泉鏡花のレビュー一覧
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「乙女の本棚」シリーズ。夏目漱石『夢十夜』とイラストレーター・しきみ、編。
もともと『夢十夜』が好きなのだけど、改めて、この企画には、ピッタリの作品だと思った。
しきみさんの絵も素敵で、小説の雰囲気と合っているな、と。Posted by ブクログ -
今風の言葉で感想を述べるならば「エモい」の一言に尽きますが、とてもそんな言葉では語り切れないものがこの物語にはあります。
挿絵がまた大変に美しいのですが、それが更に物語の良さを引き立てています。
昔の文体で書かれているので、現代語訳をネットで調べながら読むのがおすすめ……。Posted by ブクログ -
美しい絵を添えて描かれる悲劇の一端。
純粋に敬虔であったからこそ罪の大きさをより一層、彼は感じたに違いない。
手紙形式で展開される物語のため、その手紙を書く間にどんな葛藤があったのか、想像力が掻き立てられる作品だった。
全て密閉された状態で海洋研究所に送られたのに気づいて、関係者には読まれなかった...続きを読むPosted by ブクログ -
今までいろいろ怪談モノ読んできましたが、この本が一番読んでる最中にゾワゾワとしてくると言いますか、読者のメンタルが不安定になっていくような恐怖を感じさせてくれて、とても面白かった。
目が覚めた後に振り返ると理論の展開がおかしいことに気づく夢物語と言えばいいか……夢を見ている最中は変な展開になっても...続きを読むPosted by ブクログ -
当時のファンタジー小説みたいなものでしょうか。
江戸川乱歩発想がすごいですね(^-^)
イラストも綺麗ですし読みやすかったです(^_^)
Posted by ブクログ -
あー面白かった。
乱歩のこーゆー系は河出文庫の『不気味な話1江戸川乱歩』読んでたから中身はほとんど知っとる話やったけど、なんべん読んでもおもしろーーい。
もうこんなんばっかり読むせいで、例えば「人でなしの恋」とか、いやまあまあ変態じみとるけどまああるわいそういうこと、とか思ってしまっとる。
読んだこ...続きを読むPosted by ブクログ -
あまりにも月並みな言葉になってしまうが、「エモい」とはこういうことか……みたいな気持ちになります。
お互いにお互いのことなど知らぬまま続くはずだったろう人生が、思いがけない再会により覆ってしまうのは運命的で素敵だけれど、だからと言って何を望むことも出来るはずもなく。
「忘れません」という言葉が、彼...続きを読むPosted by ブクログ -
過不足の無かったはずの楽園が、時を経て性徴という魔力を前にじわじわと崩壊していく様の、うつくしさと残酷さ。
そして、神の目から逃れるように、救いを投げ出すように目印を倒し聖書を焼いたのに、瓶の中に残されていた手紙に綴られていたのはひたすらに懺悔だった。
そういう歪さに、ただただ感服させられたというか...続きを読むPosted by ブクログ