宇佐川晶子のレビュー一覧
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購入済み
誤訳を発見
収録作品の一編、「愛の探偵たち」の中に誤訳を発見しました。「ということは--六時五分から二十分までのあいだに、サー・ジェイムズは」(紙の本と違って、引用箇所のページ数をかけませんが、97%の箇所)という一節です。作中に、6:05という時刻が問題になる箇所はなかったので、変だなと思って、英語原文と比べてみたところ、原文は、
'Then at – say five-and-twenty past six, Sir James was ...'
でした。「六時五分から二十分までのあいだに」ではなく、「六時二十五分頃には」とすべきところです。 -
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ネタバレロードムービーのような小説を読みたくて、この本を手に取った。西部劇のようなタイトル。しかしこれはアメリカの荒野を馬車で渡ったような二世紀位前(?)の話ではなく、現代のメキシコの観光都市アカプルコから命からがら逃げてアメリカとの国境を渡った母と八歳の息子の話。
彼らに何があったのか。
主人公のリディアという女性は書店を経営し、夫は記者で、最近メキシコ最大の麻薬密売組織(カルテル)「ロス・ハルディネロス」とそのボスであるハビエルのことを暴露する記事を書いたため、ある日、目の前で夫や母親を含む親族13人を殺害され、助かったのは自分と八歳の息子だけだった。
リディアはハビエルが自分と息子の命も -
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レビューを拝見して知った本です。ありがとうございます。
緊迫感溢れるロードノヴェルでした。
まず、主人公のリディアが出だしで、楽しい友人だと思っていた人間が、親族16人を殺した悪魔だとわかった瞬間。
生き残った32歳の母親が8歳の息子を連れて53日間移民となって2645マイルの、メキシコから合衆国までの旅をします。
私は、移民というものを、今までほとんど知らなかったので、移民の命がけの困難がよくわかりました。
作品全体に重苦しい雰囲気が絶えず流れていたように思います。
なんで、この主人公たちはこんな理不尽な目に遭わなければならないのか全くわかりませんでした。
移民というものは、みんなこんな -
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少年の日の、ひと夏の事件を回顧する内容。
初めて読んだ作家さんですが、切なく、確かな描写で、とてもよかったですよ。
ミネソタ州の田舎町、1961年。
13歳のフランクはやんちゃ盛りで、街中をすばしこく飛び回っていました。
穏やかで博識な父親は牧師。
母は、良家の出で、芸術家肌。
二つ下の弟ジェイクは賢いが、緊張すると吃音になるため、からかわれることもあります。
姉のアリエルは美しく、音楽の才能に恵まれていて、弟達にも優しい。
一家の希望の星だった姉が行方不明となり、フランクの住む世界はとつぜん悲痛な色を帯び始めます‥
豊かな自然に恵まれた町ですが、上流階級と庶民の住む区画は分かれています。 -
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ネタバレこの作者の作品は以前読んだがさほど好みではなかったが…。
この作品は少年が遭遇したひと夏の出来事が抒情的に、そしてすごく視覚的に描かれている。
サスペンスという括りにするとさほどの事件も起きないし、犯人(真相)もあっさりと分かるのでは?
でもこの作品は殺人事件を核にしながら、61年夏のアメリカの田舎町の生活や人間関係を少年の視線を通して濃密に描きこんで、文芸作品に近い。
この時代を過ごした人々から見るとたまらなく懐かしく切ない物語であろう。
またこの時代を共有しない我々でも、トマス・H・クック、ジョン・ハードの小説や、「スタンド・バイ・ミー」「グリーンマイル」のような映画、ホッパーの絵画に描き -
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アメリカには少年の冒険小説がよく似合う。トム・ソーヤーやハックルベリー・フィンに始まった少年が冒険する物語は、少年向けの小説であったとして、スティーブン・キングの『スタンド・バイ・ミー』やロバート・マッキャモンの『少年時代』などなぜかホラー作家の正統派少年小説として、かつて少年であった大人たちに読まれ、評価された名作として知られている。
時を経て、リーガル・サスペンスの巨匠、兼売れっ子作家であるジョン・グリシャムですら、『ペインテッド・ハウス』というジャンル外の傑作をものにしている。そららの流れはミステリの世界にも受け継がれ、ジョー・R・ランズデールの『ボトムズ』や『ダークライン』などは -
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あるいはそうだったのかも
6世紀のイングランド王ヘンリー8世。妻である王妃も幾人も替わったけど、側近も替わった。
ヘンリー8世に重用されたトマス・クロムウェル。宗教改革を進め既得権益を持つ教会を潰して財産を取り上げ、とされている。
この小説での「彼」は、前作『ウルフ・ホール』と同様、辞書から受ける印象とは少し異なる。
先に失脚したウルジー枢機卿を敬愛し、目の前の状況を切り抜け冷静沈着に生き抜いてきたら、今があったという感じ。
ただ、誠実に一生懸命やっての今、というところと、狡猾に立ち回っての今、というところをゆらゆらと行き来しているようにも思える。
吉となるか、凶となるかは、計算しつ -
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海外長編によくある、立ち上がり導入部の延々と続く情景描写、そして多くのカタカナ人名。
筆者は丹念に文章を連ねるが、読者はこんな気持ちでいつまで読むのかと後悔とわだかまりで字面を追う。
何でこんな気持ちで読まなければならないのか。
小説を読むとはそもそも何なのか。
ヒラリー・マンテルの作品の前半は、読者に文学や小説の存在そのものへの自問自答を強いる。
数年前、この本を読もうとした時はこの葛藤に負けて、途中で振り落とされた。
意味のわからなさに憤り、読むのをやめた。
「ブッカー賞二度受賞・コスタ賞受賞」、クソ喰らえ。こんな作者をもてはやすイギリス文学界は何なんだと、本を投げつけてやりたい気分だ -
Posted by ブクログ
ネタバレ前回読んだ「書斎の死体」がイマイチだったのであまり期待していなかったが、
期待値が低かった分、意外と楽しめた。
全部で8篇が収められている短編集で、
ミス・マープルだけでなくポアロ(文章で読むのは初めて)も登場するし、
解説を私が好きな西澤保彦が書いているという、
個人的に豪華な並びだったのも嬉しかった。
先日Eテレの「偉人の年収」みたいな番組でクリスティーを取り上げていて、
クリスティーの原稿料の高さにビビりました。
イギリス出身ということしか知らず、
子どもがいて主婦業のかたわら執筆をしていたというのも知らなかった。
何となく、1930~70年代くらいに活躍した人かと思