辻田真佐憲のレビュー一覧

  • 「戦前」の正体 愛国と神話の日本近現代史

    Posted by ブクログ

    古事記と日本書紀を中心とした日本の神話の解説本として、それらをうまく編集、組み換えして利用しようとした明治政府等や軍部の話がうまく解説されている。

    0
    2023年12月14日
  • たのしいプロパガンダ

    Posted by ブクログ

    コテンラジオのゲッべルス回でムロさんが紹介していたので気になって購入。

    プロパガンダとは、
    「政治的な意図に基づき、相手の思考や行動に(しばしば相手の意向を尊重せずして)影響を与えようとする組織的な宣伝活動」のことである。(2p)

    前述のコテンラジオ、ナチスの宣伝大臣であるゲッベルスの回をおかわりもして聞いていたのでこの程度にはどういうものか知っていた。

    本書では大日本帝国のプロパガンダ、
    欧米のプロパガンダ100年の歴史、
    東アジアのプロパガンダ、
    カルト宗教や中東宗教組織のプロパガンダ、
    そして現代日本においてはどうなのか?という流れで、
    プロパガンダについて述べている。


    …てか

    0
    2023年04月16日
  • 教養としての歴史問題

    Posted by ブクログ

    日本国内の歴史修正主義の問題点や歴史修正主義の議論への対応に対する検証はもちろん今でも意味の大きい議論だとは思う。また、2020年に本書が出版されたこと自体にも大きな意味はあったと思う。

    ただ、出版後2年でいろんな出来事があったり、いろんなことが分かったりした今読んでも、タイミングが遅すぎた

    他方で、旧宗主国と旧植民地との関係に視野を広げた議論や、その関係性の議論をベースとした日本と韓国、アジア諸国との関係の議論は、高校の世界史で習っている歴史が基礎となってきる議論のはずなのにあまり考えていなかったことに気づいた。自分にとっても視野がが広がったと思う

    4勝以下は流し読み

    0
    2022年12月04日
  • 防衛省の研究 歴代幹部でたどる戦後日本の国防史

    Posted by ブクログ

    「防衛省の研究」と題されているが、内容としては自衛隊の前身となる警察予備隊から現在に至るまでの防衛省幹部たち個人の物語である。
    本の内容自体には政治的な主張はなく、個々の人物に焦点が当たっているので、その人物たちの歴史を追いながら、なんとなく防衛省の歴史も追えるような構成になっている。ただ、あくまでも「なんとなく」なので、軽く読むぶんには良いが、重く読もうとすると物足りないかもしれない。

    0
    2022年11月10日
  • 防衛省の研究 歴代幹部でたどる戦後日本の国防史

    Posted by ブクログ

    著者は悪くない。登場人物のスケールが小さいので読後感が良くないだけ。ただし、河野氏はスケール大きい。

    0
    2022年09月03日
  • 教養としての歴史問題

    Posted by ブクログ

    歴史問題に対してどのような姿勢(立場)で向き合っていくかを論じた本

    ファクトがなく、ある種大衆扇動的な歴史修正主義についての批判が多かった印象。
    しかし何が悪く、どこが一般に受け入れられているかを考察し、歴史修正主義者から学ぶべきところも記載してあった。

    2020年出版の本ということで非常に新しく、共感できる点も多かった。

    前半は歴史問題の認識(の差)を説明するもので面白かった。後半は歴史学者や歴史認識について今後日本がどうあるべきか、的な内容であった。

    0
    2022年06月14日
  • 文部省の研究 「理想の日本人像」を求めた百五十年

    Posted by ブクログ

    P.48 教育勅語はどうとでも解釈できる
    ヤヌスのような両面性

    ×儒教的な道徳を普及
    ○利用しながら近代国家の国民道徳に結びつける

    啓蒙主義「学制」「自由教育令」
    儒教主義「教学聖旨」福岡文政
    国家主義 森文政
    国体主義「教育勅語」

    普遍主義(欧化主義、啓蒙主義)が共同体主義(儒学「我国固有の倫理」「国体の精華」)によって徐々に修正
    →「教育勅語」は普遍的かつ絶対的でなかった。が天皇の言葉である以上、一切の批判を許さない神聖不可侵な性格を持っていた

    大国化と文部省の没落 
    西園寺公望の世界主義

    国定教科書
    P.79 社会教育

    国家主義的な「国民精神作興詔書」

    0
    2022年06月09日
  • たのしいプロパガンダ

    Posted by ブクログ

    戦時下の日本、ソ連、北朝鮮、中国、オウム真理教、イスラム国などが、いかにして自分たちの主義や思想をエンタメに織り交ぜ、民衆に伝えてきたのかということが書かれた本。

    北朝鮮のプロパガンダ、中国の抗日コンテンツ、オウムのメディア戦略が特に面白かった。

    でも、最後の章は必要?ただの政府批判になっていて、読んでいて不快だった。これはページ数が足りないから埋め合わせでつくった章なのか、またはここに著者の伝えたかったことを詰めたのか。

    とりあえず著者は百田尚樹が大嫌いなんだということは分かった。

    0
    2021年11月23日
  • 教養としての歴史問題

    Posted by ブクログ

    自称リベラルの偏りがよくわかる。

    書名からして啓蒙書を気取るが、何の定義もせずにいきなり「歴史修正主義」を批判する当たり、内輪の自己満足を出ない。

    世間に受けないことは自覚しているが、マルクスの弁証法的史観にぶら下がっているようでは明るい未来はない。

    0
    2021年06月04日
  • 古関裕而の昭和史 国民を背負った作曲家

    Posted by ブクログ

    朝ドラ「エール」を観て興味を持った。

    昭和の時代ほぼすべてにかけて活躍した作曲家。
    戦前のヒット曲からはじまり、戦時中の軍歌、戦後の「長崎の歌」などが生まれた秘話。戦後が駆け足だったかな。

    奥さんが株に夢中だったとか、ドラマには描かれていなかったので、面白かった。

    ドラマに描かれているとおり、人柄も素晴らしかったことが分かった。

    0
    2021年02月25日
  • 空気の検閲~大日本帝国の表現規制~

    Posted by ブクログ


    戦前の検閲社会について。ハードパワーの検閲が、ソフトパワーの忖度をもたらし、ある種の記事や本は初めから出版しなくなるという流れは意識されにくいが重要だろう。下手な質問を批判して肝心の質問数が減るようなものである。

    しかも出版の場合、出版費用が検閲により無駄になるリスクや出版社が目をつけられるリスクがとても大きい。検閲官が人数不足でも、内部検閲で忖度させればOK。

    検閲社会では直接検閲されると言うことが優遇にもつながると言うのは非常に面白い。主要新聞社は戦時中、図書課との間に直通電話を引かれた。これによって、検閲官は編集段階で記事に介入でき、各社の担当者は検閲官と相談しながら記事を組み立て

    0
    2021年02月09日
  • 教養としての歴史問題

    Posted by ブクログ

    うーん、戦争とか植民地主義とか、正直まともに向き合ってこなかったから、この本でそれぞれの人たちが言うところの歴史修正主義がどういうものかよく知らないので、内容については何も言えない。

    小林よしのりとか百田尚樹とか、名前の知られている人たちはこの本では歴史修正主義者ということなんだろうか。

    学界と在野の研究家が対立することなくやっていけば、結局のところいいのになと思ったが、ことはそんなに簡単ではないのだな。

    0
    2020年12月28日
  • たのしいプロパガンダ

    Posted by ブクログ

    プロパガンダは見てもらうことに意味があるから楽しくないとねという話。
    作者がインターネット世代なのでそのへんのことも詳しく書かれている。

    0
    2020年11月22日
  • 日本の軍歌 国民的音楽の歴史

    Posted by ブクログ

    辻田真佐憲 著「日本の軍歌 国民的音楽の歴史」、2014.7発行。私には次の三つが浮き彫りになりました。①国民の軍歌「抜刀隊」。西南戦争、田原坂で活躍した。敵の大将は西郷隆盛、朝敵は薩軍。~我は官軍我が敵は 天地容れざる朝敵ぞ~♪ ②破格の軍歌「元寇」~四百余州を挙る十万余騎の敵 国難ここに見る 弘安四年夏の頃~♪ ③官庁が懸賞募集、ミリオンセラー「愛国行進曲」~見よ東海の空明けて 旭日高く輝けば~♪ 1984年、米国留学時、ミャンマーの友人が私の前でこの歌を歌った時の驚き、昨日の事のようです。

    0
    2020年09月24日
  • 大本営発表 改竄・隠蔽・捏造の太平洋戦争

    Posted by ブクログ

    純粋な日本史の本です。教養を高めたい人にオススメです。
    概要ならばWikipediaで拾える範囲で十分だと思います。詳細を学びたい人にはオススメです。

    0
    2019年09月22日
  • 天皇のお言葉 明治・大正・昭和・平成

    Posted by ブクログ

    陛下の発言をもとに、日本近代史を振り替える。

    あまり馴染みがなかった、明治天皇、大正天皇の人柄がホンの一部分でも知ることができ、好感が持てた。だって、明治天皇は唯唯勇ましいイメージしかなかったしね。

    しかし、この改元のタイミングで、よく売れたんだろうな。

    0
    2019年08月14日
  • たのしいプロパガンダ

    Posted by ブクログ

    戦前の日本、ソ連とナチス、北朝鮮と台湾、オウムとイスラム国の4つのプロパガンダの事例を上げ、うまい大衆先導は、娯楽の形で行われると解く。

    で、それに比べるかたちで、現代の右翼勢力も萌えミリ、永遠の0などの形でプロパガンダを行っているが、規模も威力もまだまだだ、と断じている。

    著者の思想的な偏りが、包み隠さず現れているのが微笑ましい。

    0
    2019年05月21日
  • 文部省の研究 「理想の日本人像」を求めた百五十年

    Posted by ブクログ

    【期待したもの】

    ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。

    【要約】
    ・文科省がどんなことを考えてるのか分かれば。

    【ノート】
    ・結果として期待したものとは違った。「理想の日本人」を補助線として通史的に研究してるのだが、その補助線が自分の期待とは違ったということ。

    ・ただ、三浦朱門のゆとり教育に関しての発言は面白かった。「要はエリート教育だが、そういうわけにも行かなかった」という、底上げの議論があった。

    【目次】

    0
    2018年10月28日
  • たのしいプロパガンダ

    Posted by ブクログ

    プロパガンダとはなにか、どういうものがあるかを説明。知らず知らずのうちに我々は洗脳されているようだ。

    0
    2018年10月16日
  • 文部省の研究 「理想の日本人像」を求めた百五十年

    Posted by ブクログ

    意外と分かりやすい。
    文部省って「理想の日本人像」を追求していたのかぁ。最近の施策からはまったく感じられないけど。
    近代国民国家を支える「国民に求められる資質とは何か」ってことなんだろうけど、国家ありきで国民を規定しようとしていたわけだ。それが正しいかどうかは別として、明治の初期は開明的だったのに、日清、日露を経て、求める日本人像がリベラルから国家主義的に変わっていったのが寂しい。その過程で、そも「国体」なんてなかったこと。政府の都合に合わせて国体を定義したことが示される。
    それにしても、文部省って最初から三流官庁って言われてたんだなぁ。

    0
    2017年08月19日