篠綾子のレビュー一覧

  • くさまくら 万葉集歌解き譚

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    和歌が事件に絡む〈万葉集歌解き譚〉シリーズ第三作。

    これまでの二作は薬種問屋〈伊勢屋〉の小僧・助松の父・大五郎を巡っての話だったが、今回は大五郎から離れ、舞台も江戸を離れて伊香保温泉。

    旅のメンバーは〈伊勢屋〉のお嬢様・しづ子と母・八重、女中のおせい、手代の庄助に小僧の助松、そしてボディーガードとして陰陽師・葛木多陽人の六人。
    途中まではシリーズらしく和歌を吟じたり助松に和歌を教えたりしながら楽しく旅をしていたのだが、烏川を渡る時に庄助が人形祓いの舟形を見つけたことから雲行きが怪しくなってくる。
    せっかく伊香保に着いたのに、多陽人は途中のある村が気になるので一人戻って様子を見てくるという。

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    2021年07月08日
  • 桜小町 宮中の花

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    ※小町と業平が出て来る2020.8-9月の新刊文庫: 2/3

    矜持を持ったベテラン女官の小町、藤原北家当主として時の権力者として尊大な良房、まだ若く青臭く強気な業平。小町との強気なやり取りの応酬は、なかなか読みごたえがありました。

    「承和の変」を挟む事で、仁明天皇が宗貞、小町、業平に与えた密命とその行方が分かりやすく描かれているなと感じました。
    (小町の目を通して時代を切り取ったとでも言えばいいのかな)

    個人的には業平や小町の心情が吐露されていて、歌人ではない部分が見える所が良かった。
    あと、仁明天皇が出来なかった小町への返歌を業平の知恵を借りた惟喬親王がした所にクスっとしてしまった。

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    2021年07月04日
  • あかね紫

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    202104/賢子(紫式部の娘)達が、とりかえばやを通して性自認・結婚・仕事など織り交ぜながら進んでいく宮廷ドタバタ物語。登場人物達も展開も面白かった。ライトなテイストで意外だったんだけど、元はジュニア小説のシリーズ作品らしい。といっても大人が読んでも楽しめる時代ものエンタメ。

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    2021年06月08日
  • 月蝕 在原業平歌解き譚

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    「からころも」など万葉集にちなんだサスペンスものを書かれた作家さん。今回は『伊勢物語』の在原業平が主人公で、やはり歌が物語の中心となっている。
    副題は『歌解き譚』だが、こちらもミステリーと言うよりはサスペンスタッチだ。

    ここで描かれている在原業平はイメージ通り。女性にモテモテで常にいろんな女性の元に通っている。何と、十に満たない少女からも猛烈に言い寄られている。
    当然歌も上手くて、東宮・道康親王(後の文徳天皇)の子・惟喬親王の歌の指南もしている。
    だが軟弱な印象とは裏腹に武道や乗馬も出来る硬派な面もある。唯一の弱点は当時男子なら習得出来て当たり前な漢文が苦手なこと。
    そんな業平が、惟喬親王に

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    2021年05月27日
  • 桜小町 宮中の花

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    平安時代の代表的美女として知られる、小野小町を主人公にして描かれた宮中物語。

    仁明天皇の更衣として宮中務めをしている小町。その美貌ゆえに同僚女官から妬まれたりしながらも、淡々と“宮中ライフ”をおくっている様子。
    そんな中、皇位継承をめぐる複雑な権力争いから、“承和の変”という、皇太子が廃されてしまう政変が起こり、小町も“東宮を守ってほしい”という、帝の意向から政治的な事柄に関わることになっていきます。
    この政争の原因といえる、皇位継承の系統や血縁関係がかなりややこしくて、つい斜め読みしそうになりますが、ここは大事なので頑張って読みました(笑)。
    勿論、このようなきな臭い事だけでなく、小町をめ

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    2021年04月04日
  • 親子たい焼き 江戸菓子舗照月堂

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    ようやく厨房の中に入ることを許されたなつめ。店主の菓子作りを見ながら、自分でも出来るようになりたいと決心を新たに頑張る。また、ふとした事から店主の長子の郁太郎が今のお内儀さんの実子ではないと知る。
    そして、菓子比べをした氷川屋が、娘のしのぶを使って照月堂を探ろうとしている事を聞かされる。
    そんななか新しい菓子「たい焼き」を作ることになり、店主とともに作業に勤しむ。
    照月堂シリーズ。菓子職人として頑張るなつめの姿を描いている。続きが楽しみ。

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    2021年03月13日
  • 岐山の蝶

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    斎藤道山の娘で、織田信長の正室・帰蝶(濃姫)の生涯を描いた1冊。
    帰蝶の経歴が史実的に不明点の多い事を活かして(?)かなりフィクション色強めです。
    帰蝶が自分の生き方を見つける為に、信長の元を離れて京の都で商い修行をする展開や、さらにその修行先の女店主・おきよが帰蝶の生き別れの姉だったりと、なかなか大胆な設定です。
    そして、帰蝶、おきよ、信長、(明智)光秀の“男女4人恋物語”的な要素も・・。
    女性が自らの意志で生きる事の難しい時代に、“自分の生き方”を模索した帰蝶とおきよ。このような描かれ方も新鮮ですね。

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    2021年03月06日
  • 菊のきせ綿 江戸菓子舗照月堂

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    ようやく照月堂で働くことになったなつめ。ただ菓子職人としてではなく、主人の2人の息子の子守としてだが。それでも菓子作りの近くにいられるのは幸せだった。
    主人の菓子作りの技やその気概を見てなつめはますます菓子職人になりたいという思いを強くする。そんな時ライバルである氷川屋と菓子対決をすることにより、なつめはその手伝いをする。対決の結果はどうなるのか…。
    なつめの成長がみられ、続篇が楽しみ。

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    2021年02月27日
  • からころも 万葉集歌解き譚

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    可愛らしい表紙と『万葉集謎解き譚』という副題からして日常系のノンビリした話かと思いきや、意外にもサスペンスタッチな話だった。

    主人公は薬種問屋<伊勢屋>の小僧・助松、十歳。
    彼は一年半前に富山へ仕事で出かけたきり行方不明となってしまった父・大五郎を探すため、父の日記について調べている。
    大五郎が富山へ出かける前、誰にも見せてはいけないと言い残し助松に託したその日記には、万葉集の和歌が六首書かれていた。和歌について全く知らない助松は<伊勢屋>の娘・しづ子と<伊勢屋>の客で陰陽師の葛木多陽人(たびと)にそれとなく和歌の意味を聞くのだが、父の行方や失踪の理由にはなかなか辿り着かない。
    そんなある日

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    2021年02月22日
  • 望月のうさぎ 江戸菓子舗照月堂

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    京で生まれ育ったなつめは、二親を亡くし、兄が行方不明になっている。預けられた尼寺の尼僧について江戸へ来て、ふとした事から菓子屋で二人の子供逹の世話と読み書きを教えることに。思い出深い菓子を作っているその菓子屋で、菓子職人になりたいと考えているなつめは、様々な菓子が作られていくのを目の当たりにして、ますますその夢を膨らませるのだった。
    女が菓子職人になるなんてあり得ないと言われた時代に、頑張って修行をし、一人前になろうと志すすがたが清々しく、応援したくなる。続編が楽しみ。

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    2021年01月25日
  • 紫草の縁 更紗屋おりん雛形帖

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    第六弾、最終巻?
    元禄の大事件、老中堀田の稲葉による刺殺の謎?
    影に潜んだ寵臣を討ち、弟右近の敵討ち-闇は晴れきれないが
    柳沢吉保の気になる挙動?、将軍と熙姫の新たなる恋と大奥入り
    まだまだ続きそうなんだが
    この時代赤穂浪士の討入があまりにも大きく取り上げ過ぎか、他の将軍継承問題、老中刺殺が霞んでいる

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    2020年12月22日
  • 白露の恋 更紗屋おりん雛形帖

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    第五弾
    将軍後継に絡む老中の暗躍?
    蓮次と弟右近の関係が、吉原の太夫に母の面影を、そしてその情人に弟の死に関係が?

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    2020年12月17日
  • 紅い風車 更紗屋おりん雛形帖

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    第三弾
    殺害現場に残された赤い風車、行方知れずになっていた兄・紀兵衛、犯人としてその兄が
    染め場に蔓延る毒薬づくり、背景は分からず、おりんは兄を頼らずお店の債権を、試みとして浴衣を普段着に

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    2020年12月17日
  • 黄蝶の橋 更紗屋おりん雛形帖

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    第二弾
    叔父に使われていた丁稚が奉公先の息子と共に誘拐された県から沼田真田家の内政と両国橋の架け替えの陰に泣く義に準ずる領民と藩主と奥方の葛藤

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    2020年11月29日
  • 墨染の桜 更紗屋おりん雛形帖

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    シリーズ第一弾
    五代将軍後継問題に連座して没落した有栖川宮家関係の清閑寺家の照姫との関係も、当然ながら実家も潰れ、父も失ったヒロイン
    叔父を頼るが?、姫からの贈り物を叔父が売り払った件から越後屋とつながりが
    今後に繋がる色々な人との出会いも

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    2020年11月29日
  • 弟切草 小烏神社奇譚

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    タイトルの弟切草、漢字で書くと何とも意味深で怖い。
    その由来はというと、鷹の傷に効くというこの植物のことを秘密にしていた鷹匠だがその弟が他人に明かしてしまったために鷹匠に切られて殺されたという。葉に散った無数の黒い点はその時の弟の血飛沫だとか。
    …という禍々しい由来の植物をタイトルにしてあるが、作品の雰囲気はそこまで暗くない。

    主人公は小烏神社という古い(というかボロい)神社のただ一人の宮司・賀茂竜晴。
    一言主命と縁が深く言霊を操る力に長けている竜晴には二柱の付喪神が側に付いている。それが普段は白蛇の姿の抜丸と烏の姿の小烏丸だ。
    二柱とも由緒ある刀の付喪神だが、小烏丸の本体である刀、その名も

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    2020年08月16日
  • びいどろ金魚 江戸菓子舗照月堂

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    照月堂の歌詞は久兵衛の洗練された腕で、幕府歌学方に気に入られ後ろ盾が。。。

    氷川屋主人は、まだ照月堂を陥れようと画策していた。

    薬売りの冨吉の親、がどうやら兄の行方を知っているらしかったが、姿を消す。

    久兵衛のもと、少しづつ仕事を覚え、任される範囲も大きくなっていったなつめ。
    ますます菓子職人らしく。

    菊蔵の出自が知れると、何やら気になり出した。
    その才能に恨みが混じるのは、職人としての未来に影がサスことを、久兵衛、市兵衛も心配。

    ますます目が離せなくなったなつめの周り。

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    2020年07月16日
  • しのぶ草 江戸菓子舗照月堂

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    辰五郎を氷川屋に引き抜きたいと、嫌がらせを繰り返す氷川屋。

    だが氷川屋の娘、しのぶと、照月堂の見習い職人、なつめの友情は変わらなかった。
    なつめは休みに二人で菓子の食べ歩きに浅草へ行き、そこで、亡きしのぶの母親の思い出を知ることに。

    同じように母のない身、どうにか母の思い出の餅菓子を作ろうと約束する。


    菓子作りに全身全霊を打ち込むようになるなつみ。

    京都へ修行に行った安吉も、違った意味で苦労していた。

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    2020年07月16日
  • 親子たい焼き 江戸菓子舗照月堂

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    本郷で、菓子店の開店準備中の辰五郎。
    照月堂の主人、久兵衛は鯛焼きが、考えた辰五郎の店より早く評判になってしまい、申し訳なく思っている。

    その上、何やら辰五郎の辰焼き刃物真似だと中傷する輩がいるらしい。

    氷川屋のお嬢さんしのぶとなつめは、そんなことは関係なく友情を育む。

    波乱の匂い立つ第3巻。

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    2020年07月16日
  • 菊のきせ綿 江戸菓子舗照月堂

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    照月堂でまずは除虫として働きはじめたなつめ。
    そこへ氷川屋を追い出された調子者の安吉が現れる。

    職人見習いを始めるが、、、それが氷川屋の目に触れることとなり。。。
    実はだんだんと評判がたたくなる照月堂を氷川屋も見逃せなくなったのだった。そこで安吉の件を持ちだし難癖をつける。

    お菓子比べで決着をつけることとなった。新しい菓子のアイディアや名前をつけて、着実に実績を上げてきたなつめ。
    初めて菓子作りの現場に下働きとして参加を許される。

    さてどうなるか?

    頭の硬い親方もなつめの人となりを知るに従い、再認識。

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    2020年07月15日