宇佐川晶子のレビュー一覧
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*:.。.*:+☆ 年末ひとり英国ミステリフェア(こそっと開催)*:.。.*:+☆
今年も「クリスマスにはクリスティーを! 」の季節がやってきました♪
ということで、こちらの短編集をチョイス。
ノンシリーズ1編、マープルもの4編、ポアロもの2編、クィン氏もの1編・・の、計8編が収録されております。
解説の方が、本書を「美味しいショートケーキの詰め合わせ」と例えていましたが、まさにその通りで色々な"お味"が楽しめる一冊。
中でも個人的注目作品は「三匹の盲目のねずみ」ですね。
こちらは戯曲『ねずみとり』の原作とのことで、雪に閉ざされた宿に泊まっている得体の知れない客たち -
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イギリスの作家アガサ・クリスティの中短篇ミステリ作品集『愛の探偵たち(原題:Three Blind Mice and Other Stories)』を読みました。
アガサ・クリスティの作品は、2か月前に読んだ『ポケットにライ麦を』以来ですね。
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雪に閉ざされたゲストハウスに電話が。
ロンドンで起きた殺人事件の関係で警察が向かっているという。やがて刑事がやってきて……マザー・グースの調べにのって起こる連続殺人劇、戯曲「ねずみとり」の原作を始め、ポアロ、ミス・マープル、クィンら名探偵たちの推理がきらめく珠玉の短篇集。
(解説 西澤保彦)
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ネタバレ・あらすじ
1932年大恐慌時代のミネソタ州が舞台。
孤児であるアルバートとオディ(オデュッセウス)の兄弟はリンカーン救護院というネイティブインディアンの子供たちが集団生活を送る施設で暮らしていた。
横暴な施設長や管理人から支配され、鞭を振るわれる日々。
そんな中オディは横暴な管理人を殺してしまい、兄のアルバート、スー族のモーズ、孤児になったばかりのエミーとカヌーにのってミシシッピ川を下り兄弟のおばがいるセントポールを目指す旅に出る。
・感想
「ありふれた祈り」の姉妹作らしく「祈り、信じ、ゆるすことの大切さ」という明確なテーマがあった。
川を下る中で様々な人々(家族)と関わりあい12歳 -
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“ひとりじゃないから”
“ぼく”ことオデイら4人は、孤児院から脱走してミシシッピ川をカヌーで下りセントルイスへ旅をする。
その道中でさまざまな出来事と遭遇し、やがて4人はそれぞれの道を探し始める。
少年たちの成長を描くロードムービーとして、王道を進む物語だが、さすが「ありふれた祈り」の作者で読み進めることに飽きさせない。
ネイティブ・アメリカンの処遇や世界恐慌がもたらした農民たちの貧困と流浪など、20世紀初頭の出来事が挿入されており、読後感は濃厚。
ただ、同時代を描いたスタインベック『怒りの葡萄』と比べてしまい、力強さに物足りなさを感じた。
でも、面白かったです。 -
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1954年、アメリカ。
18歳のエメットは更生施設を出所し、弟が待つネブラスカの自宅に戻って来たが、そこには施設から逃げ出したダチェスとウーリーもいた。
エメットと弟は、母が暮らしているはずのカリフォルニアに行き、心機一転、新しい生活を始めるはずだった。だが、ダチェスとウーリーに愛車のスチュードベーカーを奪われ、仕方なく二人の後を追ってニューヨークに行くことに。
ダチェスは、上流階級出身のウーリーの一族がニューヨーク州北部に所有する屋敷の金庫の金をみんなで山分けすると豪語していたのだ。
孤児院のシスター、胡散臭い牧師、妻と別れた善良な黒人男性、売れないシェイクスピア俳優、憧れの作家――道中、エ -
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1961年、ミネソタに住む13歳のフランクと弟ジェイクとその家族の物語。
その街に住むひとりの少年の死から物語は始まるものの、ミステリーというより、
少年の成長や人間ドラマにポイントが置かれていて、じっくりとその世界を楽しめた。
やんちゃでちょっと短絡的、だけど兄弟思いの兄と、
吃音というハンデをかかえつつ、慎重で思慮深い弟の対比が良かった。
最初は冒険を嫌い、前に出ない弟にヤキモキハラハラし、中盤からは「お兄ちゃんもいいとこあるやん!」と兄の印象も変化し、二人のことが大好きになった。
ラスト付近で起こる奇跡にも胸が熱くなった。
牧師であるこの兄弟の父親にも好感が持てた。
信仰心を持たない -