黒川博行のレビュー一覧
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読書録「後妻業」3
著者 黒川博行
出版 文藝春秋
p140より引用
“耕造の通夜と葬儀はどう考えても盛大で
はなかった。祭壇こそ大きくて花も多かっ
たが、親戚を除いて参列者は三十人に満た
ず、通夜の料理も出来合いの弁当と吸い物
だけの簡単なものだった。あれで三百八十万
というのは、阪南祭典がよほど悪質な業者
なのか、それとも小夜子が裏でなにか操作
をしたのかもしれない。”
資産家の老人の遺産を巡って繰り広げら
れる、遺族たちと奪おうとする者共の闘争
を描く、長編サスペンス。
同社刊行作文庫版。
耕造という名の老人が倒れた報告を、
小夜子から受けた柏木。二人の電話での会話
は、あまり -
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シリーズということを知らずに本書を手に取りました。
ある程度前提があったのかも知れませんが、特に情報の不足で気になることはありませんでした。
内容は、893者に振り回されるカタギのお話。ひょんなことから金を持ち逃げされ、あちこち自分の足で奔走して張り込みするような、ガッツのあるお話。主人公はカタギと言い張ってはいましたが、作中でもツッコまれるように一般人のタフさではありません。しかし実際情けなかったりよくわからんこだわりを持っていたり博打が死ぬほど下手だったり、節々に見せる哀愁はとても面白かったです。基本的に小清水を捕まえて逃げられて途中敵の組と小突き合いする、というドタバタを繰り返しているだ -
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【2026年70冊目】
小説を映画化する話が浮上し、舞台となる北朝鮮に行ったことがあった建設コンサルタントの二宮は、ヤクザの桑原と共にネタの提供を行うことに。だが、話はそれだけでは終わらず、プロデューサーが映画の制作費を持ち逃げしたことから、半ば桑原に引きずられるように二宮も金の行方を追うことになり――疫病神シリーズ第5弾。
シリーズものですが、第4弾までを読んでいなくても問題はありません。読みやすい文体なので、するすると読めました。とにかくずーっと追いかけているお話です。どこで落とし前つけるのか、タイトルの意味はなんだろう?、と思いながら読んでいましたが、なるほどでした。
ヤクザものが好 -
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疫病神シリーズ5作目。これで直木賞を受賞したらしい。疫病神シリーズなので前に一度読んでいると思うが、全然覚えてないなぁ…。
女性陣が全然魅力的じゃないのが残念だけど、まあ、そもそもがお飾りとしてちょろっと作品に花を添えるために出てくる程度の存在なので、こんな感じになるのは仕方ないんかな。10年ほど前の作品だけど、今やったら女性の描き方の点で受賞はちょっと難しいのではないかという気がする。というか、なんで『国境』でとらなかったのか…。
話自体はいつものごとく、二宮が桑原の儲け話にのって(ほぼ巻き込まれて)詐欺にあい、その金を取り戻すためにみんなでドンパチする。
カジノのシーンがやけに詳しく -
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下巻。
裏金を管理していた男を追って、桑原・二宮コンビ、沖縄へ。
沖縄でも現地のやくざとバチバチにやりあって桑原は結構な傷を負ったりしたが、その合間に二宮がのんびり観光している様子なんかはほのぼのとしていて旅情を感じる。このシリーズ、合間に挟まれる食事のシーンがなんか好きなんだよな。
ステゴロでわしに勝てる極道はおらんわい。と断言する桑原、かっこいい!!そんな桑原をうまいことおだててことあるごとに金をくすねようとする二宮。やっぱりいいコンビだ。お互い毛嫌いしあってるけど、この先のシリーズ君ら長い付き合いになるねんでとニヤニヤしてしまう。
あっちこっち走り回って傷だらけになった割には手元に入っ -
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シリーズ疫病神3作目。このシリーズは順不同で読んでいるけど、これで1~5作目までは読んだことになる。
桑原から接待麻雀の代打ちを頼まれた二宮。ちょっとした小遣い稼ぎのつもりが、それをきっかけに警察と東西急便という大手運送会社をめぐる贈収賄事件に巻き込まれていく。
二宮は放火の犯人にでっち上げられるわ攫われるわボコられるわで今回も散々目にあっていました。かわいそ。金のにおいを嗅ぎつけた桑原と、腐れ警官の中川も裏金争奪戦に参戦してきて、間に挟まれる二宮。かわいそ。桑原と中川は犬猿の仲だけど、最強のタッグなのでは…?と思った。
最近簿記を勉強しているのですが、裏金の流れの説明などが今までよりよくわ -
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ネタバレ母の遺品の疫病神シリーズ。本作品は第四弾だが何故か『国境』は無く、私的には3作目。
建設コンサルタント・二宮の菩提寺で起きたトラブルに、ヤクザの桑原が喰いついた。
鎌倉時代から続く伝統宗教の宝物「懐海聖人絵伝」。
その絵柄を染め抜いたスカーフを作るために住職が振り出した約束手形を使い、ふたりは本山に返却されていない三巻一組の絵巻物を狙う。極道、美人画商、悪徳刑事が入り乱れ、渾沌とする争奪戦の行方は―。
読むのが3作目ともなると関西弁やヤクザの世界の言葉にもすっかり慣れ、このシリーズが持つテンポの良さや掛け合いの面白さ・悪人たちの性根の悪さなどを素直に楽しめる。
…が、一方で連続して3作読む -
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ネタバレ黒川博行氏が送る『疫病神』シリーズの第一弾。
建設コンサルタントの二宮は産業廃棄物処理場をめぐるトラブルに巻き込まれる。巨額の利権が絡んだ局面で共闘することになったのは、桑原というヤクザだった。金に群がる悪党たちとの駆け引きの行方は――。
『二度のお別れ』に続いて黒川作品を読んでみた。
例によって大阪が舞台であり、大阪弁が飛び交う世界。そしてこのシリーズは裏社会(主にヤクザ)がじゃんじゃん出てくるのでそっちの用語も普通に使われる。
となると大阪弁にも裏社会用語にも馴染みのない自分としては、まず読み進めるのにやや苦労を要した。
海外の翻訳物を読んでいるような感覚とでも言おうか。
そして裏社会 -
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黒川博行デビュー作。
銀行強盗が客の一人を拳銃で撃ち、人質として連れ去る。その後身代金要求の脅迫状が届き、大阪府警捜査一課と犯人との駆け引きが展開していく。
作中どこでもたばこをスパスパやってるのが時代を感じて良いです。テンポのいいコッテコテの大阪弁のやり取りが魅力的。犯人に翻弄され、最後はしてやられた。悲しい物語だった。
身代金の受け渡しについて、行く場所行く場所にメモが貼られていて…みたいな実際の事件あったよなぁと思ってたら、グリコ森永事件だ!と途中で気付いた。この本はそれをモデルに書かれたのかなぁと思ってたら、後書きでその事件より前に書かれていたと知って驚いた。作者の方はそれで犯人との -
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疫病神シリーズ第5弾。
「疫病神」→「国境」→「暗礁」→「螻蛄」と計6冊を連続して読み、そして本作。本作で直木賞受賞。なので、タイトルだけは以前から知っていた。
今度は映画プロデューサーを追いかけて、香港、マカオへ。
桑原と二宮のコンビのやり取りは相変わらず楽しい。
シリーズ7作を連続して読んでいるので、若干のマンネリ感は拭えないが、それでも楽しい。ずっと2人のやり取りを読んでいられる。
いつものように移動、カチコミ、病院、移動という展開だが、面白いのだから構わない。
タイトルにもあるように桑原が二蝶会を破門になってしまったが、次作どうなるのか。しかし、本シリーズは残り「喧嘩」と「泥