辻田真佐憲のレビュー一覧
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ネタバレこの本は以下のようにして筆を擱いている。
「大本営発表はメディア史の反面教師として、今なお色あせていないのである。」
これは報道をするマスコミ側の問題だけでは無く、報道を受ける我々一般市民が注意しておかなければいけない内容である。必読。
「大本営発表」という響きには「大上段からの大嘘」というイメージが付いて回るのだが、そのイメージは誤っていないことが分かる。ただし当初(日中戦争時、及び太平洋戦争開戦後しばらく)はまだ正確な報道であったとのこと。
そして、なぜ「大本営発表」が捏造だらけの発表になったのか、なのだが、現在の日本国政府と同じく「情報の軽視」が大きいようだ。相手の損害状況は攻撃隊から -
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ネットで本書を知り、読み始めてすぐに、家族にも勧めた。
2023年発行ながら、今の政権のうさんくささにもおおいに立ち向かってくれる一冊。
戦争が近くなってから急に持ち上げられた三人の天皇について、明治以降急に流行った男系男子とやらのありがたくもないありがたさ、教育勅語の尊重できない部分、軍歌や軍神といった一部熱狂にために起きたメディアのあり方など。
ネトウヨの研究ガイドであり、それはつまり安倍晋三の思想に繋がる現政権の正体でもある。
面白かった。
作者の使う「中世キャンセル史観」というワードのセンスにも笑った。
それにしても、日本全国にこんなに〇〇天皇像があったんですね。
八紘一宇なん -
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歴史とは解釈であり、見方によって正義は如何様にも存在する。そこを追うのではなく、何かを得るための材料にするのがいいのかな、と思った。
○あの戦争は何だったのか。
それは、日本という国が近代の激流のなかで何を選び、何を失い、何を残したのかを象徴的に映し出す、特別な鏡である。そこには、われわれが歴史を通じて見つめるべき「現在」もまた映り込んでいる。だからこそ、われわれはこれからも、現在とのつながりを意識しつつ、より妥当な落としどころを模索しながら、その意味や位置づけを解釈しつづけなければならない。
・大東亜戦争は、どの場面を切り取ってもなかなか止めるのが難しい。植民地政策をしなければならないの -
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ネタバレ「右か左か」「愛国か強制か」といった不毛な政治的対立に晒されがちな国歌「君が代」の史実を丁寧に解きほぐし、その知られざる実像を鮮やかに描き出した傑作です。
本書の最大の読みどころは、私たちが「千年前から続く日本の神聖な伝統」と思い込みがちな「君が代」が、実は明治時代に突如として突貫工事で作られたハイブリッドな近代の産物だったという歴史を暴いていく点にあります。
平安時代の和歌をベースにしながらも、発案したのはイギリス人の軍楽隊長フェントンであり、その後、日本の雅楽師とドイツ人音楽家(エッケルト)の手によって和洋折衷のオーケストラ・吹奏楽用にアレンジされました。初期のフェントン版(初代「 -
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日本には国立近現代史博物館がない。つまり、戦争をどう描くかについての社会的合意がなく、国としての「語り」が存在しない。
学校の歴史でも戦争について確かに習った。でも受験で考えると、近現代史の比重はどうしても低かった気がする。そもそも受験対策としてしか歴史を捉えていなかった、というのが今になっての反省。
日本で戦争前後の歴史を語ろうとすると、右からも左からも批判が飛んでくる。だから語りにくいのだろう。一方で外国は、自国なりの「語り」がしっかり提示されているように見えて、それも不思議だった。
以下メモ
・歴史は究極的に科学ではない。
さまざまな史料を突き合わせて「事実らしいもの」を導き出すとい -
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平和主義者でハト派である反面三国同盟や日米開戦を先鞭つけた近衛文麿についてその多層性が やはり 一人間なのだなぁと思い始めた頃から 本書の内容については概ね理解していたように思える。あの世界的にも極悪人とされる東条英機の本当の意味でのアジア解放に向けてのパトスを明記してくれたことでもありがたい。 間違いや 愚かなところはもちろんある。 数多くある。 それは認めつつも 自虐史観でもない 被害者史観でもない、歴史としての多層性を常に考えなければいけない。 それと同時に、ある一面のもので自称を判断して ことさらにあげつらったり規定したりしてくる人の言動を注意深く見る癖はついた。 このリテラシーはかな
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ネタバレとても面白かった。
日本の近現代史は学校で深く勉強しないし、頑張って半藤一利の昭和史、なども読んでみたけれど、たくさんの出来事がありすぎて、うまく消化もできず、理解もできず、そのままになっていた。自分の不勉強を棚に上げて言えば、とにかくいろんなことが絡み合いすぎて、あの時代はわかりづらく感じてしまう。
その意味で、全体をざっくり見渡せたこと、文脈を見出しながら歴史の展開を見れたことはとても良かった。
各国の歴史博物館の展示内容の比較も、「あの戦争」を相対的に長めの射程で見てみる良い契機になった。
東南アジアへの侵攻の状況と、それら諸国での日本の占領期の捉え方も勉強になったが、と同時に、韓 -
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一般に太平洋戦争といわれることが多い「あの戦争」について、私たち日本国民自身の物語としての落としどころを探ろうとする一書。
本書の結論は、白か黒かでは無く、「小さな否定と大きな肯定」だそうです。そう言われてしまうと、様々な立場の人物が関わる歴史イベントは当然に複雑な様相を呈するので大概そんな感じですが・・・
ただ、著者の比較的中立であろうとする姿勢には同感です。極端な自虐史観も、無責任な自己擁護も、一方の見たいところだけという視野狭窄ではいつまで経っても建設議論にならず、未来へ踏み出せませんから。
あと、中国以外にもシンガポールなどでも日本人にとってはかなり衝撃的な博物館展示がなされている