泉鏡花のレビュー一覧

  • 文豪怪奇コレクション 恐怖と哀愁の内田百閒
    夢幻、怪奇譚など15編集めた短編集。全編にわたって重く淀んだ不穏な霧に包まれているかのよう。序盤の「とおぼえ」「映像」「サラサーテの盤」からぞっとするような恐怖を味わいました。作中には坂道、雨、風、といったものが多く登場しており、雨や風は身近な気象現象でありながら、百間が書くと異様に不気味な現象に思...続きを読む
  • 乙女の本棚8 夢十夜
    司書なのに漱石くらい読んでよ!と子にいわれ…与えられた。
    そうね、坊ちゃんや吾輩は…から入っちゃダメだったんだね。
    内容とビジュアルが良く合ってて、若い人の良い仕事に会えて嬉しい。
  • 文豪怪奇コレクション 猟奇と妖美の江戸川乱歩
    未読だったお話は「防空壕」だけでしたが、既読のお話も何度読んでも面白いなぁとつくづく思った本でした。
    短篇では「白昼夢」がとても好きなので収録されてて嬉しいです。
    「押絵と旅する男」「人間椅子」も好き。「鏡地獄」で、千紫万紅が文章に使われてるのを初めて見ました。「防空壕」、酷いものと美しいものは同時...続きを読む
  • 文豪怪奇コレクション 猟奇と妖美の江戸川乱歩
    乱歩の怪奇短篇傑作集。ほぼ読んだことのある作品ですが。読めば読むほどに味わい深いです。
    「目羅博士の不思議な犯罪」がやはり好き。短篇ではこれが一番好きな作品かな。幻想的な光景が目に浮かび、ふっと引き込まれそうになってしまうところがまた恐ろしくもあります。
    何度も読んでいるけど、「芋虫」も感慨深い作品...続きを読む
  • 乙女の本棚10 赤とんぼ
    可愛らしい物語でした
    物語的にはすごく単調な感じ。
    だけど、それが読みやすい。
    ねこ助さんのイラストも美しい。
  • 乙女の本棚2 猫町
    萩原朔太郎さんもっと読みたいなあ。しきみさん絵はとてもすきだけど、文章にアニメ塗りはあまりしっくりこなかった。
  • 乙女の本棚6 瓶詰地獄
    悲しいですね。
    苦しみと悲しみが伝わってきました。
    最後は苦しみの島になってしまうなんて。このお二人が救われますように。
    物語には惹かれました。当時、この物語が出回った時代に私がいれば間違いなく夢野久作氏の作品の虜になっていたでしょう。
    イラストがとても美麗でした。
  • 乙女の本棚9 外科室
    「でも、貴下は、貴下は、私を知りますまい!」すごく印象深い台詞です。
    いくらか話は省略されてるかと思います。(違ってたら申し訳ありません)
    理解がなかなかできない場面もありましたが、普通にこの本を読んでみたいでと思いました(^-^)
    当時の様子が知れるのでこういった物語は本当に面白い。イラストも美麗...続きを読む
  • 乙女の本棚8 夢十夜
    すっかりこのシリーズのファンになりました(*^^*)
    絵本あるいはイラスト集感覚で読める文学シリーズ。
    夢十夜はところどころ深く読まないと理解できないところもありましたが(私の理解力が足りず…)イラストとともに楽しく読めました。
    第七夜は特に好きです。自分で選択した死を死しか選べなくなった瞬間に生き...続きを読む
  • 文豪怪奇コレクション 猟奇と妖美の江戸川乱歩
    乱歩先生の作品の中でも『猟奇と妖美』をテーマにした作品12編。ミステリー作品は入っていないのでご注意を。

    未読作品は4編。
    「火星の運河」は『私の夢を散文詩みたいに書いたもの』というだけあってストーリー性は無い。乱歩先生お得意の不気味な背景の中で、主人公は男なのに夢の中では女になって自分の体を掻き...続きを読む
  • 絵本の春
    鏡花の妖しく美しい世界を画家である金井田英津子さんのスタイリッシュでノスタルジックな画が響き合い、より不思議な世界を作り出しています。逢魔ヶ刻、魔の小路を覗く少年。娘の時に一度死んで通夜の三日の真夜中に蘇った大女の小母さん。今はなき曰く付きの組屋敷。全てが薄暮にくすむ世界で妖しさだけが絢爛に輝く。憧...続きを読む
  • 乙女の本棚 女生徒
    若い頃の1日っていろんなことを考えたし、目まぐるしく考え方や物事の捉え方が一寸の出来事で入れ替わること、それをうまくまとめられないこと、深い理由があるようなないようなモヤモヤした感じを思い出した。こんな濃厚な1日を日々送りたい。
  • 乙女の本棚 女生徒
    読み始めた時はつい太宰の顔がちらついて、その文章とのギャップに身悶えなかなか入っていくのが大変だったりしたが、さすがにうまい。この潔癖でつらつらと頭でっかちな感じ、残酷だったり感じやすかったり両極端な感じ、外国に憧れる感じとか、こういう状態だった時の自分を思い出させられて素直に関心した。今井キラさん...続きを読む
  • 歌行燈・高野聖
    以前、高野聖を読んだことがある。
    それ以外には、三尺角。
    それくらいのお付き合いしかない文豪。

    高野聖は、蛭の林や山家でのことは記憶に残っていたが…。
    こんなに本編に入るまでの語りが長かったっけ?
    まずここに驚いた。

    そう考えてみれば、どれも独特な語りのリズムを持つ。
    たらたらと雫が滴るように文...続きを読む
  • 乙女の本棚 女生徒
    水かさが増し勢いよく流れる川のような主人公の心の声。
    勢いに追われ、猛スピードで読み終えびっくり。
  • 乙女の本棚4 檸檬
    大昔ふつうの文庫で読んだ記憶が
    モノクロのイメージが残っていたけどレモンだからねこういうカラフルなイラストと対でいいのかもね
  • 乙女の本棚 女生徒
    女の子はお砂糖とスパイスと,素敵な何かでできている(マザーグース)。

    しかしその成分は,子どもから大人になるにつれて,変容していくものだろう。

    しだいに素敵な何かはこぼれていって,醜い何かとなって堆積していることに気づく。

    太宰治の『女生徒』。
    以前から読みたいと思っていたのと,表紙のイラスト...続きを読む
  • 乙女の本棚6 瓶詰地獄
    オッサンだけど読んでみた乙女の本棚シリーズの一冊。ちょっと古い映画ですが「青い珊瑚礁」の兄妹版か。絵がキレイだ。
  • 絵草紙 月夜遊女
    鏡花読み慣れてるけどちょっと時系列わかんなくなる時あった。人間の弱い部分、怖いもの見たさ、そして純粋さ。最後は、試されていたのは誰か?というお話。
  • 乙女の本棚5 押絵と旅する男
    男性の見る夢ってモノクロなのって本当なのか?

    VRなのかと思ったらオタクの夢が詰まっていた…!

    25歳は少年なのだろうか。