泉鏡花のレビュー一覧
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耳で聞きたいきれいな文が多いですね。歌舞伎の台詞回しのような感じで。そして「歌行燈」など構成がすぐれている作品が多かったかな。「天守物語」「山吹」「湯島の境内(婦系図)」は戯曲で、こちらでも耳にこころよい文が堪能できました。Posted by ブクログ
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絵が綺麗で気になっていたシリーズ。
昔の話というのもあるので、絵があると情景が想像できてよいですね。
お話は第一夜がお気に入りです。とても美しいお話だなと感じました。
不思議で難解ですが、そこがまた解釈が分かれて想像力がかきたてられます。
第九夜も、悲しいお話だけれど好きです。
わからないもの、とい...続きを読むPosted by ブクログ -
不穏で不安で悪夢のような短編が幾つもおさめられている。文章が端正でとても好き。天気の表現だけで不穏さを醸し出せるところが凄いと思う。とおぼえ、サラサーテの盤、昇天、枇杷の葉が特に好きだった。Posted by ブクログ
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新美南吉文学忌、南吉忌又は貝殻忌
咽頭結核で29歳で死去。
赤とんぼの擬人化は思い切っていて可愛い。
赤とんぼと東京から来た少女のふれあい、つながり。書生の若者らしいちょっとしたイジワル。
ねこ助さんの風景も少女もとても綺麗。
貝殻忌は、「貝殻」という詩から
かなしきときは
貝殻鳴らそ。
二つ...続きを読むPosted by ブクログ -
好きなイラストレーターさんと好きな文豪なので即購入しました。絵本なので多少の文章量の省略があるのかな…?原作だともっと長い感じだけど…。私個人としては小説を持ち歩くより、こっちの乙女の本棚シリーズ持ち歩きたいと思うくらい好きです。全巻集めてみたいけど、絵本だから凄く高くて全巻集めるのは流石に無理かも...続きを読むPosted by ブクログ
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夏目漱石先生+しきみさんのコラボ!即購入しました。イラストが凄く綺麗。鑑賞用として買っても後悔しないと思う。小説を読んでいても思ったけど、やっぱり夏目漱石先生の文章って凄く言葉遣い良いですよね。全巻集めたいけど、結構な値段するので月に一度のペースで買おうと思っています。シリーズの名前が凄く尊い。乙女...続きを読むPosted by ブクログ
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夢野久作命日、遺作は「ドグラ・マグラ」
1928年『猟奇』
海洋研究所に漂着した手紙の入った3本のビール瓶
それは、孤島に漂流した兄妹からの手紙
一方通行の書簡体系式。
時間を遡って手紙が読まれる。
タイトル「瓶詰地獄」のセンスの良さ。
悲劇的状況の中で二人という幸福。
心身の成長と共に変化する関...続きを読むPosted by ブクログ -
文豪と言われる人の書く話は難解すぎて何を伝えたいのか、自分らだけが分ればいいとおもっているのか、それともかまってちゃんのように難解にすることによってこの作品だけを考えて、理解してから次の作品を読んで欲しいと考えているのか??感想を書くようになって徐々にだけど、本を読むことが苦痛になって全然読めなくな...続きを読むPosted by ブクログ
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「あたしは、ほんとうに男のかたと、大胆に遊べば、よかった。あたしのからだを、しっかり抱いてもらいたかった。…お悧巧すぎた。…あたしの手が、指先が、髪が、可哀そう。死ぬなんて、いやだ。いやだ。」
病気で死ぬ間際にある妹のこの言葉が胸に刺さった。若い時分に死ぬということは、したいことが叶えられぬうちに死...続きを読むPosted by ブクログ -
初めて読んだ作品です。
太宰治作品はあまり縁がないが縁ある作品が女性主人公多し。太宰治って女性の視点が上手いのか?情緒のある物語でした。
妹の、薄命が故の望みをこんな形で手紙に認める気持ち、そこにある恥じらいや欲望。姉の妹の不憫さを思いやる気持ちと姉としてのプライドや羨望。いろんなものが滲み出ている...続きを読むPosted by ブクログ -
抒情的な言葉の並びがリズミカルで流麗
独り言のような語り口調が笑いを誘うところもある
赤蜻蛉の唄が印象的で刹那
怪異な物語の情景がありありと浮かぶPosted by ブクログ -
『言葉に艶(つや)がある』
これに尽きます。
短編やエッセイなど、小品を集めたアンソロジーですがどれもが美しく幻想的。"湿っぽい不気味さ"が味わえるのが日本ならではの怪談の特徴なのでしょう。今では滅多に使わない語句も多いのですが、きちんとルビが振ってあるので入門編としてもお薦めです。
人間の抱える...続きを読むPosted by ブクログ -
国語のテストでよくある問に
「この時の主人公の気持ちを答えなさい」というのがある
いや、分かるわけないだろ!
といつも思っていた
要領のいい嫌なタイプの子どもだったので、難なく大人が喜びそうな「答え」を書いていた
でも本当はそんなん本人に聞いてみな分からんだろ!と思っていた
正解なんか分かる...続きを読むPosted by ブクログ