辻田真佐憲のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
あの戦争というフレーズを聞いて私は
すぐに太平洋戦争と言う言葉が浮かぶが
日本での価値観も変化し
戦争に対する考え方も大きく変化しようとしている
世界は民主主義が崩壊しかけ保護主義気味に
自国第一主義になっている
まさに新たな戦前の模様になっており
毎日自衛隊の緊急発進
核兵器が新たに隣国では配置され
企業はサイバー攻撃の嵐
首相の一言で大騒ぎの始末
日本も今後戦火に
巻き込まれるかもという雰囲気になってきている
賢者は歴史に学ぶその為の1冊
日本は何故戦争を推し進めたのか
それが実に細やかに書かれている
原因は何か
アメリカの石油輸出の禁止?
ハルノート?日中戦争?フランス領への出兵 -
Posted by ブクログ
「あの戦争」ということばが指すものは、揺れている。なぜならば、歴史とは究極的にはそれぞれの解釈に過ぎないからである。
本書は、上記のことを研究の蓄積から実地調査まで、複数のアプローチを駆使しながら明らかにする論考である。
本書のすごいところは、その「解釈」を単なる主観として糾弾するのではなく、むしろ主観による解釈の価値を肯定している点ではないか、と考えている(もちろん、「事実」自体が歪められている場合もあり、その点には留意されているが)。著者は、「おわりに」において、「客観」の暴力性にまで言及している。
それぞれが「意味化」した「あの戦争」を捉える本書は、とても考えさせられることが多かっ -
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ネタバレ戦後80年が暮れようとするこのタイミングで、辻田真佐憲氏の新書を手に取った。もともと氏は様々な媒体で発信しており、世代も近く、その歴史認識やアプローチには以前から深い共感を持っていた。本書も期待に違わず、極めて明快で示唆に富む内容だった。
特に印象に残ったのは、著者が東南アジア各地の戦争博物館を巡った末に辿り着いた、以下の考察である。
「細部の事実関係をあげつらうように実証的に検証し、『ここが違う』と逐一反論する姿勢が、かえって和解の妨げになることもある。むしろ『忘れない』という物語を共有し、その言葉を介して手を握る方が、より健全な関係の構築につながるのではないか」
「正しさ」を武器に相手を -
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今年は戦後80年ということもあって、戦争に関する本や映画などで、戦争について知ろうとして来た。今年の集大成のような気持ちで本書を手に取ったのだが、画期的でとても読み易く、読んで良かったと思った。
これまでになかった視点で「あの戦争」を捉え直していて、己の史観(それはそれは拙いものだが)を改めるきっかけになった。
本書の唱える「小さな否定と大きな肯定」と云う視点は、まさに金言であり、歴史について考える上で大切なものだと感じた。
これを機に、戦争についてさらに学びたくなったし、このようなことがあったということを「忘れない」でいたいなと思う。 -
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明治維新〜戦前まで、日本がいかに神話国家になったのか?がよくわかる。(あと、靖国神社も理解できた)
太平洋戦争で、日本がなぜ「我々は神の国だ」なんて変なこと言ってたのかが、よーく理解できた。
「神話」は日本が近代国家を急造するための方便だった。欧米列強に植民地にされないように、強い日本になるために、国民を動かす装置だった。
それは見事に大成功し、日本は幾多の戦争に勝ち抜き、第一次世界大戦時には五大国として君臨した。
これらを成功させた土台には「神話」があった。
理屈はこうだ。神である天照(アマテラス)の子孫の神武天皇から2,600年もの間、万世一系の天皇をいただく日本は神の国である。つ -
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アジア・太平洋戦争(大東亜戦争)を巡る解釈の多様性とその独特な位置づけは、日本の歴史観を複雑にしている。
満州事変を起点とする15年戦争としての側面、
日中戦争を起点とした視点、
欧米列強の植民地支配に対する反撃戦争という大東亜百年戦争論、
そして真珠湾攻撃を出発点とする一般的な見解。
どれもが独自の物語を紡いでいる。
「あの」戦争の代名詞が即座に何を示すのかが分かる背景には、この戦争が日本にとって象徴的な意味を持つからだ。
それは日本の「黄金期」昭和の絶頂における象徴であり、特異性の源泉でもある。
こうした解釈の難解さがゆえに、他国では当たり前に存在する公的な機関での展示が日本にはほと -
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すごく良いです。
日本は時代の空気やなんとなくの雰囲気に流されやすく「物語」の影響が大。無責任の構造というか、独裁的な牽引力の核がないというか。強みでもあり弱みでもあり、政治も経済も民衆も無自覚にダメ物語スパイラルにハマりやすい。的な感覚があればオススメです。
戦前に詳しくなければ多くの発見が、大学受験で日本史選択程度の知識でも(私)、全然に発見が多数です。
我々が生きる我々の社会を、多くの人にとって少しでもより良いものにするために、健全に盛り上げていこーよと。そのために必要な、空気に流されないスキルの獲得に有用です。我々の物語を適切に上書きして、社会をアップデートしていきたいですね。