宇佐川晶子のレビュー一覧
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1922年、ロシア。革命政府に高級ホテル(の屋根裏部屋)無期限軟禁刑を言い渡され、ホテルから一歩外に出れば銃殺刑となったアレクサンドル・イリイチ・ロストフ伯爵の軟禁ライフ物語。
主人公の伯爵はホテルから一歩も外に出ないのだが、ホテルのロビーやレストラン、バーの様子から革命後の近代ロシアの世風の移り変わりが知れて、実におもしろい。
私が高級ホテルに軟禁されたら「うわーーー!お散歩許可をーーー!外の空気をーーー!」ってなりそうだけど、伯爵は積極的に軟禁ライフを過ごしていて、本に挟んであった栞に書いてあった「自分の境遇の主人とならなければ、その人間は一生境遇の奴隷となる」という言葉がズシリと来る -
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このところわりとヘビーな作品が続いたので、ここらで安心と信頼のクリスティーを。
クリスティーの短編集はかなりあっさりな作品が多いのですが、これは短いながらもそれぞれの探偵たちのキャラの魅力が存分に発揮されており、読み応え◎な一冊でした(^^)
収録されているのはノンシリーズ1編、マープルもの4編、ポアロもの2編、そしてクィン氏1編。『謎のクィン氏』は未読なため、彼とはお初になります。
マープルものはいずれも、セント・メアリ・ミード村の魅力爆発!という感じで(褒め言葉)、なんとも微笑ましく読ませてもらいました。特に「申し分のないメイド」で、かつて仕込んだメイドのために奮闘するマープルさん -
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1958年、ミネソタ州ブラックアース郡を流れるアラバスター川で、地主の遺体が発見された。保安官のブロディは遺体の状況から事故か自殺を想定するが、殺人の噂が町を席巻する。そして、元使用人のノアが容疑者として逮捕されるが……。
第一次及び第二次大戦の帰還兵が心に抱えた傷、先住民や異国人への偏見や差別、家族の問題など様々なサブストーリーが本篇以上に丹念に描かれていく。二部構成でポケミス二段組、本文486ページの大作だ。
『ありふれた祈り』の姉妹篇ということだが、ストーリーにはなんの繋がりもないので未読でも大丈夫だ。重厚なミステリであり、再生の物語だった。 -
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ミステリ要素より、戦争の精神的な後遺症とか人種差別とか、あえてその時代や地域を選んだ重いテーマを扱った作品。
人という生き物が抱える矛盾や複雑な内面がよく描かれているし、不条理に決してひれ伏すことのない、不屈な心に胸打たれ思わず落涙も。
読み始めは人物名が覚えられないかもしれないけど、しだいにほぼすべての登場人物に意味があり、事情があるのだとわかってくる。
既読の「帰還兵はなぜ自殺するのか」を思い出したり、マンガ「BASARA」の暴力に屈しない人々を思い出したり。
バイユーの話も出てきたので、ワニ町!とテンションが上がったが、さすがにあの底抜けに明るいシリーズの雰囲気とは程遠かった。
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著者がその時代を生きていたのかと思うほど、当時の人々の生活や心情が丹念に生き生きと描かれている。また節々に見える情景描写はどれ一つとして同じものがなく、短文ながらまざまざと心に浮かび美しい。様々な思いが含まれる会話も巧みで思わず舌を巻く。
ただ起承転結のコントラストがあまりなく単調で、文脈も箇条書きに感じる様な…独特すぎてなかなか世界観に入り込めなかった。それ故に舞台の台本を読み解くかの様に俯瞰してしまい、主人公へ感情移入しどきどきしながら心を寄り添わせて読むことが最後まで出来なかった。後とにかく同じ名前の人物が多くて大混乱。当時の名前の選択肢狭くないか?
好みの作風と真逆なので自分の中に -
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*:.。.*:+☆ 年末ひとり英国ミステリフェア(こそっと開催)*:.。.*:+☆
今年も「クリスマスにはクリスティーを! 」の季節がやってきました♪
ということで、こちらの短編集をチョイス。
ノンシリーズ1編、マープルもの4編、ポアロもの2編、クィン氏もの1編・・の、計8編が収録されております。
解説の方が、本書を「美味しいショートケーキの詰め合わせ」と例えていましたが、まさにその通りで色々な"お味"が楽しめる一冊。
中でも個人的注目作品は「三匹の盲目のねずみ」ですね。
こちらは戯曲『ねずみとり』の原作とのことで、雪に閉ざされた宿に泊まっている得体の知れない客たち -
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イギリスの作家アガサ・クリスティの中短篇ミステリ作品集『愛の探偵たち(原題:Three Blind Mice and Other Stories)』を読みました。
アガサ・クリスティの作品は、2か月前に読んだ『ポケットにライ麦を』以来ですね。
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雪に閉ざされたゲストハウスに電話が。
ロンドンで起きた殺人事件の関係で警察が向かっているという。やがて刑事がやってきて……マザー・グースの調べにのって起こる連続殺人劇、戯曲「ねずみとり」の原作を始め、ポアロ、ミス・マープル、クィンら名探偵たちの推理がきらめく珠玉の短篇集。
(解説 西澤保彦)
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ネタバレ・あらすじ
1932年大恐慌時代のミネソタ州が舞台。
孤児であるアルバートとオディ(オデュッセウス)の兄弟はリンカーン救護院というネイティブインディアンの子供たちが集団生活を送る施設で暮らしていた。
横暴な施設長や管理人から支配され、鞭を振るわれる日々。
そんな中オディは横暴な管理人を殺してしまい、兄のアルバート、スー族のモーズ、孤児になったばかりのエミーとカヌーにのってミシシッピ川を下り兄弟のおばがいるセントポールを目指す旅に出る。
・感想
「ありふれた祈り」の姉妹作らしく「祈り、信じ、ゆるすことの大切さ」という明確なテーマがあった。
川を下る中で様々な人々(家族)と関わりあい12歳