泉鏡花のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ耽美とは何なのか未だ理解できていないが、収録作から思うに愛憎、背徳、情念、倒錯、フェティシズム、幻想、狂気etcが入り混じったものか。そこにタナトス≒死への衝動が加味された、名だたる文豪らによる10編。
「桜の森の満開の下」(坂口安吾)や「瓶詰地獄」(夢野久作)は本書のコンセプトをまさに体現している作品か。作家のフェチ全開「刺青」(谷崎潤一郎)、美しくニューロティックな幻想「夢十夜」(夏目漱石)、サスペンスからの意外な結末「影」(芥川龍之介)もそこに沿ったものかと。
"美"という点では泉鏡花の「浮舟」、折口信夫「身毒丸」なのだろうが、個人的には独特の文体含め作品世界にハ -
-
-
-
Posted by ブクログ
泉鏡花文学忌、死因は肺腫瘍
泉鏡花の戯曲 1913年
戯曲を読むのは難しく
夜叉ヶ池の龍神との約束の鐘
日に三度鳴らす役目を負った青年と美しき妻
夜叉ヶ池の主、白雪姫は人間との約束を守り池を守るが剣ケ峰の恋人の所に行きたくて仕方ない
激しい日照りに村人は、雨乞いの生贄に美しい妻を選ぶ
それを知った夫と友人は命をかけて抵抗する
妻は自死、夫は後を追い池の中へ
約束は守られずつかれる事のなくなった鐘
白雪姫は恋人の元へ
村は大洪水となり、愚かな村人は魚となる
姫と妻 ふたりの女の物語
しきみさん、このイラストは大変でした
さすがに乙女の本棚にならなければ戯曲は読まなかったので、ありがとうござ -
Posted by ブクログ
舞台の台本のような書き方で、読み慣れていないからか、場面転換についていけず、疑問ばかり浮かび、よくわからないところが多かった。
伝承に縛られるって、すごく息苦しい。
ウソかホントかも分からないことに、人生を捧げて、他の人の命を楯に、自分の自由を奪われてしまっている鐘守の感じは、憐れな気がした。
他人のために生きるというのも、度を越すと辛くなる。自分が満たされたからこそ、他人に優しくする。そういう順番が大切だと思った。
大事な約束だと皆が思うのなら、一人に押しつけずに、皆で分担すればいいのに。一人の犠牲の上にあぐらをかいて生きようとするのは、生贄のようで気持ちの良いものではない。
皆が気持ち -
Posted by ブクログ
BSの「ぶらぶら美術館」で小村雪岱を知った。日本画家でデザイナー的な事もこなし、資生堂書体を作った人。(番組終わってしまって哀しい。五郎さんの博識案内をもっと聞きたかった。)
番組の中で紹介されたのが、泉鏡花のこの本。
正直、難しいかなと躊躇した。天守物語とか読んでいるけど、世話物というか現実の話は敷居が高いと感じていた。
(引用)
この声に、清らかな耳許、果敢なげな胸のあたりを飛廻られて、日向に悩む花がある。盛りの牡丹の妙齢ながら、島田髷の縺れに影が映す‥肩揚を除ったばかりらしい、姿も大柄に見えるほど荒い絣の、聊か身幅も広いのに、黒繻子の襟の掛かった縞御召の一枚着、友禅の前垂、同一で青い帯。 -
-
Posted by ブクログ
幻想的かつ涼やかな印象で、夏に読もうと思っていたらぴったりだった。
越前にある「夜叉ヶ池」には、水害をもたらす竜神が封じ込められているという言い伝えがあった。そしてその竜神を鎮めておくためには、日に三度の鐘を鳴らし続けなければならず、今では土地に移り住んだ若夫婦がその役目を担っていた。
しかし未曾有の日照りがつづいていたとある夜、旧友と再会した夫が、夜叉ヶ池を案内しようと留守にしたところ、妻の百合を雨乞いの生贄にしようと企んだ町の者が捕らえにやってきて——
という戯曲。竜神こと夜叉ヶ池の主人は、白雪姫という名のキュートなプリンセス。好きな人がいるのに、封じ込められているせいで会いにゆけず日々