泉鏡花のレビュー一覧
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あなた、私の心が見えましょう
鏡花目的で購入したけれど、この編集考えた人天才。永井荷風の随筆と、そこで紹介された3作品を収録している。
でもやっぱり鏡花が最高。
同じテーマでも圧倒的に美しく、優しく、悲しくて幻想的。
江戸っ子言葉も読んでいてたのしい。
たけくらべは川上未映子の新訳がでているからそちらで読む予定。昔一回読んだけどあんまり記憶にない。
あと、雅文が読めないのです。
広津柳浪は会話が軽快でとても読みやすかった。
この辺りは田んぼだったとか、今は残っていないお稲荷様とか、昔の浅草を想像して読むのがとても楽しかった。今はもうほとんど面影はないけど、土地勘ある人にはぜひ、みんなにす -
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ネタバレあまりにも月並みな言葉になってしまうが、「エモい」とはこういうことか……みたいな気持ちになります。
お互いにお互いのことなど知らぬまま続くはずだったろう人生が、思いがけない再会により覆ってしまうのは運命的で素敵だけれど、だからと言って何を望むことも出来るはずもなく。
「忘れません」という言葉が、彼女にとってどれだけ救われ、どれだけ嬉しいものだったかを思うには、どうにも想像力が足りない気がしてしまう……。
文字通り墓場まで持っていくつもりだったのだろう、秘めたる想いは、もしかしたら血よりも鮮やかな赤だったのかもしれない……などと思ったり。
彼岸の向こうで、二人はもう一度逢えるのでしょうか……。 -
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明治期は、近代化が急速に進む中で、変わりつつある世界を肯定的に捉えるところと、否定的に捉えるところがあり、泉鏡花のこれら短編小説には、それが、女性観、恋愛観、義などのテーマとして描かれている。
「歌行燈」では、芸に対する真摯な姿勢、義理人情、そして内面の強さがうまく描かれていて、それらは人間の美しさとして感動を呼ぶ。そして、その美しさは時代の超えて恒久的なものだ。
泉鏡花の作品は、舞台、映画、朗読に取り上げられることが多く、それは、独特の文体、表現の豊かさ、ストーリーのテンポ、があるからだろう。
多分に読者の想像力に任される部分があり、現代社会では想像力が追い付かないところが、難解となる -
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ネタバレ泉鏡花を読んだことがなかったがとても面白い。
聞き手が臆病で甘えたがりで、それでいて気の良い人なのが分かって、もう泉鏡花のことが好きになった。
話としてはそう珍しいものでもないが、もしかしたらこういう怪奇系の話の走りが、「高野聖」だったのかなと思った。
しかし親仁はなぜ無事なのか?あの人の狂言かもしれないけど、それは話としては面白くないので無いだろう。
あの人は、女と世俗との唯一の繋がりなのかな。
「女客」
もう死んでしまおうかと思った男。お民は寝ている、寝ているけれども、お堀に飛び込もうとすれば必ず後ろから引き留めてくれる、と信じていた。相手を神のようにすら思う形の愛情がある。
最後、子供 -
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ネタバレずっと愛読していたのに未登録だったので。いまは「泉鏡花集成」を読んでいるが、その前は(いや、もしかしたらいまでも)鏡花作品の中で1冊しか持てないならこの本と決めていた。『化鳥』の生物観、『三尺角』や『木霊』の幽幻と悲しみと神秘、『清心庵』にあらわれる一種の納得と驚き、『第二蒟蒻本』のせつないいとしさは、どれも身が締まって胸が透き通る。『朱日記』では現代知に支配されきらない、強い、ほかの理の存在が示されてどきどきする。『皮鞄の怪』の、どこか潔くすっきりした様子にははっとさせられる。『茸の舞姫』は、まだわからない部分もあるが、怖い中にもある種の理があるのは窺える。などといろいろ書いたが、鏡花作品は
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個性的な温泉の気分です。一回漬かって気持ちいいと、何度でも漬かりたくなる。
独特の言葉遣いと節回し。これは、洋楽のウタ物を、言葉の意味だけではなくて、音やリズムでも愉しむ感覚に似ています。の、ような気がします。
一方で。
成程、こういう日本語の使い方は、確実に江戸時代や中世からの日本語を、現代に架け橋しているなあ、と思います。
無論、尾崎紅葉さんの門下ですから、紅葉さんがひとつ前に居る訳ですが。この、耽美でもって背徳的。ヒトの弱さが嫋やかに描かれる文章世界。芥川龍之介さんから谷崎潤一郎さん、恐らくは三島由紀夫さんであり丸谷才一さんであり村上春樹さんまで。脈々と日本語使いの水脈になっているんだろ -
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ネタバレNHKのテレビ番組のJブンガクを見ています。
2010年の8月に 高野聖を紹介していたので読み直しました。
日の光を遮って昼もなお暗い大木が切々に1つ一つ蛭になって了(しま)うのに相違ないと,いや,全くの事で。
というくだりを
Each of the trees here, any of them big enough to block sun at midday, would crumble into small pieces, turning into even more leeches - just imagine that!
と訳していました。
へー,そういう意味なんだと
高