ピエール・ルメートルのレビュー一覧

  • わが母なるロージー

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    カミーユ・ヴェルーヴェンシリーズの番外編的な作品。
    時系列で並べると三番目らしいのだけど、
    日本ではアレックスが1番に発売されてしまったせいで
    全作品通しての読み心地はなんだか微妙な感じになってしまったかな。。
    できれば四作を順番通りに読みたかったなー、と言うのが今作を読み終えた素直な感想。

    犯人は複数の爆弾を仕掛けており、
    警察とのらりくらりとしたやり取りをする場面は
    日本で有名なあの作品を想起させる。
    ただこちらは中編小説なこともあり、そこまで話は膨らまなかった。
    カミーユ、最後まで報われることがなかったなー。
    唯一、猫とのひとときは癒された。

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    2025年01月11日
  • 傷だらけのカミーユ

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    三部作完結編。

    イレーヌを失った悲しみを幾分か克服できたのか、
    アンヌという恋人が出来たカミーユ。
    でも冒頭からそのアンヌが宝石強盗に襲われ重傷を負う。
    周囲に恋人だと言えないまま事件をひとりで解決しようとするカミーユだったが。。

    最初の段階で引っかかる部分があり、
    あ、これはミスリードさせようとしてるなと感じた。
    中盤で犯人が確定し、あとはカミーユがどのように事件の幕を引くのかだけが気になり読み終えた。
    なのでどんでん返しもなく、意外性もなく終了。
    三部作としてはちょっと尻すぼみな感じだなぁ、と感想を書こうとしたら…
    なんとスピンオフ的な一冊が出版されている!
    相棒はいつもスマートでおし

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    2024年12月06日
  • 悲しみのイレーヌ

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    ネタバレ

    先日読んだ「邪悪なる大蛇」が良かったので
    ルメートル作品の三部作を手にとってみた。

    カミーユ警部のシリーズは
    第二作目に当たる「その女、アレックス」が大ヒットし、当時わたしも読んだのだけど、
    今作はその最初の一冊目にあたる。
    (出版の順番が前後したのだろうか??)

    題名にあるイレーヌはカミーユ警部の愛妻の名。
    初っ端から女性が残酷な方法で殺される事件が起こったり、そのイレーヌが妊娠中であったりすることから
    なんだかもう嫌なイメージの結末しか浮かんでこない。

    人物描写がわかりやすく、たくさん出てくるわりに
    区別がつきやすく、読みやすかった。
    中盤以降、話が動き出すとあとは一気読み。
    思いが

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    2024年11月25日
  • 傷だらけのカミーユ

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    ネタバレ

    シリーズ3作目にして最終章。
    前作のアレックスが良すぎて平坦でつまらないなぁと感じたが、終わってみたら良くまとまった良作。
    3作通して壮絶な人生を送るカミーユ。
    彼の過去があるのでどんどん暴走し深みにはまって一人ぼっちになっていく姿は悲しいものがあった。
    頼れなかったしね。
    何も信じられなくなるまさに題名通りの傷だらけのカミーユ。
    結局のところ母ちゃんに収まるのか。

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    2024年11月09日
  • 悲しみのイレーヌ

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    ネタバレ

    筆者のデビュー作でヴェルーヴェン警部シリーズ1作目。
    暗く胸糞悪い作品。
    映画の「セブン」っぽい。
    題名で何となく結末のわかる残念なタイトル。
    結果どこまでが現実とリンクしていたのかわからなかった。
    ただハラハラドキドキできて面白かった。
    これは犯人の勝利。
    カミーユこれ立ち直れるのか?
    次作にも期待です。

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    2024年10月20日
  • 邪悪なる大蛇

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    続いてもワタクシの第二の故郷おフランスから
    フランスが産んだ鬼才ピエール・ルメートルの最後のミステリーと銘打たれた『邪悪なる大蛇』です

    「最後の」って言っていますが、実はルメートルが最初に書いたクライムノベルということです
    晩年歴史小説に軸足を移したルメートルがファンからもうクライムノベルは書かないの?ってしつこく言われて、そういえばタンスの中にひとつ仕舞ってあったなと思い出し、ちょっと直して出版したという代物
    まぁ言わゆるタンス預金ですな(違うわ!)

    物語を一言で言い表すなら、(解説にあった通り)「残酷な喜劇」ということになるんでしょうな

    初期の認知症を患った凄腕の殺し屋のおばあちゃん

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    2024年10月14日
  • 邪悪なる大蛇

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    せっかくレビュー見てくれたのにごめんなさいねー

    一度、このレビューを閉じて本の表紙を見てください


    ……


    ……


    ……


    ……、見てくれました?


    どーもm(_ _)m


    バアさんがいましたよね
    彼女の名はマティルド、63歳
    それなりの歳ですからシワは仕方ないです
    体重もかつての倍になってしまったそうです
    それでも若かりし頃の美貌は凄かったそうです
    美貌と冷酷で知られるレジスタンスの闘士だったそうです
    そんな彼女の殺しの腕前は今も昔も変わらず健在です

    マティルド、63歳は今も凄腕の殺し屋なのです

    しかも、ただの殺し屋ではないのです
    凄腕の…、じゃなかった!
    いや、凄腕は凄腕

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    2024年10月10日
  • 監禁面接

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    ネタバレ

    男のプライドの高さによる自己正当化の欺瞞と
    女の感情を優先した強かさを描いた作品

    シャルルがアランに対して検診的な理由をハッキリとさせて欲しかったかも。
    アランは「金さえあれば幸せが手に入る」と言いながら家族を騙し、間接的に危害を加えたのに引き下がれないところに来てシャルルに助けて貰っても貧乏に幸せを見いだせなかった。
    つまり、「家族のため」を掲げておいて「金でプライドを取り戻す」ことしか考えていなかった。けどそれはリストラのせいでもあるからニコルはラストアランに可哀想なひとって言い残したんだろうな。

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    2024年09月25日
  • 邪悪なる大蛇

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    果たしてこれはミステリーなのか?読んでいくうちに、ジャンル分け不可能な作品であるように感じた。
    ある女性殺し屋のロードムービーというか。
    認知症の初老の女性が、凄腕の殺し屋で現役である、という悪夢のような話。
    巻き添えになった人たちがあまりに理不尽で不幸すぎる。

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    2024年08月24日
  • 僕が死んだあの森

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    ネタバレ

    他のルメートルと比べると(どんでん返し中毒)期待が大きかったのかも。主人公がしでかしたこと、またしでかしたこと、周りを不幸にしていくのに、常に自分だけを可哀想と思ってる(タイトルしかり)ところが神経を逆撫でする感じ。

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    2024年08月14日
  • われらが痛みの鏡 下

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    前2冊のようなサスペンス要素やどんでん返しを期待しながら読み進めていたのだけれど、ストレートな歴史活劇だったので結構肩透かしを食らった。
    歴史状況の方が大きく動きすぎて、人物一人一人がそこに埋没してしまった感じはある。
    ドイツに侵攻されるフランス大衆の様子はとても興味深く面白く読んだ。
    追記
    主要キャラクターにカート・ヴォネガット作品へのオマージュがある気がしたが、どうだろうか。

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    2024年08月10日
  • 監禁面接

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    そのまえ、そのとき、そのあと でそのときが一番読みやすかった。ルメートルの仕掛けがたくさんあるのだけど、そのあと、で、アランもうやめとき!もうそこまででいいでしょって気持ちになる。
    シャルルに社用車を譲ったりして欲しかったし(でもシャルルはルノーが好きだからいらないかな)もっと良い引き際があったよねぇと思う。だからこそ欲張ったアランは一番欲しかったものを失くしてしまった。
    ニコルの話全然聞いてくれないんだもの。そりゃあねぇ。あとアランすぐブチギレすぎ。

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    2024年06月10日
  • わが母なるロージー

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    ルメートルのヴェルーヴェン三部作を読んでからだったせいか、途中で展開が読めてしまった。

    それでも最後のシーンと最初のシーン、投げ出された男の子とヴェルーヴェンをシンクロさせるところや、犯人が拘った終わりの形は切なさがあって他に終わり方はなかったのか、と悲しみがあった。
    アレックスに似ているかも。

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    2024年06月09日
  • 僕が死んだあの森

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    いやいや、毒がある。その癖読みやすいからもう勘弁して欲しい。
    ひょんな事から手を染めた殺人、そして流れていく殺人者の人生。だが彼はそれが明らかにされるのではないか、気が気ではなかった……。
    人生とは偶然という名の必然と神の悪戯によって成り立つ。綱渡り、いいや、これはもっと細い。まるでワイヤーを渡るかのようなスリルがある。

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    2024年05月30日
  • 傷だらけのカミーユ

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    カミーユは、いつになったら落ち着けるの?
    これ以上カミーユに悲劇がおきるの?
    傷だらけって!?
    3部作の3作目。
    今回の暴力シーンは、よく生きていられたなと思った。
    ずっとアンヌの怪我の様子が描かれていたから余計に生々しく痛々しかった。

    カミーユに安らぎを。

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    2024年05月19日
  • 監禁面接

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    ネタバレ

    物語の構成がシンプルと見せかけて、興味を引く緻密な仕組みになっている。もうやめてー!と家族が叫ぶのも聞かない主人公。人間の暴走って怖すぎる。こんな家族絶対いらない(涙)

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    2024年02月17日
  • 傷だらけのカミーユ

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    なぜだか早い段階で犯人がわかってしまったのは残念だが、自分のディテクティブスキルがあがったということでよしとしよう。

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    2024年02月06日
  • わが母なるロージー

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    シリーズ三作を読んでからかなり間があいてから読んだ。ミステリー色はあまりない。毒親とそれに苦しむ子供。束縛が強すぎて、大人になっても親に子供扱いされているし、擬似恋人みたいに考えてる親のエゴが怖いし、苦しい。誰に焦点があたるかで、見え方が変わるのが面白い。

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    2024年01月22日
  • 監禁面接

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    期待していたほどではなかった。監禁面接というタイトルほど、監禁も面接もしていなかったし、そこに重きは置かれていなかったような気がしたし、原題の「黒い管理職」にあるほど、それぞれの闇が注目されることもなく…世間に暴かれ、裁かれることもなく…

    一部を読み終えるのが、大変苦痛で。でもあのルメートルだからすごい伏線があるのかもしれないって頑張って読んだ。

    無職の主人公が冷静になったり、やけっぱちになったりして、状況がコロコロ変わるのがおもしろいのかもしれない。
    結末はややご都合主義な感じもした。
    シャルルは本当に聖人だった。

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    2024年01月10日
  • 傷だらけのカミーユ

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    ヴェルーヴェン三部作コンプリート。……なんだけど、残念なことに前作たちを凌ぐ衝撃がなかった。

    妻イレーヌを殺されて五年、ようやく立ち直ったカミーユに新たな出会いが訪れる。そのアンヌが強盗事件に巻き込まれて重症を負う。愛する人を二度と亡くしたくない想いから、職場にはアンヌのことを隠し、私情に駆られて逸脱した捜査をするカミーユ。その行動がカミーユ自身を危機に追い込んでいく中、アンヌを執拗に狙う犯人の目的とはーー

    犯人がアンヌを執拗に襲撃するのは顔を見られたからと思っていたのが、その裏に驚きの目的があって、カミーユはまんまとやつの狙い通り行動することになる。それがわかってきた頃には読むのは止まら

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    2024年01月09日