ピエール・ルメートルのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
久々のルメートル
あれ、でもこれミステリーじゃないんだねとちょっとがっかり、壮大な復讐劇といったところか
主人公のマイヤールはなんとなくぐずでのろまな印象、機転が利かないくせに、じっくり考えることもせずに自分からどんどん落とし穴にはまっていくタイプ、人はいいけど全くの善人でもないし
ヒーロー要素のかけらも無い主人公だがそれだけに自分と重なる部分もたくさんあるな
そんなマイヤールは戦場で上官のプラデルの悪事に偶然気付いてしまい、殺されそうになる
九死に一生を得てパリに戻った彼だが、何もかも失ってぐすぐずと思い悩んで躓きまくり貧乏生活が続く
一方でプラデルは悪事を重ねてのし上がって行くのだが・・・
それにしてもマイヤールは我が身のふこうを嘆くばかりで全く復讐に舵を切らない
復讐劇違うんかい!というね
だけど何かが起こりそうな気配だけはしてきた
どうなる下巻 -
Posted by ブクログ
「ピエール・ルメートル」の長篇作品『天国でまた会おう(原題:Au revoir la-haut)』を読みました。
『死のドレスを花婿に』に続き「ピエール・ルメートル」作品です。
-----story-------------
膨大な犠牲者を出して、大戦は終わった。
真面目な青年「アルベール」は、戦争で職も恋人も失ってしまう。
画才に恵まれた若き「エドゥアール」は顔に大怪我を負い、家族とのつながりを断つ。
戦死者は称揚するのに、生き延びた兵士たちには冷淡な世間。
支え合いながら生きる青年たちは、やがて国家を揺るがす前代未聞の詐欺を企てる!
第一次世界大戦後のフランスを舞台に、おそるべき犯罪の顛末を鮮やかに描き上げた一気読み必至の傑作長篇。
ゴンクール賞受賞作。
〈上〉
1918年11月、休戦が近いと噂される西部戦線。
上官プラデルの悪事に気づいた「アルベール」は、戦場に生き埋めにされてしまう!
そのとき彼を助けに現われたのは、年下の青年「エドゥアール」だった。
しかし、「アルベール」を救った代償はあまりに大きかった。
何もかも失った若者たちを戦後のパリで待つものとは―?
『その女アレックス』の著者が書き上げた、サスペンスあふれる傑作長篇。
フランス最高の文学賞ゴンクール賞受賞。
〈下〉
第一次世界大戦直後のパリでのしあがる実業家「プラデル」は、戦没者追悼墓地の建設で儲けをたくわえていく。
一方、「アルベール」は生活のため身を粉にして働いていた。
そんな彼に「エドゥアール」が提案したのは、ある途方もない詐欺の計画だった。
国をゆるがす前代未聞のたくらみは、はたしてどこにたどりつくのか?
日本のミステリ・ランキング一位を独占した人気作家が放つ、スリルと興奮に満ちた群像劇。
一気読み必至の話題作。
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これまでに読んだ「ピエール・ルメートル」作品の『その女アレックス』、『死のドレスを花婿に』のような、眼には眼を、歯には歯を… 的なミステリ作品とは異なり、第一次世界大戦後のフランスを舞台に、戦争で財産や身体の一部、職、恋人等の様々なモノを喪失した若者たちを、彼らが関わった前代未聞の犯罪を絡めて描いた文芸作品、、、
どんでん返しはなく、悪役がわかりやすい勧善懲悪のエンターテイメント作品でしたね… 映画化して欲しいような、そんな作品でした。
■一九一八年十一月
■一九一九年十一月
■一九二〇年三月
■終わりに……
■訳者あとがき 平岡敦
舞台は第一次大戦終結直前の1918年11月2日… 主な登場人物は、兵士の「アルベール・マイヤール」と「エドゥアール・ペリクール」、そして二人の上官の「アンリ・ドルネー=プラデル中尉」の三人、、、
主人公的な存在の「アルベール」は元銀行の経理係で、平凡を絵に描いたような若者… 優柔不断で意気地なしで、びくつくとすぐズボンのなかにちびってしまいそうになり、おまけに閉所恐怖症の気まであり、恋人とベッドにいるときでさえ、毛布にすっぽりくるまれるとパニックを起こしかける程の小心な人物、、、
そんな「アルベール」に一生立ち直れないほどの恐怖を味あわせる徹底した悪役として登場するのが「プラデル中尉(のちに大尉に昇進)」… 自分の利益のため、自らの欲望を満たすためならば他人を犠牲にし、どんな汚い手を使うこともいとわないという、あまりにも憎々しい存在。
そして、もう一人そこにもうひとり「アルベール」の運命に深く関わっていくのが「エドゥアール」… 裕福な実業家の家庭に生まれ、画才に恵まれた天才肌の男で、反俗精神に溢れるという「アルベール」とは正反対の性格、、、
この三人が、戦場で数奇な運命により、生死を含めた、己の未来を変えてしまうような因縁の出来事に遭遇… そして、三人の因縁の物語は、戦後においても戦没者追悼墓地を巡るスキャンダルや慰霊碑詐欺という事件により微妙に交錯していく。
「アルベール」の考えに共感しつつ、いつの間にか感情移入して読み進めていました… 自らの出世のために、兵士を鼓舞するために、斥候に出した部下をドイツ兵に撃たれたように見せかけて銃殺し、それを知った「アルベール」を生き埋めにして殺そうとした「プラデル」、生き埋めになった「アルベール」を助けた際に砲弾の破片により負傷し顔の下部(下顎)を失った「エドゥアール」、、、
戦傷兵となった「エドゥアール」は、確執のあった父「マルセル・ペリクール」の元に帰ることは望まず、「アルベール」の協力を得て、戦死した兵と入れ替わり、別な人物として生きることを選択… 戦後、「アルベール」は、自分の命を救ってくれた「エドゥアール」の世話をするため共同生活を始めるものの、貧しいながらも実直な生活を送ろうとする「アルベール」と、取返しのつかない負傷を負い、世の全てに反逆するかのような放埒さを見せる「エドゥアール」との間には、微妙な心のずれが生じて行く。
一方、「プラデル」は戦後の混乱に乗じ、持ち前の野心と才覚で財産を増やし、「エドゥアール」の姉「マルセル・ペリクール」と結婚することで、更なる飛躍を目論むが、、、
戦没者追悼墓地に関する受託業務での不正行為が暴かれ、仲間からも裏切られ、徐々に追い詰められて行く… 同じ頃、「アルベール」と「エドゥアール」は、「エドゥアール」の発案による世間をあっと言わせる前代未聞の慰霊碑詐欺で大金を入手することに成功、国外への逃亡を計画するが、欺かれた被害者の一人である「エドゥアール」の父「マルセル」の命により「プラデル」は犯人を捜すことになり、再び、三人は接近することになる。
大きなサプライズはないですが、善には救いがあり、悪は罰せられるという結果だったので、納得感のあるエンディングでしたね、、、
「アルベール」は、「ポリーヌ」と幸せな生活を送っているのかな… でも、ずっとずっと、死ぬまで、逃亡する汽車に現れなかった「エドゥアール」のことは気になっていたでしょうね。
それにしても、「エドゥアール」と「マルセル」の運命的な父子関係… 特に「エドゥアール」の最期は切なかったですねぇ。
意外性は少ないないけど… 主人公の「アルベール」に感情移入して、恐怖を感じたり、悩んだり、悲しんだり、喜んだりすることができて、愉しめた作品でした。
以下、主な登場人物です。
「アルベール・マイヤール」
兵士
「エドゥアール・ペリクール」
兵士
「アンリ・ドルネー=プラデル」
アルベールとエドゥアールの上官。後に実業家、プラデル社の社長
「マルセル・ペリクール」
エドゥアールの姉
「マルセル・ペリクール」
富裕な実業家。マドレーヌとエドゥアールの父親
「セシル」
アルベールの恋人
「モリウー将軍」
軍の大物
「フェルディナン・モリウー」
プラデル社の出資者。モリウー将軍の孫
「レオン・ジャルダン=ボーリュー」
プラデル社の出資者。代議士の息子
「ラブルダン」
区長
「リュシアン・デュプレ」
プラデルの部下
「アントナプロス」
密売人。通称「プロス」
「ベルモン夫人」
アルベールとエドゥアールの大家
「ルイーズ・ベルモン」
ベルモン夫人の娘
「ウジェーヌ・ラリヴィエール」
戦死した兵士
「ルイ・エヴァール」
戦死した兵士
「ジュール・デプルモン」
架空の彫刻家
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Posted by ブクログ
「ピエール・ルメートル」の長篇作品『天国でまた会おう(原題:Au revoir la-haut)』を読みました。
『死のドレスを花婿に』に続き「ピエール・ルメートル」作品です。
-----story-------------
膨大な犠牲者を出して、大戦は終わった。
真面目な青年「アルベール」は、戦争で職も恋人も失ってしまう。
画才に恵まれた若き「エドゥアール」は顔に大怪我を負い、家族とのつながりを断つ。
戦死者は称揚するのに、生き延びた兵士たちには冷淡な世間。
支え合いながら生きる青年たちは、やがて国家を揺るがす前代未聞の詐欺を企てる!
第一次世界大戦後のフランスを舞台に、おそるべき犯罪の顛末を鮮やかに描き上げた一気読み必至の傑作長篇。
ゴンクール賞受賞作。
〈上〉
1918年11月、休戦が近いと噂される西部戦線。
上官プラデルの悪事に気づいた「アルベール」は、戦場に生き埋めにされてしまう!
そのとき彼を助けに現われたのは、年下の青年「エドゥアール」だった。
しかし、「アルベール」を救った代償はあまりに大きかった。
何もかも失った若者たちを戦後のパリで待つものとは―?
『その女アレックス』の著者が書き上げた、サスペンスあふれる傑作長篇。
フランス最高の文学賞ゴンクール賞受賞。
〈下〉
第一次世界大戦直後のパリでのしあがる実業家「プラデル」は、戦没者追悼墓地の建設で儲けをたくわえていく。
一方、「アルベール」は生活のため身を粉にして働いていた。
そんな彼に「エドゥアール」が提案したのは、ある途方もない詐欺の計画だった。
国をゆるがす前代未聞のたくらみは、はたしてどこにたどりつくのか?
日本のミステリ・ランキング一位を独占した人気作家が放つ、スリルと興奮に満ちた群像劇。
一気読み必至の話題作。
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これまでに読んだ「ピエール・ルメートル」作品の『その女アレックス』、『死のドレスを花婿に』のような、眼には眼を、歯には歯を… 的なミステリ作品とは異なり、第一次世界大戦後のフランスを舞台に、戦争で財産や身体の一部、職、恋人等の様々なモノを喪失した若者たちを、彼らが関わった前代未聞の犯罪を絡めて描いた文芸作品、、、
どんでん返しはなく、悪役がわかりやすい勧善懲悪のエンターテイメント作品でしたね… 映画化して欲しいような、そんな作品でした。
■一九一八年十一月
■一九一九年十一月
■一九二〇年三月
■終わりに……
■訳者あとがき 平岡敦
舞台は第一次大戦終結直前の1918年11月2日… 主な登場人物は、兵士の「アルベール・マイヤール」と「エドゥアール・ペリクール」、そして二人の上官の「アンリ・ドルネー=プラデル中尉」の三人、、、
主人公的な存在の「アルベール」は元銀行の経理係で、平凡を絵に描いたような若者… 優柔不断で意気地なしで、びくつくとすぐズボンのなかにちびってしまいそうになり、おまけに閉所恐怖症の気まであり、恋人とベッドにいるときでさえ、毛布にすっぽりくるまれるとパニックを起こしかける程の小心な人物、、、
そんな「アルベール」に一生立ち直れないほどの恐怖を味あわせる徹底した悪役として登場するのが「プラデル中尉(のちに大尉に昇進)」… 自分の利益のため、自らの欲望を満たすためならば他人を犠牲にし、どんな汚い手を使うこともいとわないという、あまりにも憎々しい存在。
そして、もう一人そこにもうひとり「アルベール」の運命に深く関わっていくのが「エドゥアール」… 裕福な実業家の家庭に生まれ、画才に恵まれた天才肌の男で、反俗精神に溢れるという「アルベール」とは正反対の性格、、、
この三人が、戦場で数奇な運命により、生死を含めた、己の未来を変えてしまうような因縁の出来事に遭遇… そして、三人の因縁の物語は、戦後においても戦没者追悼墓地を巡るスキャンダルや慰霊碑詐欺という事件により微妙に交錯していく。
「アルベール」の考えに共感しつつ、いつの間にか感情移入して読み進めていました… 自らの出世のために、兵士を鼓舞するために、斥候に出した部下をドイツ兵に撃たれたように見せかけて銃殺し、それを知った「アルベール」を生き埋めにして殺そうとした「プラデル」、生き埋めになった「アルベール」を助けた際に砲弾の破片により負傷し顔の下部(下顎)を失った「エドゥアール」、、、
戦傷兵となった「エドゥアール」は、確執のあった父「マルセル・ペリクール」の元に帰ることは望まず、「アルベール」の協力を得て、戦死した兵と入れ替わり、別な人物として生きることを選択… 戦後、「アルベール」は、自分の命を救ってくれた「エドゥアール」の世話をするため共同生活を始めるものの、貧しいながらも実直な生活を送ろうとする「アルベール」と、取返しのつかない負傷を負い、世の全てに反逆するかのような放埒さを見せる「エドゥアール」との間には、微妙な心のずれが生じて行く。
一方、「プラデル」は戦後の混乱に乗じ、持ち前の野心と才覚で財産を増やし、「エドゥアール」の姉「マルセル・ペリクール」と結婚することで、更なる飛躍を目論むが、、、
戦没者追悼墓地に関する受託業務での不正行為が暴かれ、仲間からも裏切られ、徐々に追い詰められて行く… 同じ頃、「アルベール」と「エドゥアール」は、「エドゥアール」の発案による世間をあっと言わせる前代未聞の慰霊碑詐欺で大金を入手することに成功、国外への逃亡を計画するが、欺かれた被害者の一人である「エドゥアール」の父「マルセル」の命により「プラデル」は犯人を捜すことになり、再び、三人は接近することになる。
大きなサプライズはないですが、善には救いがあり、悪は罰せられるという結果だったので、納得感のあるエンディングでしたね、、、
「アルベール」は、「ポリーヌ」と幸せな生活を送っているのかな… でも、ずっとずっと、死ぬまで、逃亡する汽車に現れなかった「エドゥアール」のことは気になっていたでしょうね。
それにしても、「エドゥアール」と「マルセル」の運命的な父子関係… 特に「エドゥアール」の最期は切なかったですねぇ。
意外性は少ないないけど… 主人公の「アルベール」に感情移入して、恐怖を感じたり、悩んだり、悲しんだり、喜んだりすることができて、愉しめた作品でした。
以下、主な登場人物です。
「アルベール・マイヤール」
兵士
「エドゥアール・ペリクール」
兵士
「アンリ・ドルネー=プラデル」
アルベールとエドゥアールの上官。後に実業家、プラデル社の社長
「マルセル・ペリクール」
エドゥアールの姉
「マルセル・ペリクール」
富裕な実業家。マドレーヌとエドゥアールの父親
「セシル」
アルベールの恋人
「モリウー将軍」
軍の大物
「フェルディナン・モリウー」
プラデル社の出資者。モリウー将軍の孫
「レオン・ジャルダン=ボーリュー」
プラデル社の出資者。代議士の息子
「ラブルダン」
区長
「リュシアン・デュプレ」
プラデルの部下
「アントナプロス」
密売人。通称「プロス」
「ベルモン夫人」
アルベールとエドゥアールの大家
「ルイーズ・ベルモン」
ベルモン夫人の娘
「ウジェーヌ・ラリヴィエール」
戦死した兵士
「ルイ・エヴァール」
戦死した兵士
「ジュール・デプルモン」
架空の彫刻家
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Posted by ブクログ
ネタバレ「天国でまた会おう」の三部作の最終作。
小学校の教師で週1回レストランでウエイトレスとして働いているエレーヌ。
レストランに訪れた客の男から、裸を見せてくれと頼まれる。
逡巡したあげく望みに応じると目の前で拳銃自殺をされてしまう…。
一方、ドイツ軍の侵攻に備える軍隊の軍曹。
調子が良く賭け事や物資の横流しに長けている部下に振り回される。
三部作のはずがどこにつながりが、と思っていたら、
エレーヌが「天国でまた会おう」に登場した、
二人の主人公が住んでいた家の貸主の娘だった。
拳銃自殺をした男が母の昔の恋人であり、
二人の間に息子、エレーヌの兄がいるとわかり、
探そうとするエレーヌ。
だが、そのころドイツ軍が迫って来ていた…。
(下巻へ) -
Posted by ブクログ
読み終わった後に、「何かに似てるな...」と思っていたのですが、ドラマのブレイキング・バッドに似てます(賛否両論あると思いますが)。
ブレイキング・バッドのほうがよりクレイジーだし、失業が始まりだったわけではないけど、これまで地道に頑張ってきた中年男性が、貧乏がきっかけでどんどん邪の道に逸れていくという所はそっくり。
人間追い込まれると思いもよらないことをする、という点は鮮やかに描写されていますが、採用面接のために、「流石にそこまでする?!」というツッコミが最後まで消えなかったので、若干評価は低めです。
でも失業という社会問題については共感するところが多分にあったので(私も今は仕事あるけど、40,50代になって急になくなったらどうするんだろう。。と非常に考えさせられました)、時間さえあれば読んでみて欲しい作品です!!
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Posted by ブクログ
久々、のピエール・ルメートル。
そもそもこの本も、だいぶ前に買ってはいたものの、なんとなく冒頭を少し読んだだけで中途半端に放置していた。(←今思うと、趣がそれまでの三部作とちょっと違っていたからかも。)
比較的先が読みやすい(※悪い意味ではない)中編。猟奇殺人とか謎解きではなく、犯人が確定している爆弾魔の話なので、重厚ミステリ系を期待していると拍子抜けしちゃうかも。
長編よりもサクッと読めて、でも節々のブラックユーモアやちょっと気の利いた語り口はいつもの感じのままなので、気軽に楽しめる感じの一冊。気分転換に喫茶店で珈琲片手にどうかしら。
ラストは、読めていたとは言え、メールの文面にせつなさを感じた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ久々のピエール・ルメートル作品。
衝撃を受けた「その女アレックス」シリーズです。
正しくは「悲しみのイレーヌ」「その女アレックス」「傷だらけのカミーユ」の三部作。
身長145cmのヴェルベーン警部が活躍するシリーズは三部作だと思っていたら、出ました!続編となる本作。
期待していた割に積読期間は長かったですが、前三作と比較すれば半分程度のページ数、サクッと読み終えた分どうしても前三作と比較した時に物足りなさを感じてしまいました。
本作は著者が偶然道路脇に空いた穴を見かけ、すでに読み終えた「天国でまた会おう」を執筆中にインスピレーションを受け生み出された作品。
もうヴェルベーン警部に会えないと思っていた読者にはまさにプレゼントとなりました。
シリーズを通してヴェルベーン警部が登場する為、一見して彼が主人公のシリーズ物という見方をしてしまいますが、本シリーズの最大の魅力はそこに描かれる女性だと思います。
アレックスのインパクトが強すぎたが故にその後も著者の作品を手に取ることになったことは事実です。
そして本作にもきっちり影を纏った女性ロージーが登場します。
今までとの違いは、アレックスを始めとする女性陣が主役を務める訳ではなく、爆弾を仕掛けたジャンの母親として登場します。
まぁ、ラストに近づくとロージーも只者ではない事が明かされていきますが。
内容的に時系列に並べれば「その女アレックス」と「傷だらけのカミーユ」の間に位置する本作。
読み終えた瞬間に「その女アレックス」を再読したくなったのは私だけでしょうか…
説明
内容紹介
シリーズ累計120万部突破!
『その女アレックス』のカミーユ警部、ただ一度だけの復活。
連続爆破犯の真の目的が明かされたとき、残酷で美しい閉幕が訪れる。
パリで爆破事件が発生した。
直後、爆破犯は自分であると警察に出頭した青年ジャンは、爆弾はあと6つ仕掛けられていると告げ、金と無罪放免を要求する。
右腕のルイとともに事件を担当することになったカミーユ・ヴェルーヴェン警部は、青年の真の狙いは他にあるとにらむが……。
『その女アレックス』のカミーユ警部が、ファンの熱い声に応えて、富豪刑事ルイ、巨漢の上司ル・グエン、猫のドゥドゥーシュらとともに一度だけの帰還を果たす。『その女アレックス』と『傷だらけのカミーユ』のあいだに挟まる「カミーユ警部シリーズ」第2.5作。
残酷にして意外、壮絶にして美しき終幕まで一気読み必至。
内容(「BOOK」データベースより)
パリで爆破事件が発生した。直後、警察に出頭した青年は、爆弾はあと6つ仕掛けられていると告げ、金を要求する。カミーユ・ヴェルーヴェン警部は、青年の真の狙いは他にあるとにらむが…。『その女アレックス』のカミーユ警部が一度だけの帰還を果たす。残酷にして意外、壮絶にして美しき終幕まで一気読み必至。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
ルメートル,ピエール
1951年、パリに生まれる。2006年、カミーユ・ヴェルーヴェン警部3部作第1作『悲しみのイレーヌ』でデビュー。同第2作『その女アレックス』でイギリス推理作家協会賞を受賞。日本では「このミステリーがすごい!」ほか4つのミステリー・ランキングで1位、「本屋大賞」翻訳小説部門でも第1位となった。『天国でまた会おう』でフランスを代表する文学賞ゴンクール賞、カミーユ警部3部作完結編『傷だらけのカミーユ』で、イギリス推理作家協会賞を受賞
橘/明美
1958(昭和33)年、東京生まれ。お茶の水女子大学文教育学部卒業。英語・フランス語翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) -
Posted by ブクログ
主人公の女性ソフィーは、あることがきっかけで精神的に異常な状態であった。そんなソフィーは、ベビーシッターの仕事の最中、子供が死んでいることに気づき、自分が殺してしまったのだと思い込み、逃亡した。
フランツという男性は、ソフィーの精神を壊した犯人である。フランツは、緻密かつ精巧な手口でソフィーの精神を壊していった。
そんなふたりの過去や、今後の運命を描いた狂気的なストーリー。
フランツの手口は、恐怖を感じるほど緻密かつ精巧で、現実に起きたら精神が崩壊するのも納得できます、、、。
ソフィーの心境の変化や様子がとても明確に伝わってくるような絶妙な表現で、作品の世界観に引き込まれてしまいました。
ピエール・ルメートルらしい狂気的な感じが存分に感じられるストーリーなので、好きな人はぜひ読んでみてください。 -
Posted by ブクログ
今作は、「そのまえ」「そのとき」「そのあと」の三部で構成されている
そして一部と三部と二部の語り部が変わる
主役は57歳で四年前から無職の元人事部長アラン
その彼の努力も虚しく、家族の為に再就職を頑張っているがどんどん空回りと共に生活が落ちていく
そんな彼にチャンスが? 一流企業の人事担当の募集の審査に通っていくが…
やはり中高年の失業者が主役なので、何とも気持ちが落ちて行く
そして、ネタバレになるかもしれないが主役アランが面接に臨むにあたり、借金を重ね、元警察官から数回のレクチャーを受けただけで銃の扱いや元傭兵と対峙できるほど凄腕になるところに嘘臭さが漂う
そしてフランス人の作者だからか、妻への愛にやたら拘っているが、当の妻は気持ちにどんどんズレを生じて行くあたりが読んでいてさもありなんという気持ちになる
ストーリーとしての奇想天外さはルメートルの真骨頂と言えるだろう
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Posted by ブクログ
2002年5月ソフィーはジェルヴェ家で長男レオのシッターをしていたが、ある朝気がつくとレオはベッドで絞殺されソフィーは記憶が曖昧だったが、心の悪魔が逃げろと叫ぶ。
ソフィーは逃亡するが途中で知り合った女性ヴェロニックにもてなされ自宅に招かれるがここでも記憶障害で気がつくとヴェロニックは刺殺されていた。
更に夫の交通事故、転落死、バイト先の上司の殺害、ソフィーの身の回りには不幸しか存在して居ない様だ。
ソフィーは何者? 二重人格者? 悪魔の手先?
ソフィーの悪魔的な行動と逃亡生活には原因が有った、、異常なフランツの行動には読み進めるのが辛くなる程に陰湿で執拗で変質的だ。また、ソフィーの過去は聡明で明るい未来が開かれていたが今のソフィーは殺人者で精神異常者だ。どうしたらそんな天から地獄の落差にも等しい転落人生になるのか、、
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Posted by ブクログ
ピエール・ルメートル『われらが痛みの鏡 下』ハヤカワ文庫。
3部作の完結編の下巻。戦火の中で運命に翻弄されながら、歴史の1ページを刻んだ登場人物たち。ミステリーの要素は希薄で、歴史大河小説のような趣の作品だった。はっきりとしたテーマや結末は見当たらず、読み終えても満足感は得られなかった。
密林では評価が高いようだが、レビューは無いという不可思議。ステルス・マーケティングなのだろう。
レストラン店主のジュールと共に戦火を逃れ、兄のラウールを捜すためにルイーズはパリを後にする。ラウールはガブリエルと共に捕らえられていた軍から脱走する。そして、終盤にルイーズはラウールと会うのだが……
本体価格900円
★★★ -
Posted by ブクログ
ピエール・ルメートル『われらが痛みの鏡 上』ハヤカワ文庫。
『天国でまた会おう』『炎の色』に続く3部作の完結編。前2作とは間接的には関連するが、全く独立した物語である。
ミステリーなのか、歴史小説なのか、どういう展開になるのか全く読めない展開の作品。一応、乗り掛かった船ということで完結編も読むことにしたが、期待はしていない。
ドイツが進行し、戦火が迫る1940年のパリが舞台。『天国でまた会おう』に登場した戦争で顔を半分失ったエドゥアール・ペリクールが身を寄せた下宿先の娘、ルイーズ・ベルモンの数奇な運命とフランス軍の兵士、ガブリエル、ラウール・ランドラードの物語、天才的な詐欺師デジレの物語の3つを軸にストーリーは展開する。
公立小学校の教師でレストランでも働くルイーズは『ドクター』と呼ばれる常連客の老人から奇妙な申し出を受けたことから、事件に捲き込まれ、自身に関わる過去の秘密を知る。
本体価格900円
★★★ -
Posted by ブクログ
1918年第一次世界大戦、銀行の会計係だったアルベール・マイヨールは今は前線でフランス軍兵士となっている。
ドイツが降伏し戦争終結というタイミングで事件が起きた。中尉ブラデルは終戦後の地位を求めて兵士達に更なる戦いへ奮い立たせる為に部下2人をドイツ兵の仕業に偽装して射殺し、兵士の怒りをドイツ兵に向けさせた。
前線で事実を知ったアルベールはプラデルに殺されかけ、更に救おうとし重症を負ったエドゥアールをも見殺しにしようとしている。
奇跡的に助かった2人だが、エドゥアールは亡くなった兵士の身分を偽装して家族には亡くなったと伝わっている。アルベールは命の恩人エドゥアールの面倒を見ているが悲惨な生活だ。エドゥアールはモルヒネ中毒、アルベールは定職がなくバイトを転々と、
戦争で2人の人生は大きく変わってしまったが、きっかけを作ったプラデルは資産家エドゥアール家の娘でエドゥアールの姉マドレーヌと結婚し着々と富豪の道を固めつつあった。
顔の下半分を無くし自暴自棄なエドゥアールと命の恩人を献身的に支えるアルベールの悲惨な生活と戦争をテコに野望を遂げようとするブラデルの悪と餌食にされた弱者の対比が生々しい。
本作は、''炎の色''、''われらが痛みの鏡''の歴史ミステリー三部作の初作です。