黒川博行のレビュー一覧

  • てとろどときしん 大阪府警・捜査一課事件報告書

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    疫病神シリーズの「破門」で直木賞を受賞した著者の、デビュー間もない頃の短編集。
    警察を舞台にしたミステリー小説の位置づけ。作品名の「てとろどときしん」は、、、なるほど最後にオチがわかる。個人的にはこの作者は長編のほうが面白い。

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    2018年03月03日
  • 疫病神

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    登場人物が多くいろいろな組織が絡み合ってわかりにくいところはありましたが、二人のコンビの妙な関係は面白かった。

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    2018年02月03日
  • 繚乱

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    堀やんこと堀内と誠やんこと伊達のコンビ。怖いもの知らずでチャレンジング。バイオレンスな場面が多いのでハラハラするが、伊達が強すぎて心配ない。堀やんはラストどうなったのか?すごく気になる。

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    2018年01月17日
  • 国境(下)

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    組関係やらカラクリやらが複雑でもしかたしたら、ちゃんと理解できてないかもしれないけど面白かった。
    啓ちゃんのピンチに現れたり、最後のはからいとか、桑原さんなんかかっこいいと思ってしまい、嫌いになれない。

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    2018年01月11日
  • 螻蛄―シリーズ疫病神―

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    ストーリーの展開も早く飽きずに読める。キャラが確立されているが、意外な受け答えの時もあり新たな発見がある。

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    2017年12月26日
  • 繚乱

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    なんか荒っぽい小説。
    上下2段で読むのに時間かかったけど
    ちっともすかっとしなかった。
    ハードボイルドはだんだんときつくなってきているのだろうなぁ。

    伊達さんと堀内さん何度もごちゃごちゃになる辺りからして
    興味失っているみたい。
    誠やんって誰どっちだったっけ。
    と何回も確認。

    女性が蔑ろにされるのもなんだか味気なかったし。

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    2017年05月30日
  • 螻蛄―シリーズ疫病神―

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    再読。
    疫病神シリーズ第四作。
    今回もテンポ良く読めた。宗教家も檀家もヤクザも警察官も、そして画商も、みんなが金を巡って必死の意地汚い闘いをしている。
    さすがに四作目となると段々とパターン化(二宮拐われる、桑原怪我をする或いはやはり拐われる、最後に嶋田出て手打ち等)してくるが、それも込みで面白いし、二人の掛け合いは段々と息ピッタリになってきている。
    そしてなんだかんだで二人の結び付きが良くなってるのも感じる。
    あれほど酷い目に遭って、あちこち引き摺り回され駆け回って、色んな経費使って(特に桑原は)、手に入って金がこれだけだと、真面目にコツコツが一番良いのかなとも思える。
    もう少し腐れ坊主供を叩

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    2017年05月15日
  • 繚乱

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    元悪徳警官二人組み,相変わらずの無茶苦茶しのぎで,向かうところ敵だらけ.パチンコ店の複雑怪奇の利権の絡みをごり押しながらも解きほぐす頭脳が魅力.

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    2017年05月07日
  • 悪果

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    腐った組織の中で強烈な個性がぶつかり合う。
    息はピッタリとあってはいるが、堀内は相棒である伊達のことも信じてはいない。
    出世にしか興味がなく、自己保身に汲々としている奴ら。
    濁りきった水の中で、堀内もまた自らの意思で汚れていく。
    犯罪者は許せない。取り締まる側のはずの警察も、犯罪者に負けないくらいに腐っている。
    社会のルールにも組織のルールにも堀内は縛られない。
    自分だけが信じるルールの中で、悪徳警官として生きている。
    やり方に問題はあるけれど堀内なりの「正義」がそこにはある。
    まっとうではないけれど悪党だと決め付けることもできない。
    グレーゾーンの中で椅子取りゲームをしているような毎日は、や

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    2017年02月21日
  • 燻り

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     黒川さんの短編集。黒川さんは良い作家さんだと思うのだが、短篇になると、やや物足りなくなります。
     いろいろと悪い奴らが登場して、結末は良い方向には行かず、捕まったりします。正直言って、この小説は最後まで読んでいません。花村萬月さんの『たびを』という上下段の1000ページ超えの大作と同時進行で読んでいたのですが、『たびを』にたいする欲求にはとうてい敵わず、半分くらいで断念です。
     また機会があれば読んでみようかなと。

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    2017年02月10日
  • 悪果

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    前半はグダグダしてるけど、後半につれスラスラ読める。大阪や関西圏の地理を知ってたら更に楽しめる。
    本の内容に出てくる警察とヤクザとの関係が現実にもあるんだろうなー

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    2017年01月20日
  • 螻蛄―シリーズ疫病神―

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    転んでもただでは起きない二宮が面白かったー!いやいやそこは諦めなよ、と思いながら、金目当てでずるずる桑原につきあうのを見届ける。でも結局おいしい思いもしてるんだから、理解はできないけど2人は良いコンビなんだよなぁ、と。

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    2016年11月19日
  • 落英(上)

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    大阪府警の万年一兵卒の刑事、桐尾と上坂が、覚醒剤密売捜査の最中、容疑者宅で想定外のブツを発見。迷宮入りした射殺事件で使われた拳銃だ。二人は拳銃を調べる専従捜査に入り、射殺事件を担当した和歌山県警の満井と出会う。

    関西ローカルを舞台にうだつの上がらない刑事たちの話…つまり黒川博行お得意の物語。上巻は意外に普通の警察モノで、登場人物たちのいつもの関西弁の軽妙なやり取りが楽しめたくらいか。
    (C)

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    2016年10月30日
  • 後妻業

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    罪悪感まるっきりなしの開き直りと軽快なツッコミの大阪弁のせいか、命を奪う悪巧みも軽く聞こえて小夜子たちにあまり嫌悪感を感じずにラストまできてしまう。小夜子の金に対するがめつさとか博司のコテコテのヤクザ口調とか憎めない人間くささがあって、怒りを通り越して笑えてくる魅力に抗えない。そう思わされるのもよくよく考えるとまた怖い話。
    悪に浸かった濃い人生の結末はあっけなかったけれど、因果応報でスッキリ収まった。
    本多と冴子、本多と橋口の人情を感じる関係がよかったな。

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    2022年08月21日
  • 八号古墳に消えて

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    開発現場で遺跡発見で調査費用が開発業者持ちとは驚き、ましてや費用が莫大、工事は止まるはじゃ始末におけない。

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    2016年09月02日
  • 煙霞

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    黒川博行のノンシリーズピカレスク小説。
    市民が黒い人たちの悪巧みに巻き込まれるという、定番だが作者にしては珍しいスタイル。
    顛末に捻りがあるわけではないが、バラエティ溢れるキャラクターの行動一つ一つが事件を複雑にしていく様はよい。大阪人のトークと、主人公二人の軽快な価値観ともマッチし、暴力シーンはあれどドタバタの冒険喜劇となっていると思う。
    誘拐劇がそっけないのと、事件の収拾が無難なとこが惜しい。
    3+

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    2016年08月04日
  • 大博打

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    黒川博行のノンシリーズ、誘拐ものの長編。
    身代金受け取りの只中から物語が始まり、以降遡って犯人側と捜査側が交互に発生からの過程が描かれる。
    全体像も犯人の思惑も徐々に明るくなってきたところで回想が冒頭に追い付く。
    そこからは疾走感も高揚感もある冒険譚になっており、サスペンスとしてもなかなか鋭い。ハードボイルド的なキャラの良さも手伝い、読み応えがあって楽しい。
    あらゆる人物の行動が、奇抜ではないが思わぬ展開を見せ、比較的後味もよい。一つ難点は、著者の良点である「物珍しい舞台や設定」が、そこまで掘り下げられなかったことか。
    3+

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    2016年07月10日
  • 国境(上)

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    ネタバレ

    二宮&桑原シリーズ、第2弾。
    いきなり北朝鮮潜入から始まる。詐欺に引っかかった組の資金を回収するため詐欺の実行者を追う二人に、朝鮮総連や詐欺の実行グループ、そしてカモにされた他の組や警察が入り乱れていく・・・。
    相変わらず凝ったストーリー展開も、物語が錯綜しすぎで疾走感に欠けてるし、何より北朝鮮が舞台というのがヤクザ者二人にはスケールが大きすぎて話のテンポがそがれた気がする。
    北朝鮮の国体が丁寧に書かれているあたりは、その取材の細かさに驚くし緻密な取材をうかがわせるが、果たして舞台を北朝鮮に設定する必要があったのか疑問で、社会的なテーマをふくませると物語が重くなってしまう。
    元来二人の達者な会

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    2016年06月05日
  • 二度のお別れ

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    ネタバレ

     大阪府警捜査一課シリーズ,「黒さん」と呼ばれる黒田憲造刑事と,「マメちゃん」と呼ばれる亀田淳也刑事が主人公のシリーズの最初の作品である。融資依頼に来て,担当者不在ということでロビーで待っていた「垣沼一郎」が,銀行強盗犯にとびかかり,銃で撃たれ,人質として連れ去られる。銀行強盗犯から,垣沼一郎の身代金として1億円を要求されるというストーリー。
     誘拐モノの常で,身代金の引き渡しを求める犯人側と,捜査側の知恵比べの様相を見せるが,捜査側の様子が丁寧に書かれている。
     キャラクターの描写も丁寧にされており,現場の捜査担当者,捜査指揮をするキャリア,たたき上げの課長などの捜査陣の思惑の違いなどがリア

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    2016年06月05日
  • 国境(下)

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    上巻冒頭、「あれ?私下巻から読み始めちゃった?」ってくらい唐突に始まるけれど、徐々に状況がわかってくる。ハードで、スリリングで、普段読むジャンルの本ではない。ただ、これはこれで楽しい。血なまぐさいシーンもあるし、気分爽快!な結末ではない分、最後のエピソードのおかげで読後感が好転した。

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    2016年04月19日