黒川博行のレビュー一覧

  • 迅雷

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    当たり屋の稲垣、鉄屑を集めて問屋に売るダライコ屋の友永、拳法家くずれのケンが企てたヤクザの誘拐をスリリングに描いたハードボイルド小説。『迅雷』の後に書かれた『疫病神』(1997年)に登場するヤクザの桑原と『迅雷』の稲垣が重なった。

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    2014年08月15日
  • 雨に殺せば

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    冒頭───

    やっと帰り着いた。ガスストーブのスイッチを入れ、次いでポットのコンセントを差し込む。コートをベッドの上に放り、縒れたネクタイを外しにかかった時、電話が鳴った。壁の時計を見ると、もう午前一時半、非常識だ。すぐに出るのも業腹で、しばらくようすをみることにした。
    汗じみたワイシャツのボタンを外しながらバスルームへ行き、水道の栓をひねった。ワイシャツと靴下を洗濯機に放り込み、つまり私の夜毎の儀式を終えて部屋に戻れば、まだ電話は鳴っている。


    大阪府警捜査一課の黒マメコンビの第二弾。
    第二回サントリーミステリー大賞佳作賞受賞作。
    黒川氏はこの作品で、第一回に続いて佳作賞を受賞した。
    氏に

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    2014年08月12日
  • 煙霞

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    私立晴峰女子高校では、理事長の酒井が学校法人を私物化していた。美術講師の熊谷と音楽教諭の菜穂子は、酒井に不正の証拠をつきつけ、退任と教員の身分保障を求める計画に同僚から誘われる。交渉は成功したかに見えたが…。。

    黒川作品らしく私の土地勘がない関西が舞台なのでのめり込めないところがあった。どこで何を食べたとか、どうでもいい描写が多く(これも黒川作品らしい)、そういうところは読み飛ばした。オチもやや期待外れだった。
    (C)

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    2014年07月19日
  • 燻り

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    9篇の短篇集。
    ヤクザ、恐喝、詐欺、殺人、あらゆる犯罪でうまくいかない中途半端、
    つまりは『くすぶり』の集まり。
    読みながら、何処かで繋がっているのか深読みさせつつ、
    全くそんなこともないくすぶり振り。
    特にオチはなし。

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    2014年06月19日
  • 二度のお別れ

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    大阪府警捜査一課のシリーズ。
    まずは第一弾。
    黒マメコンビ、
    大阪弁の掛け合いも軽妙で面白かった。

    最終章は事件の種明かしになるのだが、
    あと味苦いものとなってしまい、少し残念。

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    2014年04月29日
  • 大博打

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    著者の作品を読んだのははじめて。
    きっかけは何だったのだろう?
    淡々とした文体は自分好み。無理せず最後まで読めたのだから、つまらなくはないはずなのだけれども、ただ何かが足りない。
    次は疫病神を読んでみるつもり。

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    2014年03月21日
  • 左手首

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    著者得意の悪漢物の短編集。悪漢といっても極道そのものではなく、いわゆる小悪党が主人公であり、やることも中途半端。まあ、素人が欲をかいてプロの真似をしてもうまくいかないという内容だか、もう少しパンチの利いた話のほうが面白いと思うのだか。

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    2014年01月05日
  • 繚乱

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    大阪府警今里署のマル暴担当としてコンビを組んでいた二人はいずれも不祥事で警察を追われてしまう。久々に再会した二人は大阪でもう一花咲かせるべく…。競売専門の不動産調査員という設定は新鮮で面白かったものの、この中途半端な結末はいかがなものかと。

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    2013年03月12日
  • 螻蛄―シリーズ疫病神―

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    小気味いい関西弁の応酬が好きなこのシリーズですが、それにも増して大好きなのが二宮のズタボロ感。
    今回もだいぶやられてて、気の毒に思うやら可笑しいやら。
    読み終わるのが惜しい気持ちもいつも通りです。

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    2013年03月01日
  • 繚乱

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    前作は完全に忘れてしまったが、それでも十分楽しめた。言葉悪く言えばワンパターンだが、スピード感ある展開は安心して読み進める。警察官でなくなったコンビがどうやって報酬にありつくのかがテーマだったが、昔のコネだったり、暴力だったりといろいろなネタを駆使してストーリーは進んでいく。最後がバッドエンドなのはシリーズのお約束なのだろう。それにしてもこの人の本を読むと大阪弁を喋りたくなるのは何故だろう。

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    2013年01月13日
  • 迅雷

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    物語の発想が ユニークである。
    極道を誘拐して身代金をとろうというのだ。

    友永 という オトコの 不思議な味わい。
    とにかく、ドラマの中に 
    自分を入れているところがなんともいえない。
    そのうえ、感覚が 普通の だめオトコ。

    稲垣 が 人生の中に ストーリーがある。
    発想力 ほら吹き加減 言うことないね。
    参謀的な能力がある。

    ケンは ものを多く言わないが 存在感がある。

    それに対しての 誘拐される組長。
    組長としての矜持があって、たくましい。
    ちょっと、ヘナチョコぶりもいい。
    それを 稲垣が 徹底していじめる。

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    2012年10月25日
  • 二度のお別れ

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    なるほど・・・のタイトル。

    このエピローグは想像できない、全く思いつかないモノだった。

    書き手のアイデアと、読者の想像力のせめぎ合い?

    なんだか違った形での読書の面白さを感じた作品。

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    2012年10月22日
  • 暗闇のセレナーデ

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    とある自殺未遂事件(他殺の可能性あり)に遭遇した京都の美大に通う2人の女子大生が。警察を出し抜こうと独自にデコボコ捜査をする、というミステリー。

    1985年に出版された小説ということで、以前読んだ「キャッツアイころがった」よりも前に書かれたものみたい。京都、美術大学、女子大生2人が探偵役、と、共通点の多い物語。解説を読んだら「キャッツアイ〜の原型とも言える…」という記述も。

    設定は似ているけれども、ミステリーとしては全然別もの。
    時刻表トリックあり、ミスリードあり、密室トリックあり、と、トリックも盛りだくさん。活躍する2人の女子大生のキャラクタも面白いし、刑事たちのキャラもしっかり作り込ま

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    2012年05月16日
  • 煙霞

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    ネタバレ

    帯に書かれていた『教師が金に目ぇ眩んで何が悪い!』の言葉に、
    開き直る悪党を翻弄する主人公像や痛快な展開を期待していたのですが、過度に期待してしまったせいか、少し物足りないまま読み終えました。
    ハラハラ・どきどき・急展開というよりは、ドタバタ・都合良く片付いてしまった印象が強い作品でした。

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    2012年03月07日
  • 大阪ばかぼんど ハードボイルド作家のぐうたら日記

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    ネタバレ

     夕刊フジに連載されていたエッセイらしい。もう少し読みたいかなくらいの量で終わるのがいかにもそれっぽい。内容も夕刊紙にぴったりのいかにも黒川節。好きな人は好きだろうなと思わせる。読むとマージャンがしたくなる。ペットが飼いたくなる。自分のかみさんが少しだけやさしく思えてくる。ちなみに黒川博行と東野圭吾が同期というのをこのエッセイ集ではじめて知った。

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    2011年05月13日
  • 文福茶釜

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    古美術の贋作をテーマにした短編集。

    物語に登場する男たち(美術雑誌の副編集者、表具師、美術ブローカー、初だし屋etc)は、とにかく欲の皮がつっぱった小悪人ばかり。

    登場人物に善人がいないし、
    騙した方も結局ババを引くようなオチが読めてくるので、
    とにかく「関西弁で繰り広げられる腹の探りあい・騙しあい」と、
    「次々と明かされる贋作作りの手口・薀蓄」を楽しむのが筋の作品です。

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    2011年05月22日
  • 左手首

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    ネタバレ

    フェリー用に文庫本。久しぶりの黒川博行だけど、いまいち。短編集なんだけど、全部ヤクザまでいかないチンピラが、身の丈に合わない犯罪をしようとして結局警察につかまったり、ヤクザにつかまったりするだけの話。全部が。で、最初の一遍を読んだときに「つまんねー」と思ったけど、解説を読んだら、まぁこれも楽しめるか、と思って再読。というか続読。こんなに解説に助けられた?ことはない。オチはないけど、まぁまぁ。

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    2011年03月11日
  • 切断

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    黒川博行さんの警察小説。でも、今まで読んだものと少し毛色が違っていました。

    私が今まで読んだのは、「2度のお別れ」「雨に殺せば」「八号古墳に消えて」「絵が殺した」などなど。殺人トリックも素晴らしいのだろうけれど、私が黒川さんの小説で面白いと思っていたのは、登場する刑事たちの関西弁による軽快で味のある会話とキャラクタでした。

    その系列の警察小説だと思って読んだら、この小説は違う。今まではあまり記述されなかった犯人側の視点や、時系列をさかのぼった出来事と、現在の犯人や被害者視点での出来事と、刑事たちの捜査の物語が交互にすすんでいく。いままでとは違って、刑事たちは、むしろ脇役。

    今まで私が読ん

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    2010年10月31日
  • 絵が殺した

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    黒川博行さんの警察小説。

    「海と稜線」「ドアの向こうに」で活躍した総長とブンさんと同じ深町班のハンサムコップ吉永誠一が主人公。竹林で見つかった白骨遺体。その後に起こる不可解な自殺。日本画の贋作をめぐる、画家や画商たちの裏側を捜査していく。

    贋作の裏側の駆け引き、難しかったー。けれど、今回も探偵役である刑事たちのキャラクタが魅力的で楽しく読めました。

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    2010年10月07日
  • ドアの向こうに

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    黒川博行さんの警察小説シリーズ。
    この間読んだ「海の稜線」に出てきたブンさんこと文田くんと、総長こと総田部長コンビの第2弾。

    工事現場のパイルからバラバラ死体が発見されることから始まるミステリー。工事現場のパイル、殺人、浮び上がる高名な建築家の名…と、刑事コロンボの「パイル3-D」を思い出させる展開(小説中でも自ら指摘(笑))。

    「海の稜線」では、東京から来たキャリア組の若造との東西文化対決での会話が面白かったけれど、今回は京都から来た新米刑事との京阪文化対決な会話が軽快でシャレた関西弁で要所要所に散りばめられていて楽しい。ブンさん、大阪にこだわりがあり過ぎ!(笑)だからこそ、キャラとして

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    2010年08月25日