてくる。独断の行動で上司に叱責される、記者に捜査上の機密情報を暴露されて腹を立てる、といった場面が何度も出てくる。
『その女アレックス』を読もうとしたところシリーズものだと知り先にこちらを読んだが、もういいかなと思ってしまった。
第二部も読んでからの感想
これまで読んでいたのは小説の中の小説だった