黒川博行のレビュー一覧

  • 疫病神
    【スカッとした気分になる小説】と誰かの感想、まさにその一言がぴったりの本でした。

    登場のプレイヤーが多くて、複雑にストーリー展開を期待。序盤は正直、読み進めるのが大変。
    しかし読み進めるとストーリー自体はわかりやすいストーリー。
    本筋に絡んでくるプレイヤーは多くはなく、重要な人はたびたび出てくるの...続きを読む
  • 絵が殺した
    黒川さんお得意の美術に係る犯罪小説です。相変わらずの面白さですが、構造の煩雑さも相変わらず。加えて美術特有の難しい言葉が被さり構造把握はほぼ諦めました。ですが、濃いキャラ達の軽妙な関西トークとストーリー運びは楽しめるので、黒川小説を楽しめたと思います。
  • 煙霞
    疫病神シリーズっぽくテンポのいいストーリー展開はさすが。
    ただ主人公の2人の高校教師以外の詐欺師連中が間抜けすぎて、ちょっと軽く感じてしまった。
  • 後妻業
    登場人物がほぼ全員色んな種類の悪人である意味気持ち良かった。テンポの良いやりとりと早い展開で読みやすかった。あっけなく物語が終わってしまう所も私は話の雰囲気と合ってたと思った
  • 果鋭
    登場人物が多い。
    話がとても複雑でした。
    人を脅してゆすってシノギにする。
    ヤクザも普通の仕事もあんまり変わりないよな。
  • 熔果
    ハチャメチャで面白いけど少し長い気がしました。
    雑誌連載のままなのかな。
    編集すればもっと面白くなると思いました。 
  • 迅雷
    極道、チンピラ、ハグレモンの非日常(と有りたい)世界のドンパチノワール。

    友永・稲垣・ほとんど言葉を出していないケンの3人が身代金欲しさに、暴走の次に暴走を繰り広げる。

    友永の感覚が当然のごとく堕ちて行く人生感覚。
    稲垣のナラティヴに見え隠れする「こうなってしまった」エピソード。『殺すぞ』以外の...続きを読む
  • 八号古墳に消えて
    シリーズ4作目。展開としては地味だけど主役コンビの2人のキャラ設定がしっかりしてるので飽きることはない。考古学自体には興味はあるけどやっぱり大学の裏側は日大と同じようにドロドロしてるんだろうね。
  • 国境(下)
    「鵜飼いの鵜」になってしまった疫病神コンビ。命懸けの越境までしたのに散々でした。
    堅気の二宮氏がだいぶ図太くなってきましたね。

    「おまえはなんや、金の亡者か。地獄に堕ちるぞ」

    またもや死人出ず。不思議や。


  • 八号古墳に消えて
    大阪の遺跡発掘現場で関西考古学界の実力者・浅川教授の遺体が見つかった。事故か、殺しか? 浅川の身辺捜査にあたる大阪府警の黒木と亀田、通称「黒マメ」コンビは金と権力をめぐる考古学界の闇を追うが…。痛快警察小説。

    初版は1988年で2008年にはテレビドラマ化、2004年と2021年の2度にわたって文...続きを読む
  • 海の稜線
    府警シリーズと書かれていたので、黒豆かと思って読んだら違ったので萎えた/ 犯人も降って湧いたような関係なのでいまいち/ 
  • 国境(上)
    シリーズものとしてあの疫病神コンビとの再会です。
    どえらいとこが舞台ですな。黒川氏、国交がないこの国に実際に行ったことがあるとしか思えない。

    二人が直接しくじった案件でもないのに相変わらずムチャしてます。どれだけボコボコになるのか、そもそも脱出できるのか、下巻も楽しみましょう。

  • 熔果
    臨場感のあるクライムノベルで、テンポよく進むので好きなシリーズだが、何作も読むと大体展開が同じなので、さすがに他の作品との区別がつかなくなってきた。
  • 悪果
    大阪府警マル暴担当刑事のシノギのお話。
    10年以上前の刊行本だが、昔から大阪府警の不祥事は有名で、いかにもありそうなお話。
    まぁ、面白いんだが、共感できんなぁ。
  • 八号古墳に消えて
    考古学界内の内輪話が面白い。
    どこの業界にも金と男女間の闇は存在する。
    考古学でもそうで、予算のカラクリに驚いた。
  • 疫病神
    専門用語がわからなかったり、産廃処理場開発に絡む輩の相関が紐解けなかったりしたけど、あまり深く考えず、疫病神同士の関西弁の掛け合いがなかなか面白かった。

    あまり、いや、絶対かかわりたくない世界だったけど、死人が不思議と出なかった?のが逆にリアル感あり。
  • 破門
    第151回直木賞受賞作。筆者黒川博行氏と言えば私の中では『後妻業』、これは無茶苦茶面白かったですねー。
    で、この『破門』、一気読みです。私のドライアイが加速しました。いつも本当にありがとうございます。
    テンポ良い関西弁での会話(ヤクザですが)、最後の最後までハラハラさせたままぶっ飛ばす黒川氏の上手さ...続きを読む
  • 離れ折紙
    シリーズ物とは知らずに購入。
    美術品や骨董品を扱った短編集で、多少なりとも美術を齧った身としては、浮世絵の版や刀などのモチーフだけで結構ワクワクしたし楽しめた。
    シリーズの外伝的な話なので登場人物の関係性や人間性を知らず、そこをきちんと把握していればもう少し没入できたかも。

    ひとつひとつの話の完成...続きを読む
  • 雨に殺せば
    クライマックスでは「名探偵」風の謎解きも見せてくれるけれど、本筋は一昔前の社会派を思わせる、リアリスティックな警察小説で、地道な捜査の描写が大半を占める。けれども社会派の多くがまとっていた暗さや辛気くささはほとんど感じられずに、からっと乾いて明るい。大阪弁の掛け合いの魅力と言ってしまえばそれまでだが...続きを読む
  • 絵が殺した
    登場人物が似通っていて、わかりづらかった。テンポはよく、黒川先生らしいが、この作品自体が、贋作かも。笑い。