黒川博行のレビュー一覧
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シリーズ疫病神3作目。このシリーズは順不同で読んでいるけど、これで1~5作目までは読んだことになる。
桑原から接待麻雀の代打ちを頼まれた二宮。ちょっとした小遣い稼ぎのつもりが、それをきっかけに警察と東西急便という大手運送会社をめぐる贈収賄事件に巻き込まれていく。
二宮は放火の犯人にでっち上げられるわ攫われるわボコられるわで今回も散々目にあっていました。かわいそ。金のにおいを嗅ぎつけた桑原と、腐れ警官の中川も裏金争奪戦に参戦してきて、間に挟まれる二宮。かわいそ。桑原と中川は犬猿の仲だけど、最強のタッグなのでは…?と思った。
最近簿記を勉強しているのですが、裏金の流れの説明などが今までよりよくわかって面白かった。思わぬところで役立つものだなぁ。
組の組織図や警察との関係などがとってもややこしいので振り落とされないように相関図を書きながら、下巻に続く。
これで2025年締めくくり。2026年もいい本にたくさん出合えますように! -
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ネタバレ母の遺品の疫病神シリーズ。本作品は第四弾だが何故か『国境』は無く、私的には3作目。
建設コンサルタント・二宮の菩提寺で起きたトラブルに、ヤクザの桑原が喰いついた。
鎌倉時代から続く伝統宗教の宝物「懐海聖人絵伝」。
その絵柄を染め抜いたスカーフを作るために住職が振り出した約束手形を使い、ふたりは本山に返却されていない三巻一組の絵巻物を狙う。極道、美人画商、悪徳刑事が入り乱れ、渾沌とする争奪戦の行方は―。
読むのが3作目ともなると関西弁やヤクザの世界の言葉にもすっかり慣れ、このシリーズが持つテンポの良さや掛け合いの面白さ・悪人たちの性根の悪さなどを素直に楽しめる。
…が、一方で連続して3作読むとややこの世界観への疲れみたいなものが出てくる(連続して読まなきゃいいのに、と言うのはその通り)
基本的には桑原が金の匂いを嗅ぎ付け、二宮を良いように使って一儲けしようとするものの敵となるヤクザに再三狙われて二宮がボコボコにされて桑原が更に相手をやり返して…みたいな展開。
これをマンネリと取るか水戸黄門的な安定感と捉えるかで印象が変わるかもしれない。
桑原は途中まで無双するものの、最終的にヤクザ世界のシキタリというか、逆らえない所まで来てしまって当初考えていた金額は得られないというのもいつもの通り。
もちろん二宮の取り分も減っていくのであるw
それにしても二宮は作品を重ねるごとにしたたかになってる気がする。どんなに痛めつけられてもギリギリで脱出したり、時には桑原を助けようとしたり、意地でも分け前を得ようとしたり。
下心をもう少し減らせばモテそうな気もするのだが。
ちなみに今作のシノギのネタは宗教法人というかお寺であるため生臭坊主がわんさか出てくるのだが、それがなんともリアルである。
連続で読んだので個人的には疲れてペースが落ちたが、作品の内容としては面白いのでオススメ -
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ネタバレ黒川博行氏が送る『疫病神』シリーズの第一弾。
建設コンサルタントの二宮は産業廃棄物処理場をめぐるトラブルに巻き込まれる。巨額の利権が絡んだ局面で共闘することになったのは、桑原というヤクザだった。金に群がる悪党たちとの駆け引きの行方は――。
『二度のお別れ』に続いて黒川作品を読んでみた。
例によって大阪が舞台であり、大阪弁が飛び交う世界。そしてこのシリーズは裏社会(主にヤクザ)がじゃんじゃん出てくるのでそっちの用語も普通に使われる。
となると大阪弁にも裏社会用語にも馴染みのない自分としては、まず読み進めるのにやや苦労を要した。
海外の翻訳物を読んでいるような感覚とでも言おうか。
そして裏社会のお話になるのでやはり構造が複雑。登場人物も多くてなかなか理解が進まなかったのも事実である。
それでもなお、最後まで読みたいと思わせて(自分の中では)短期間に読み終わったのは、ひとえにこの小説の面白さが成せるワザとでも言おうか。
主人公・二宮はそれなりに常識人寄り(とは言えかなり裏社会に精通しているが)なので、感情移入はしやすい。
相棒の桑原はもう何というか、物凄いパワーの持ち主である。
行動力の権化とでもいうのか。
味方にいるととても頼もしい男だ。
側から見たら良いコンビなのだが、二宮としては勘弁してほしい所だろうw
内容的には関西の裏社会版半沢直樹という感じ。というかこっちの作品の方が先なので元祖半沢直樹なのか。
最終的に悪巧み自体はそのままではあるが、二宮と桑原のお陰で悪巧みの仕組みがバラされたのはスッキリした。
大阪弁や裏社会モノに拒否感がなければかなり楽しめると思われる。
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黒川博行デビュー作。
銀行強盗が客の一人を拳銃で撃ち、人質として連れ去る。その後身代金要求の脅迫状が届き、大阪府警捜査一課と犯人との駆け引きが展開していく。
作中どこでもたばこをスパスパやってるのが時代を感じて良いです。テンポのいいコッテコテの大阪弁のやり取りが魅力的。犯人に翻弄され、最後はしてやられた。悲しい物語だった。
身代金の受け渡しについて、行く場所行く場所にメモが貼られていて…みたいな実際の事件あったよなぁと思ってたら、グリコ森永事件だ!と途中で気付いた。この本はそれをモデルに書かれたのかなぁと思ってたら、後書きでその事件より前に書かれていたと知って驚いた。作者の方はそれで犯人との繋がりを疑われて大迷惑を被ったようだけど、そのエピソードがこの本をさらにいわくつきのものにしている気がする。刊行から40年以上経った今読んでも面白かったです。犯人もこの本を読んでたかもね。 -
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疫病神シリーズ第5弾。
「疫病神」→「国境」→「暗礁」→「螻蛄」と計6冊を連続して読み、そして本作。本作で直木賞受賞。なので、タイトルだけは以前から知っていた。
今度は映画プロデューサーを追いかけて、香港、マカオへ。
桑原と二宮のコンビのやり取りは相変わらず楽しい。
シリーズ7作を連続して読んでいるので、若干のマンネリ感は拭えないが、それでも楽しい。ずっと2人のやり取りを読んでいられる。
いつものように移動、カチコミ、病院、移動という展開だが、面白いのだから構わない。
タイトルにもあるように桑原が二蝶会を破門になってしまったが、次作どうなるのか。しかし、本シリーズは残り「喧嘩」と「泥濘」しかないので、いったん休憩して違う作品を読むことにする。
星は3つでも4つでも。
あと、新作はでないのか。 -
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建設コンサルタントの二宮と二蝶会幹部の桑原。
二宮は重機の輸出で、桑原は組の若頭がカジノ建設の投資話で
それぞれ詐欺に遭い、企んだ男・趙成根を追って
趙の逃亡先である北朝鮮へと向かう。
平壌に降り立った二人だが、そこには想像以上に厳しい現実と監視が待っていた。
そんなあらすじ。
まずあまりにも詳細でリアルな北朝鮮の描写に息を呑む。
現実でも何の情報も入ってこない北朝鮮という謎に満ちた国。
恐怖というイメージがかなり先行してるが、
小説の中で描かれる描写は想像以上に厳しく過酷である。
よくここまで詳細に描写できるものだと驚かされる。
ニュースなどで知る現実の倍をいく過酷な北朝鮮の国民の現状。
のうのうと日本で生きている自分が滑稽に思えてしまう。
韓国・北朝鮮の人たちのあの独特の発音の名前に
漢字は当てがわられているが、読み方が覚えきれず
その辺が読んでて苦戦してしまうという難点はあるが、
北朝鮮と大阪を行き来する物語はどんどん泥沼に沈んでいく。
なかなか骨太なスリルを味わわせてくれる上巻。
果たして、下巻はこれより過酷な状況が待っているのか。
続きが楽しみである。 -
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この作家の書く警察小説はいつも面白くハズレがない。
バディものが定番で、大阪の警察署が舞台。
なんといっても二人の関西弁の軽妙な会話が面白い。
ここがいつも一番の楽しみ。
風采の上がらないカッコ悪いおっさん二人が、実は刑事としてのスキルが高く、犯人達を追い込んでいく。コレが妙にカッコいい。
警察内部事情や道路事情、展開する各地の地理的詳細描写が綿密でリアリティがあるので、ドンドン物語に引き込まれて行く
大阪府警の管轄に京橋署は無くあるのは都島署、また都島署の管轄の中に善法寺町はなく実際は尼崎にあるなど、重要なポイントは実際とはちょっと変えている所も心にくい。
真須美の実家が多治見ということで、母親が入所している特老が出てくる場面があるが、多治見は私の実家があり、土地勘があるので調べてみたら、描かれている場所にあるのは創価学会だった笑
場面が浮かぶような詳細な情景描写、事件に関わる背景のなかなか知ることのできない取材力に裏打ちされたおとぼけ関西人のトーク、683ページの大長編ですが、大満足の読みごたえでした。
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ネタバレ面白かった。
犯罪者側の計画や手口が巧妙で、唸るばかり。1件目と2件目で手口を変えるというのも、頭イイ!また、それらを可能にする能力の高さもすごい。つよい。殺傷シーンの描写が痛々しい。
玉川と舘野のキャラクターも良かった。いきいきと魅力的であった。玉川のような役割の人間がきちんと有能であると安心する。
Audibleで聞いたが、関西弁に違和感がなく聞きやすかった。
箱崎は、捜査の手が迫ってきたために慌てて逃亡を試みた、ように読める。そうでなければ、あらかじめ偽造パスポートも航空券ももっと安全な方法で用意できるはず。警察の動きが遅かったら、もっと消したい人間はいたのか、それとも海棠まで倒せたら満足だったのか。
どこかで動機が語られるかと思ったが、特にそのような説明も無かった。思想犯?地位を失ったことによる逆恨み?
ながら聞きした部分があり、聞き逃したかもしれないが、エピローグで「黙秘」とされている以上やはり謎のままなのか。
他の方の感想を読んだところ、なんと連載時とは結末が異なるらしい。そちらも気になる。
逃亡成功ENDなのかしら。 -
Posted by ブクログ
シリーズ物なので買った一冊
大阪府警シリーズの黒マメコンビ編
遺跡発掘現場での遺体発見から始まる話
この作者の話は登場人物が多く混乱するが何とか読み終えた。
会話が軽快で面白い
会話で話が進むのでスラスラ読み進めてしまう。
地道な捜査とそれによる発想、ひらめきで事件解決に進んで行くのは読んでて楽しいしスッキリする。
年が変わりいろいろ自分自身にいろいろあって本を読む事がなかなか出来ない中、スラスラ読めたこの本はありがたかった。
シリーズまだ続きある。
この黒マメコンビが次どの様な事件を解決するより会話をするのかが楽しみになった小説でした。